2003年5月10日
”SWEET LOVE SHOWER 2003 SPRING - EXTRA FREE”
THE BACK HORN / 前園直樹 / Scratch 4 Jagger
Stereo Fabrocation Of Youth / くるみ / Scoobi Do / CUNE
@大阪城野外音楽堂


Scratch 4 Jagger
よく考えてみれば観るのが3回目だったりした、このバンド。
音が軽い感じのミクスチャーで、どこかいいトコ取りなスタンスかも。
でも、個人的にはいいと思う。 すごい聴きやすいし、元気いいのが伝わってくるから。 で、そのはっちゃけさがあんまり押し付けがましくないし。
ミクスチャーバンドに多い、「俺が!俺が!」的な威嚇感がほとんどなくて、「みんなで楽しめればいーじゃん。」的な感覚。
今回、演奏が時々もたついてて、ステージ慣れしてるよーな、してないよーな。「若っけぇ」「照れちゃう頃」「爽やか」、そんな雰囲気。
けど、青春パンクではなくて、かといって正統派ミクスチャーでもない。 実は結構妙な位置にいるバンドかも。 流行りど真ん中っぽいけど、変化球投げてる気もする、不思議なラインにいる感じ。 人気でたら、アイドル化しそうでもあるけど、、、。
最後に演奏した「You & You」は、ちょい浮遊感があるというか空間的な音色でやっぱり好き。 青い空がとても似合ってました。


Stereo Fabrication Of Youth
1曲だけ聴いたことあって、ライブは初めて観たのだけど、
「どこか、バンプ?」
ゆったりした曲は、多かれ少なかれバンプの影響下にいる印象。
でも、メインギターの人の奏でる音が独特でもあった。 ちょいメタルっぽいとも言えそうな音色を多用してるのに、全然暑苦しくならない、少し摩訶不思議な質感のフレーズで。 いい意味で予想を裏切る音の重ね方をしたり。
何だか、かなりおもしろかったので、終始、ギターっばっかり聴いてました。
バンプって相当ヘンテコ、というかややこしいことしてると思って。
ベースとか特に、
「ギターソロかいっ!」
ってくらいに、入り組んでる気がするし。
けど、だからこそ個性が確立されるのかも。 なので、そういう意味で言うと、今のバンプっぽいバンドは、 バンプを中途半端に簡略化したようなことをやってる気がして
「おもしろみに欠けるなぁ・・・。」
と悪いけど、思ってしまう。 フテファブは、ちょいその中に入っちゃいそうでもあるけど、ギターが独特という点で、違うものを作ってると思った。 これで、ベースが凝りだしたらもっとおもしろくなりそうだけど、そしたら、ごっちゃごちゃになってしまいそうでもあり。 演奏は上手いし、爆発する曲は音の勢いがあるし。
好きでも嫌いでもないので、個人的に発展途上なバンド。


前園直樹
今日観た中で一番好きでした。
歌謡曲をジャズとかボサノヴァとかで解体したよーな音。
で、歌がとっても響く響く。 ゆるやかに伸びていく感じの声で、耳触りが最高。
大所帯のバンドで、色んな楽器が入り、音色が豊かだったし、ちょいダブっぽいエコーがかかった音の処理の仕方も素敵。 のーんびり常に少し浮いている空気感が、すごく心地よかった。
長い曲が多めだったと思うんだけど、絶妙にブレイクが入ったり、流れを止めない意表の突かれ方をするみたいな展開で、全然聴き飽きなかった。それに、浮遊しつつ、根本はすごくしっかりした音でもあり、いい具合の安定感が抜群。
昔から高橋徹也とかが好きなんだけど、この人も同じような感覚があって、かなり好きでした。
今度、メトロでライブするらしく。また、観に行きたいなぁ。


THE BACK HORN
やっとバックホーンだいっ! わーいわーい。
ヴォーカルさんの髪型がボサボサ度、1.5倍増。 いつも通り、裸足で暴れたおす。 何か、今までのバンドより、急に音がしっかりしたよーな気がしました。音が強いというか、強度が高いというか。
ドロドロジメジメしたような曲が多いと思ったりするんだけど、ライブではそれらが鬼気迫る感じのテンションで演奏されて、かっちょよかった。
内に向かって行くようで、外にぶちまける感覚。
それに、前に観た時は、ちょっとダレーっとしちゃった感も多少あったんだけど、今回はメリハリがしっかりあって、流れもよかった。
あと、ドラムの人のスネアの音に反応。 軽く響くけど、しっかりした音でかなり好きかも。
最後の「未来」はそれまでのどっか重くて尖った雰囲気を、ふーっと溶かしていくような、柔らかい優しい空気で、すごくよかった。 遠く遠く、ギュウギュウに詰まってた感覚を開放してくよーなね。
「サニー」も「空、星、海の夜」も主要な曲(?)は、ほとんどやってくれたし。
40分くらいだったけど、満足満足。