Date:2002年8月28日(日)
Place:苗場スキー場(新潟県)


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↓クイックワープ!↓
 Polaris / the sonic youth experimental noise improvisational /
 The Electric Soft Parade / LITTLE CREATURES / BRAHMAN /
 Gomez / CORNELIUS / The String Cheese Incident /
 Spiritualized / LOVE JETS / REBEL FAMILIA /
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初めてのフジロック。前日はちょっとドキドキ。
当日、朝6時半。友達(長野県在住。前々日からこの子の家に泊まっていた。)
を無理矢理(?)起こし、車で苗場へと出発。山道ばかりをぐわんぐわんと走行。朝早くから、わざわざ苗場まで送ってもらって、それだけでもかなり悪いのに、車に酔ってしまいダウン、しかも爆睡、、、。かなり申し訳ない、、、。

で、2時間くらい走りつづけたところで最寄駅の湯沢駅通過!
「もうすぐだよねぇ?」
と話しつつ、なかなか苗場まで〜kmの標識は出てこない。
「こんなに遠いの?」
と聞かれるも、当然行ったことないので分からず。
「う〜ん、そろそろなんじゃ?」
と言いつつ、コンビニに寄る。そしたら、そこには大勢のフジロッカーが!!食べ物はことごとく売り切れ。そして、
「ここのコンビニは1年で今日が一番繁盛しているに違いない!!」
と思うほどの混雑した店内。人々の格好は明らかにフジロック仕様。やっぱりタオルは必需品。そんなわけで、
「いよいよフジロックに来た!」
と、テンション上がり気味で再び車に乗り込む。

それから、本格的に山道をぐるぐる走行。えー、はっきり言って山道苦手(?)みたいです。ゆらゆらして楽しいんだけど、どうやらその揺れが眠気を誘うみたいで、、、。酔うというより、気持ちよくなっちゃって寝てしまう感じ、、、。でも、この時は
「フジロックが近づいてきてる!!」
という、何か得たいの知れないわくわく感とドキドキでいっぱいだった。

とうとう苗場到着。何にも分からないけど、とりあえず人の波に従って、入場ゲートへ。途中で路上ミュージシャンが演奏してるのや、遠くのテント群、入場ゲート近くにあるROKIE A GO GOのステージを見るだけで、
「急にフジロックに来たんだー。」
って実感が湧いてきて湧いてきて。

入場して、まずはFIELD OF HEAVENに向かう。
「HEAVENは遠いよー!」
って話を聞いてたので、余裕をもって早めに早めに。途中のGREEN STAGEではすでにゆらゆら帝国を待ってる人が結構いた。というか、
「GREEN STAGEデカっ!!」
と、驚く。しばらく山道を進んで、WHITE STAGEに到着。Date Cource Pentagon Royal Gardenが音出しをしていた。あー、このバンドも観たかったなぁ・涙。Polarisと重ならなかったら、観てたのに、、、。そして、WHITEをあとにしてさらに黙々とHEAVENを目指す。
「WHITEでこんだけ遠いんだから、HEAVENは恐ろしく奥にあるのかなぁ、、、。」
と思ったら、WHITEとHEAVENの間は予想外に近かった。


そして、HEAVEN到着!すでに何人かポラTを着た人が待機していた。自分もポラTだったので、何だか嬉しかったなぁ。まずは物販に行って、ちゃっかりフジ限定ポラTをゲットし、準備万端。
そうこうしていたら、Dr.の坂田さんの音チェックが始まった!リハからバッチリ観れるとは!!わーい!そんなわけでスネアの音チェックなどなどを観ていたら、ポラTを着た人から、
「一緒に写真撮りませんか?」
って言われる。すっごい嬉しかったり!!もちろん、ばっちり一緒に写真撮らしてもらいました。んで、
「どこから来たの?」
などなど色々話す。最初からこんな交流があるなんて予想していなかっただけに、すでに感動。それにしても、ポラT着てる人多かったなぁ。何だか、京都とかから来てる人もいて、
「一緒にポラ観るべし。」
って雰囲気がとってもよかった


