15. GOMA  『ENDLESS WONDERER』
部屋が森の中になる。 でも、それが何処なのかは分からない。 世界最古の木管楽器ディジュリドゥの日本での第一人者GOMAさん。 近年のバリ島で録音した2枚のアルバムを経て出されたこの作品は、音で今居る場所を変化させて、実際にGOMAさんが旅をした記憶を疑似体験させてくれる。 バリ現地の自然の音、人々の生活の中にある祭りの歌(ケチャ?)などを、緻密でいて大胆に組み合わせた曲達は、
匂いや空模様、気温や湿度といったものまで伝わって来るくらいに活き活きしている。 また、その雰囲気は神秘的でありながら、驚くほど親しみやい。 だから、聴き手は何も考えなくていい。 ただその流れに身を任せればいい。 多数の民族打楽器を使った複雑なリズムと、不思議な音階の旋律を鳴らし続けるガムランやカリンバ。 これらの下にゆったりと響き渡るディジュリドゥの独特で圧倒的な低音。 それは、時に振動しているのが肌で分かるほどの力がありつつ、何の違和感もなくスーっと染み込んで優しく体内を循環していく。 全く違った風景を見せてくれるのに、自然とそばにいて空気を浄化してくれる植物みたいな存在感を持ったミクスチャー感覚の民族音楽。 
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