| 25. 安原兵衛 『青春のアウトライン』 |
 |
|
記憶という水のプールで漂ってる。 この、七尾旅人や川本真琴のプロデュースなどもしている安原兵衛の初アルバムは、音響の要素を含んだジャンルレスなポップ? 柔らかい電子音を使い水彩画っぽいタッチで描かれる曲は、宅録を基調にしつつも、居心地の悪い閉鎖感は皆無。 でも、ちんまりとした密室間は残ってる。 それは、住み慣れた部屋で、昔の写真を整理するように、作り上げていった感じ。 |
| エフェクトのかかったロボ声や幼い子供の声が木霊するのを聴いていると、遠い記憶をゆりかごで揺らされてるようで、チクリと懐かしい気持ちを刺激されてしまう。 また、2曲で七尾旅人が歌で参加。 旅人のあの独特のとろけて崩れてしまいそうでいて、優しい歌声は、この世界観とバッチリ合わさって、色々な経験をフラッシュバックしてくれる。 あと、JOSEPH
NOTHINGが参加した女の子ヴォーカルの曲は、まさにROMZ周辺の音を彷彿とさせるヘンテコなカワイさがおもしろい。 ただ、最後の真っ当に歌を聴かせる簡素なロックは、全体像から明らかに浮いていて余計な気もするけど。 誰かが置いたままにした、ある夏の忘れ物っぽい音楽。 |
|