Polaris
@FIELD OF HEAVEN
リハから観ました。リハなのに、「瞬間」をほとんどフルコーラスやってくれて嬉しかった!この「瞬間」から
「すごい音がいいかも!」
と思う。ドラム、ベース、ギター、そして歌声の一つ一つがキレイに重なって融合していく感じ。PAさんがダブマスターだったっていうのも効果大!そして、ポラの中でも特に好きな曲だけに、見入ってました。比較的速めの曲だし、自然と踊っちゃうよーな。で、とても早くもめちゃ心地よい空間広がる。なのに、
「「まだこれリハですよ〜。」」
って、オオヤさんが言うトコも何かポラリスっぽくてよかったり。
そして、本編。まず「Slow Motion」、ギターの最初のアルペジオが鳴った時点で歓声!ゆったりキラキラしたギターに、ディレイかかりつつ、柔らかい音の1つ1つがしっかりしたドラム。そこに、低音が効きまくった大らかなベースが混ざっていく。ここだけ違う時間が流れてるみたいだった。とってもとっても心地よい。周りの人もゆらゆらと揺れていて、心地よさそう。そこに、オオヤさんのふわふわしててキレイな歌が乗っていく。この時点でかなりグッと来たり。浮遊感でいっぱいの気持ちよい心地なのに、どこかとても切ない。屋根のない場所で響きわたるポラリスの音は何だか辺りを違う世界にしていくみたいで。
そして、メンバー紹介。かなりの歓声! 気づけば後ろにはたくさんの人。何人くらい来てるんだろう?と思った。2000人くらいいたよーな気がする。
そんなMCをはさんで、「星と願うなら」。この曲はなんといっても最初の歌だけのトコがすごく好き!優しい優しいメロディと声で、周りの空気にゆっくり染み込む。全ての楽器が入ってからは、めちゃポップでちょっとアッパーで、聴いてたらちょっとわくわく。
続けて、「4:30 a.m」。譲さん(Ba.)がベースをパンディエロ(タンバリンみたいな楽器)に待ち代えての演奏。ちょっと実験的?ハミングみたいな歌にドラムと。途中から坂田さんが横に置いてある機械(サンプラー?)でノイズをたくさんたくさん放出。トゲトゲしてないノイズ。
で、ノイズの海になったところで、「光と影」へ。ゆっくりゆっくり、でも確実に音が染み込んでくる感じ。歌声もダブなベース音も丁寧なドラムもゆらゆら揺れるギターもすごく優しい。全部の音がすごくすごく優しい。浮遊感に酔っていくよーな。辺りが淡い世界に溶けていくよーな。そして、そんな音に浸っているトコでポラリスライブは終焉。
「もっと、やってほしい! 「季節」聴きたい!!」
と切に思う。実質ライブは45分くらいだったけど、全然そんなに時間が経ってると思わなかった。ふらっと違う空間に行ってきたよーな、そんな不思議な余韻。ホントに初めてのフジロック、最初から大満足なライブでした。




そして、ここで同じく今年フジロック初参戦の友達と合流。彼は2日目からの参加だったので、MASTER LOWやベンジー、SONIC YOUTH(本編)の感想など聞く。話してて思ったこと、
「渋さ知らズオーケストラはやっぱ観たかったなぁ、、、。」



the sonic youth experimental noise improvisational
@FIELD OF HEAVEN
「入場規制がかかるんでは?」
というくらい人でいっぱいでした。
「ノイズインプロゼーションってことで、相当聴きにくいのかな?」
と思ったら、そうでもなかった。
(でも、全然聴きやすくはなかったけど、、、。)
フロントのメンバーはみんな、おもしろい弾き方の連続。ギターをバイオリンの弦みたいなので弾いたり。ギターを横に置いて弾いたり。
「この音どこから出てるんだろ?」
と思うよーな、ノイズが鳴ったり。ゲストでボアダムスのYoshimiが一人コーラスと電子音などで参加してて、そのコーラスがスーっとするよーな清涼感のある感じでよかった。ギターノイズとドラムの熱風の中を涼しい風が吹いてる雰囲気。そして、途中のキム・ゴードンの歌(コーラス?)はかなり迫力。はっきり言って、めちゃかっちょいい。
1曲30分強の曲が終った頃には、何だかよく分からない感覚が。古代の儀式の音というか。古代の祭りで奏でられていた音というか。何かそんな遠い昔にここで鳴っていたよーな音のライブでした。できたら、夕方とか涼しい時に観たかったかも。




ソニックユースノイズ〜が終わると、友達と共に早々とHEAVENを後に。次は元ちとせだったので、大勢の人が押し寄せてくる。だから早めに。しかし、通り道は人の交通渋滞という感じだった。行き交う人でスムーズに移動できず。
「今年のフジは人多いらしいよ。」
という話は本当。
そして、さっきのライブを観てる時に、目の前をブラフのトシ坊が通ったことを告白。でも、友達気付いておらず。トシ坊発見時はかなりドキドキしてた自分。でも、周りの人はあんまし気付いてませんでした。何かすっごい自然だったので。しかも、あの人の多い状況じゃ、声とか絶対かけれない!、と。自然だったけど、やっぱオーラは強くあったです。すげーよ、トシ坊!

