| 09. 大友良英 『blue』 |
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スーッと繊細な音が流れ出した時から周りの空気が変わっていく。 「なんでこんなに懐かしいの?」と疑ってしまうほどノスタルジックなリコーダーのメロディが漂い出した頃には、自分の意思に関わらず懐かしい記憶がフラッシュバックして、体内に透き通ってくる。 人が作っているはずなのに元からそこに存在していたかのような、柔らかく開放的な音達が徐々に集まって来て、ドラムと共に1つになって上昇していく瞬間には涙が出そう。 これは『blue』という映画のサントラの扱いなのだけど、 |
| 一枚を通して確かな統一感があり、作品としての完成度もかなりのもの。 ドタドタした小学校の音楽演奏会のようなにぎやかで素朴な雰囲気の曲は楽しいし、ギターだけで奏でられた曲の豊かな風景を見させてくれる表現力も流石。 そして、カリンバやギター、リコーダーが頼りなさげに丁寧に爪弾かれる空気に、いつだかの夏の光景を重ね合わせてみてしまったり。 この音楽には突飛な部分はないし、革新的でもない。 なのに、新鮮かつ懐かしい何かを感じさせてくれる。 そんな日々の雑音と音楽が素直に溶け込んでいく様子に、ナゼかすごく嬉しくなって安心するのです。 |
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