2004年1月5日(月)。
ORANGERANGE
” TOUR 04 〜タカシイッパイイッパイ!?〜 ”
@難波Hatch

「すっげぇ変なバンド。」
勢いだけで行ってしまったオレンジレンジのライブ with しんちゃん
予想通りに、中高生の女の子で溢れるライブハウス。
「あっ、やっぱアイドルバンドなんやー。」
と、思って、開演を待ったけど、実際に観てみると、どうも様子が違う。
確かに、オーディエンスの盛り上がり方はアイドルちっくであるし、演奏もあんまり上手くなかった。
ラップの入るトコを思い切り間違ったり、ドラムを打ち損なったり。
(けど、思っていたよりは、しっかりしていた。)
しかし、どこか変。というか未知の部分があるのだ。

曲はギターのNAOTOが大部分を作っているらしいが、どうも怪しい。
” 思いっきり確信犯 ”な感じがする。
ライブもNAOTOが全体をまとめてる感じで、3人のMCが前ではしゃぎまくってるのをよそ見に、楽しそうに多彩な音を鳴らしてた。
元々ドラムの音が大きくないバンドっぽいけど、ギターとベースにエフェクト(特にディストーション系)がかかると、かなりドラムの音が聴こえにくい。
「あー、スネアの音が聴こえない、、、。」
と、でも、音が厚くなくて、生ドラムなのに打ち込みっぽい質感になる瞬間が、何かおもしろい。このバランスの悪い音は実は狙い?(自分自身で必要以上にギターの音量を上げるので)。
何だか、生バンドなのに、サンプリングされた音を聴いてるみたいなのだ。
そういえば、曲自体も構築のされ方とか聴こえ方が、サンプリングっぽい。
その辺の妙な感じが、このバンドを単なるアイドルバンドにもしてないし、中途半端なミクスチャーバンドにもしてないと思った。
つまり、この音楽はアイドルでもミクスチャーでもないのかも。

オレンジレンジの状態はとっても商業的だと思う。
(MCで何回も新譜やグッズの宣伝をしてた。しかも、させられてる感満点。)
けど、それらがことごとくどっか無自覚。むしろ、逆に楽しんで遊んでる感の方が強い。で、バンドの核の狙い所だらけのはっちゃけ。
そう、オレンジレンジは騙されてるようで、実際は全体を思いっきりなめてるのかもしれない。そういう意味では、体制への抵抗感がてんこもり。しかも、その抵抗感が笑っちゃうほど無邪気で、前向き。
「やっぱ、変なバンド。」
音の変わり具合も含めて、おもしろいことを鳴らしてくれそうな感じもする。
アンコールでNAOTOがくるりの「カレーの唄」を弾き語ったのだけど、大半の客は分かっていなくて、ナゼか笑いが起こったり。
(ちなみに、年末に行ったポラリスのイベントで湯川潮音が同じ曲を歌った時は大喝采だった。お客さんの違いでここまでギャップがあるとは、、、。)歌った本人的にギャグなのか本気なのかは図りかねるけど、そこで笑いが起こる現状をいい意味で裏切りまくって変えていけば、「何か変だけど、他にいないイイバンド」になるよーな気がする。

ライブは普通に盛り上がるトコが多々あり、観心地がよかったし。
メンバー個々の役割もちゃーんと決まってて、軽快だった。
特に、MCのHIROKIは、はしゃぎまくりで、他のメンバーにチュウしたり、からみまくったり、乳首見せたり、やたらとつっこんだり、茶目っ気たっぷり。
あと、ドラムのKATCHANは全然喋らなかったが、ライブ終了直後、デジカメを持参してきて客をバックに写真を撮り、” ありがとう ”と書いたタオルを恥ずかしそうに見せて、去っていくと行くネココっぷり。
「やっべぇ、楽しい。」
と、不覚にも思ってしまったのは、間違いではないのでどうしようもありません。ってか、ホント楽しかったんだって!