で、WHITEまで来た所で休憩。ちょうどまだ四人囃子がライブ中だった。
何かちょっとメタルちっくな印象。さすがにめちゃ演奏上手かった。で、音の厚いロックなんだけどどこかトランスっぽくもあり。四人囃子を遠めにさりげなく観ながら、
「次はどうしようか?」
と考える。予定ではエレクトリック・ソフト・パレードだったけどスーパーカー観たい気もしたし。

そんな感じで、うだうだしてたんだけど、GREENへ続く道を見ると、またも交通渋滞。しかも今度は人の波が進んでない、、、。
「これ、レッドマーキ−行けるんかなぁ、、、。」
と、ちょっと焦る。なので、スーパーカーを諦め早めにレッドマーキーへと旅立つ。友達はスパカ観るってことだったのでお別れ。Gomezでまた合流しよー、と約束。

GREENの横を通っていたら、学校の友達から電話が掛かってきた。
「フジロックはどう?」
って。ハイロウズの音をバックに色々話したり。
というか、もうポラリスとソニックユース〜ですでにかなり満足してたり。



The Electric Soft Parade
@RED MARQUEE
全く音を聴いたことのないバンドだったので、
「どんな感じなんだろ?」
という気持ちでライブを待ってました。人気あるみたいで、お客さんも多かった。メンバーが登場すると、メンバーの名前を呼ぶ声があちこちから聞こえたり。1曲目を聴いた印象は、
「ちょっとWEEZERみたい?」
ということ。エモっぽくて、めちゃくちゃメロディがポップで聴きやすい。けど、どこか変な展開。聴きやすいけど、ちょっとクセのある曲展開。変拍子というわけではないけど、かわったブレイクをたくさん入れたり。それが個人的に結構ツボ。それに、序盤から早めでノリやすく、勢いのある曲を連発してくれたので、よかった。お客さんも盛り上がる盛り上がる!
途中で、ギタボの人をドラムの人が入れ替わって演奏する曲が2曲ほど。この曲々はまさに「エモ!」って感じだったんだけど、ドラムの人の歌声がちょっと苦手な感じであんまり好きでもなかったかも。
嫌じゃなかったんだけど、ギタボの人の声が好きな声質だったので。さっぱりしてる声質というか、くどくない歌い方と高めのサラサラした歌声で。歌が上手いのは多分ドラムの人の方なんだろうけど、、、。そして、最後はかなりの大曲。
これがすごくよかった!轟音炸裂で、
「このバンドこんな曲もあるんだー」
という感じ。いい具合にちょっとトランシーで浮遊感もあり、歌も楽器の一部みたいな構成。で、10分?くらい熱演。何だかじわじわと音源ほしくなったです。独自の変わった方向に行ってくれたら、もっと好きかも。




次も同じくレッドマーキーでLITTLE CREATURESを観る予定だったので、
「このままこのままもっと前の方に行くべ。」
と、思っていたけど、人はほとんどいなくなってしまって、今から場所取らなくても大丈夫っぽかったのでその辺をふらふら。
そしたら、何とPolarisのオオヤさんがいた!!かなりドキドキ。ドキドキしまくってかなり挙動不審気味だった。オオヤさんは人とお話中だってけど、さりげなく
「一緒に写真撮ってくれませんか?」
と話し掛ける(この時点で緊張具合が最高点に)。
「できるだけ早くね!」
と、快く引き受けてくださって、かなり嬉しかった!しかし、
「あー、Tシャツ一緒だー。偉いねー。」
と言われ、緊張最高点のため、
「買ったんです、、、!」
と、当たり前のことを言ってしまったり。
んで、オオヤさんが話していた人にカメラをわたしてシャッターを押してもらう。
パシャ。
「ありがとうございました!!」
とお礼を言って、その場を後に。この時はホント嬉しすぎて舞い上がってた。まだドキドキしてたし。そして、Polarisが好きな友達に
「オオヤさんと写真撮ったー!!」
と、メールしまくる・笑。LaB LIFeが昔大好きだった身としては、やっと”長年の希望かなう!”的な嬉しさもあったり。



