13. 界  『観』
「おばけは好きですか?」 なんて聞かれて、「うん!」と即答する人はあまりいなさそう。 基本のバンド編成に色々なパーカションを加えた界の音の領域。 それは、民族音楽やジャズの要素を何気なく取り入れた、変拍子が癖になる豊かなリズムに、様々な楽器の音色が有機的に混ざり合う、とても心地よいもの。 ラップともポエトリーリーディングとも違う独特の語り口調のライムも、またその空気を独特にしてく。
インストの曲などは、車でかけて思い切り走りぬけたら、最高に楽しそうな踊れるグルーヴに溢れていて、界の音楽性は一見雑多に見えながら、実は洗練されたお洒落さんであるように感じる。 しかし、ココにはドロドロとした不可解な雰囲気が根付いていて、気付いた頃にはクラクラする摩訶不思議な感覚に陥ってしまうという別の顔も潜ませている。 それは、都会の雑踏からぬるぬると沸いてた、おばけらしき活き物みたい。 そのおばけは決して危害は加えない。 ちょっと不気味だけども、何だかかわいらしくもある。  「おばけは好きですか?」 異空間と現実の隙間にポツっと落っこちてしまった、こんなさりげない物の怪なら、その現象に巻かれるのは素敵なんじゃないかと思う。
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