物事に対する見方や考え方が大きく変わることをよく「コペルニクス的転回」と表現している。しかし、世間ではこの「コペルニクス的転回」の本当の意味は実は意外に知られていない。つまり、実は「コペルニクス的転回」とは俗説のとおり唯物論が唯心論(この思想は「唯知論」あるいは「唯生論」と呼んだほうがはるかに適切である。)などその他の思想を駆逐して天下を取ることではなく、むしろそれと正反対のことを指しているのである。
つまり、この「コペルニクス的転回」の本当の意味は以前は対象がそれに対する認識を規定していると考えられていたが、有名な哲学者であるカントは対象とは独立して認識が存在していることを証明し、その説を唱えたのであった。