LITTLE CREATURES
@RED MARQUEE
最初は人の集まりがあんまりよくなかった。
「直前に出演が決まったからねぇ・・・。」
と周りのファン(?)の人達が話していた。う〜ん、確かに入り口で配られたタイムスケジュールにもバンド名がちゃんと載ってないし、、、。(表記はTBC=to be contenude!となっていた。お楽しみに!ってこと?)
実際に人の列は6列くらいで、余裕でかなり前の方を確保。リハから観れて、ドラムやベースのチェックまでばっちり観れてよかった。今回はフジ仕様?の編成なのか、ワンマンを観たときよりかなりシンプルな楽器たち。ベースはエフェクターなし、青柳さんもアコギとコンガ(アフリカ?の太鼓)しか弾かないようだった。
そして、ライブスタート!1曲目は「new asians」ドラムからはじまり、徐々に楽器が乗っていく。で、何かとても有機的な(?)音が漂う。シンプルだけどとても豊かな音。段々高揚してしてくリズム。
それから間髪を入れずに「NOWHERE」最初からリズムが跳ねてて、テンションが上がる上がる。途中のブレイクでは歓声が色んなところから。ふと気づけば、さっきまでガラガラっぽかったのに、会場の後ろの方まで人が集まってた!
次は「drift」。この曲は特に好きなので、嬉しかったなー。さっきよりもかなりゆっくりめの、ゆったりゆったりな曲。何だか行ったことのない知らない世界で夕方にふらふら散歩してるみたいな雰囲気。ゆっくりゆっくり景色に溶けていく音、青柳さんのちょっと低めで枯れた歌声で、何かとても不思議な安心感みたいなものが。
次は新曲のようだったけど、ちょっと聴いてかなり好きな感じ。すっげー心地よいスピード感とメロディ。早く音源にならないかな。
で、「high noon」、DJ Shadowのカバー。この辺になると、もう音とリズムと生み出されたこの空間が心地よすぎて踊りまくり!周りの人も踊ったり揺れたり。
何だかとても楽しくて、一緒になってさらに踊る踊る。
そして、「mosquito curtain」!!
「キタッ!!」 って感じ。 
「この曲を待っていたー。」 という感じ。
イントロのギターが鳴るだけで、お客さんの反応もすごい。緩やかな調子から一気に爆発する曲展開。辺りを複雑に重なり合う音の大きな波が包みこんで、広がっていって、
「音が生きとる!」
と思った。よく分かんないけど、その時波打っていた音は生き物みたいに活き活きしてた。そんな感じでめちゃくちゃ気持ちよく踊り狂う、そして、最後の演奏炸裂ポイントではもう何がなんだか。
「最高!!」
ただそれだけしか言えません。
それから、「最後の曲です。」というMC。お客さんから大きな「えー!」の声。
「「 「house of piano」やってー!」」との声も。んで、最後はリクエスト通り「house of piano」しみじみいい曲だなーと思いつつ、やっぱりはっちゃけまくる。最後の最後まで楽しかった!約40分が一瞬に感じられたさ。演奏後のアンコールを求める歓声も一番すごかったよーな。まさに大盛況!シンプルな音だけで、その辺にいた人までどんどん引き込んでしまうホントにすっげーいいライブでした。




BRAHMAN
@GREEN STAGE
LITTLE CREATURESの余韻に浸っていたら、BRAHMANが始まったぽかったので、急いでGREENへ。着いたときは丁度「BASIS」が始まったトコだった。
めちゃくちゃ広い会場で観るブラフは何だかすごい壮大な感じ。
ライブが進むにつれて、トシ坊が壊れていって、大画面のスクリーンでトシ坊を観るたびに、
「大丈夫かぁ、、、?
と、心配してしまうくらい。そして、そんなトシ坊から発せられる歌の力は怖くなるくらい強かった。音程は時々ちょっとヤバカッタ気もするし、声も最後の方は枯れ気味でもあった気も。けど、
「そんなの問題でも何でもないな。」
とも思ったり。逆にその全身全霊で何かを創造しようとしてる、もがいてるトシ坊は、圧倒的な存在感でかっこよすぎ。で、かっこよいというのも躊躇われるくらいに、強い何かがあったよーな。「ARRIVAL TIME」の時とかは、
「ブラフのメンバー全員、ブラフ自体がどこかへ行ってしまうんじゃ?」
というくらい凄まじい雰囲気が飛び交ってた。それに連れて、時に荒くなっちゃう演奏がミスって感じないくらいに、ただただ凄まじさに、こっちまで飲み込まれてしまったり。ライブは40分くらいで終わってしまって、意識が定まらないままにあっという間だったけど、観終わった後の感覚は何だか大きかったかも。
新曲もすごくよかったしさ。って、聴けて嬉しかったり。へへへ。




ここでまたWHITEにて友達と合流。2日目のためちょいお疲れ気味(?)の友達。「スパカよかったー!」との話。「 「Storobolights」でダイブしてる子がいたで!」と聞き、何か意外。だけど、いいなーいいなー。そう、ここに来て思ったのは、どんな音のアーティストでも均等に盛り上がるということ(少なくとも自分が観たのは)。そういうのがすごくいいな、と感じた。そして、来ている人が好きなアーティストをホントに自由に観てるよーな気がした。フツーそういう風になったら全然盛り上がらないライブもあると思うんだけど、それが、ナゼかどこでもあったかくいい感じにライブが進行してた気がする。



Gomez
@WHITE STAGE
まず、Gomezのメンバーが何人なのか?イマイチ分かってなかったので、ステージ上が大編成なバンドだったことにちょっと驚き。で、2ndしか聞いたことがなかったので、フォークとかブルースっぽくて、だらだら倦怠感たっぷり、何か不思議でちょっと歪んでる田舎の風景って感じの音を想像してた。なので、
「きっと渋くて摩訶不思議な音空間なんだろうなー。」
と思っていたら、予想外に踊れる!曲いっぱいでさらに驚き。ピコピコでダンスちっくな打ち込みから始まる曲もあったり。全般的にかなりの音数があって、色んな音が入り乱れて混ざり合って、一見ごちゃごちゃになりそうなんだけど、異常にまとまってるというか、すごい心地よい大きな流れがあってめちゃよい。んで、演奏もすごい上手かった。
「ただ上手い!」
ってわけじゃなくて、ライブ全体で盛り上げたり、聴かせたり、踊ったりする流れもしっかり作ってるよーな。何だかとってもグルービィ(←死語?)。” 踊る! ”っていうのもどこかゆったり余裕のあるノリの。
と言いつつ、終盤は楽しすぎて踊りまくり気味。そして、メンバーさんの演奏風景もすごい楽しげ。こっちまで嬉しくなっちゃうよーな。MCもお客さんとコミュニケーションがしっかりとれてる雰囲気で。ギターの人が「カットバシテイコー!」とか「キテヨカッタヨ!」とか、カンペ見ながら、MCしてくれたり・笑。
さらに、「新しいアルバムからばっかりしかやってくれないのかな?」
と思っていたら、「Hangover」とか「Las Vegas Dealer」など2ndの曲も聴けて大満足。「Hangover」は倦怠感?というか何か時間軸が歪んでる感じでいい具合に酔った。「Las Vegas Dealer」は音源よりかっちょよくなってて、間奏でテンション上がりっぱなし!キレのよさも最高だったし。全体的にも踊れるんだけど何かダラダラしてる感があったり、そうかと思えば、すっごい演奏がピシッと炸裂するトコもあったり、とにかく、さりげなくばっちりGomezのライブ空間が広がってた。それは、色んな感覚の要素がちょっとづつ混ざってるちょっとぐにゃぐにゃ不思議な空間。ちと渋ーい歌声も安定して聴けて、くつろぐ。
でも、全体の音を聴くとわくわくする感じだったり。そういう微妙に混ざり合わないトコが絶妙に交わるのも独特でとてもよかった。ライブ終わった後、
「帰ったら即効新しいアルバム買いに行こー。」
と、思った。期待してたGomez、予想以上のライブだったのは間違いなし。




友達は
「夜のHEAVENに行きたいんで!」
ってことで、ここで旅に行く。自分はコーネリアスのためひたすら待つ待つ。待ってる間に再び何だかすごい人多くなってきたんですけど。



CORNELIUS
@WHITE STAGE
ライブ前、セッティングがかなり大掛りっぽくて、次々と色んな物が用意されてく。その時点で、
「こないだのツアーの時と同じように映像付きでライブするのかな?」
と、期待。そんな準備の風景を見てる間に集まってくる人、人、人。今日観たアーティストの中でステージの規模と込み具合から考えれば、1番大入りだったかも。そして、予想通り映像のテストがされ始めて、期待がふくらむふくらむ。
・あの巨大なステージのバック一面に映像が!
・そして、苗場は夜。空を見れば星たくさん。
・そんな状況下で、コーネリアスのライブ!
とは、何だかすっげードリーミーな空間になりそう、と思う。そして、その憶測は思い切り当たった!ステージの前面に大きな白いシートが掛けられる(そのシートでステージ上はうっすらとしか見えない)。
「もしかして、ツアーでの登場時の” あれ ”もしてくれるんだろうか!?」
と、ドキドキしながら待っていたらライブがスタート!
「!!」
期待通り、コーネリさんは”あれ”をしてくれた!それは前面の巨大シートに小山田さんの影が大きく映し出され、小山田さんが指を指し示すポイントに文字が映し出されるというもの。「from Nakameguro」 「to Everywhere」といった文字が音とともに次々に映し出され、「こんにちわ」「HALLO」などなど「こんにちわ」の色々な言葉でのいい方がぐるぐる。で、演奏スタート!
最初は「POINT OF VIEW POINT」。少しすると白いシートが一気に落ち、コーネリアスバンド、正式に(?)登場。ここでお客さんからは今まで以上のすごい歓声。映像と音が合わさって、キラキラ音が広がってく。すでに何だかここは違う世界?違う惑星?というくらいの不思議で無機質、何だけどどこか暖かい空間に。メンバ−の格好が全員白のカッターシャツというのも、ツアー通りで、
宇宙空間でライブを観ているよーな心地に。それか、すごい進んだ未来の風景。
続いて、「Smoke」。この曲は大橋さん(Ba.)のコーラスがライブでは聴きもの
だと個人的に思ったり。小山田さんと声が重なりかけた時の相性がすごいいいコーラスだと思うので。
それから、「DROP」。1回目の”待ってました!”的反応。水の音がめちゃ心地よい。で、映像の効果も特バツグン。ここが大きな水槽みたいな雰囲気。自分の立っている地面の下が全部水槽のよーな感じでもあり。
そして、ここから「Another View Point」「Tone Twilight Zone」とインスト主体曲の連続。「Another View Point」はとにかく途中のブレイクが見所。映像の男の子(5歳くらい?)が口パクして、おじさん声のコメントと合わさるのか笑えたり。
何かある意味シュール、でも可愛らしい。
「Tone Twilight Zone」は苗場の森に溶け込んで、辺りの音と融合していくよーな。ほっと一息ついてたら、あの曲が!
「Count Five or Six」
「これはコーネリさんの中でダントツ1番盛り上がるのでは?」
ギターのジャカジャカディストーションとカウントヴォイスに合わせて、一気にお客さんが暴れる暴れる。荷物持って観てたので、もまれてかなりヤバカッタ、、、。が、自分も暴れてたのであんまり関係なかった。ダイブしてるキッズまでいるし!!
「すげー!」
と思ってたら、「I hate hate」。
「この曲はもうハードコア気味では!!」
よって、またもモッシュが!
その後、「ball in - kick off」や「Bran New Season」などなどちょっと懐かしめのもやってくれた。「ball in - kick off」はあらきさんのドラムがすごい、どの曲もすごいけど、この時はしみじみ
「めちゃくちゃかっちょいい!」と思ったさ。ドラムの音がとてもキレイだし、あらきさんの叩き出すリズムはどこか人間離れっぽい機械っぽい無機質なのが多いのに、全体はすごく有機的で暖かい。
「Bran New Season」では曲の途中で小山田さん自らがお客さんを1人選んでステージから上げて、一緒にテルミンを演奏!まさかこれをフジロックの大ステージでもやるとは思っていなかったので、ビックリ。で、とってもピースフル。そのお客さんはテルミン演奏後、大橋さんから首飾りをもらったりね。ビックリしたと言えば、ボタンを押すと(?)「コーネリアス!」って声が出る機械をお客さんに預けて鳴らさしまくる!ってのも普通のライブ通りやってたのも驚きで楽しかった。でも、ちょっと配線が短くて大変そうでした・笑。
何かコーネリアスのライブって参加してる感が味わいやすいのも魅力な気が。
音とかステージとか視覚聴覚的にはかなりファンタジックで幻っぽいんだけど、身体的感覚的に楽しい!部分もしっかりあって。
んで、「Monkey」。おもちゃ箱爆発!って音。おもちゃ箱なんだけど、今回はとっても壮大でもあったなー。
流れるよーに、「Star Fruites Surf Rider」。イントロですでにお客さんの反応多し。そして、これが特にめちゃくちゃよかった。ただひたすらひたすら夢の国と化していた、空間が。間奏部分なんてもう!!丸い光が巨大なステージ一面に広がって、それにキラキラした音が重なって。とにかく圧巻。これはもう夢の国どころじゃなくて、ホントに夢の中にいる瞬間みたいだったよ。しばらく余韻が続いてたもん。「うわぁー!」っていう。
そんな中、最後の曲の「Brazil」。ロボ声っぽいエフェクトがかかった歌声がー。そして、いつのまにか夢の空間は静かにどこかへ行ってしまったのでした。
最後の最後まで徹底して、ステキな空間を作っていたコーネリさん。野外で観ると、さらにこんなにも圧倒的だったとは! ほんのり嬉しくなるよーな圧倒的さ。音響自体はちょっと大変そうだったけど、意識が完全にどっかに行っちゃっててホトンド気にならず。
「あー、ここはどこだったんだー?」
って感覚がなかなか抜けない。ホント、楽しい夢の中な心地だったので。




コーネリアスライブの後、Spiritualizedが音源を聴いてあまり好きでもなかったので、
「次どうしよう?」
と、迷う。とりあえず時間はまだあったので、ご飯食べよと思い、フジに来て初めての食事。メキシカンライスを。アバロンフィールドでしばしくつろいでいたけど、ナゼか呼ばれるよーに、ふらふらとHEAVENへ。夜のHEAVENを体験してみたかったし。



The Strings Cheese Incident
@FIELD OF HEAVEN
HEAVENの雰囲気に酔ってました。なので、バンドの演奏はBGM的にしか聴いてなかったかも、、、。で、古きよきロックなジャムバンドって感じの音がまたこの空間にすごい合ってて、
「ここはどこー?」
ってくらいのナチュラルトリップしてました。
「だって、雰囲気がすごいんだよ!」、 と。
周りは一面の森で、その真っ暗な森を巨大なミラーボールの光が回りまくる。ぐるぐる光が大きく辺りを回ってる、真中からは夜空に大きなレーザー光線、そんな中に自分はいる。
「そりゃ、トリップするでしょ?」 って。
そんなわけで、ほどよく抑揚のある心地よいライブを聴きながら、ふらふらふわふわ揺れておりました。しかも、HEAVENの入り口がまたステキな異次元で!ちっちゃなミラーボールのオレンジ色(?)の光が地面一面をくるくる徘徊してる。その光を観察したり踏んでみたり、光の粒の中を歩いてみたりしるだけで、相当長い間過ごしたよーな。完全に酔っとりました。アルコールなしの自然な酔い。さらに、HEAVEN内の屋台はみんなどこか変わった作りだし、端の方にはキャンドルゾーンみたいなのがあって色んなろうそくの光がゆらゆら揺れてるし、
「ここはおとぎの国!?不思議の国!?」
と思うよーな空間。最高に気持ちよかったです。




そんなわけで、しばらく(1時間くらい)HEAVENに浸っていたけど、思い立って
「Spitirualized、やっぱり観よう!」
と、WHITEへ向かう。途中、スタッフの子が2人道端で食事中で何だかとても楽しそうだった。
「3日間がんばったよなぁ!」
って感じで。それを見ていて、
「あー、高校の時とかにここでスタッフすればよかったなぁ、、、。」
なんて。



Spiritualized
@WHITE STAGE
WHITEに戻るとすでにちょっとスピリチュアは始まっていたり。遠めにちょっと聴きながら、揺れとりました。音源ではあんまり好きではなかったのに、ライブはよかった。荘厳な雰囲気。白がすっごく似合うよーな音の重なり、ギターもビブラフォン(?)みたいな楽器もベースも。巨大なセット(?)と照明がまた相乗効果。ふわーっとしばらく観てたんだけど、
「レッチリ観ないと!」
って行く前に周りの友達から言われまくったのがナゼか思い出し、GREENへ向かう。黙々と歩く。でも、WHITEとGREENってこれが結構遠くて・汗。はっきり言ってちょっとこの辺から疲れ気味だったよーな。で、GREENに着いたら、ものすごい人でレッチリは米粒くらいにしか観えなかった、、、。巨大モニターの映像が家のテレビくらいの大きさだったしさ、、、。というわけで、1曲だけ聴いて退散。
再びWHITEへ向かう。また、黙々と歩く。うーん、実はもうバッテバテだったかも、、、。しかしそこはある種のハチュラルハイ状態だったので難なくクリア(?)、再びスピリチュアを観る。どんどん白くなっていくよーな、どんどん遠い彼方へ行ってしうよーな。そんな音でふわーっと高揚していく心地。光の中へ吸い込まれていってしまうよーな感覚。アンコールはすごくすごくキレイな音と歌で、しみじみ。ただただしみじみ。

そして、スピリチュアライブが終わった後、ステージにブライアン(バートンルイス)が出てきて
「また来年会いましょう!」
とのコメント。



さすがに疲れてきていたので
「一旦休憩!」
と、入場ゲートの方向へに移動。GREENではClosing BandのBANDA BASSOTTIが演奏をしていた。何かノリのめっちゃいいスカっぽくて、みんな楽しそうに踊ってる。
「行くぞ!」
とちょっと思ったけど、そこまでの元気はなく断念、、、。
ちぇっ、やっぱもうあんまし若くはないのか、、、・汗。
「数年前だったら、絶対に行ってたのに!」
ということで、おとなしく(?)レッドマーキーにて、Karl Denson's Tiny Universeを。お洒落さんなジャズ!すっげー演奏上手くて、しばし観とれておりました。とってもこのレッドマーキーの夜の雰囲気が合う音楽。ほろ酔いぐらいで観たら、きっとかなりはっちゃけちゃってたでしょう。アンコールもやってくれて、かなり気分最高!疲れもどっか行っちゃうよーなね。


んで、ROKIE A GO-GOにて帰る前の最後の友達との合流。
友達はかなりのお疲れ気味で
「もう休むから!」
ってことだった。なので、一応写真撮らなきゃーと思い、お互いパシャパシャと撮り合って、別れる。

「さて、どうしようか?」
1人だし、REBEL FAMILIAは絶対観たいけどしばらく時間が空いてるし、、、。
「LOVE JETSそろそろやるかな?」
とも考え、レッドマーキーに戻るも時間が押していて、まだまだ始まる気配なし。しかも、マーキーの中はかなりの盛況ぶりで、入るのも疲れそうだったので、
近くの休憩所みたいなトコのソファで睡眠。が、
「そうだー、ROKIE A GO-GOで惑星を観よう!」
と、またまた引き返す。(この往復が後々一気に疲れることになるとは、、、。)
途中から観た惑星ライブ。荒い音と荒いアクション! ドラムの人が女の人でかっこよかったなぁ。王道なんだろうけど、王道一直線でもない感じ。どこかガレージっぽい! いや、かなりガレージっぽい!?

そんなこんなでしばらく観ていたけど、本格的に疲れてきたので(さっきの往復何回分かの山道徒歩が利いてきた、、、)、さっきのレッドマーキー近くのソファで今度はホントに爆睡しかけ。いい具合にうとうとしてたら、
「もう閉店なんですよー、、、。」
って言われる、、、ひぃ。そんな中、マーキーではLOVE JETSのライブが始まったみたいだった。



LOVE JETS
@RED MARQUEE
寝ぼけたまま(?)、音の鳴るレッドマーキーへと。ライブをしていたのはLOVE JETS。忌野清志郎さんがメンバーである3ピースバンド。ちなみに国籍不明らしい・笑。「宇宙から来た!」というバンドらしく、格好が何と言うか宇宙的?いや、「なんちゃらレンジャー!」って感じ。ツインギターとドラムなんですけど、ギター自体が何か変。端っこにテルミンみたいな装置(?)が着いてたよ−な?あと、ステージにはテントがあって、その中で隠れメンバー(?)が1人、効果音とかノイズを放っていたよーな。
ライブは遊園地感覚満載!ノリがいい曲たちばっかで、何か口づさんでしまう効果大だし。(そう言えば、1曲、子供番組のオープニングで使われてた気が。)MCもトボケつつちゃんと押さえるとこは押さえてて(?)流石。
最後の超有名であろうあの曲のLOVE JETSバージョンも盛り上がりまくり!
「個人的には忌野清志郎さんソロよりLOVE JETSの方が全然好き!」
だと思いました。で、退場の仕方もウルトラマンみたいにピコンピオン♪音が鳴って地球にいる時間オーバーっていう・笑。
キッズ向けパンキッシュ仕様かつ展開はお子様ちっく仕様で、夜中の光の中、楽しいライブだったなー。




REBEL FAMILIA
@RED MARQUEE
1つ前のSHIN-ICHIRO HIRATAさんのDJは途中まで観たんだけど、疲れて眠かったので、爆音の中いつのまにか眠ってた、、、。何か、ケミカルブラザーズの「STAR GUITER」がかかって、すごい盛り上がっていたような、、、?
そして、ふっと音がやんだのでとっさに目が覚める。そんな状態で、さりげなく期待していたREBEL FAMILIA!
「そういえば、昼間REBEL〜のTシャツ着てる人いたなぁ。」
などと回想。機械たくさんとベースの編成。メンバー2人だけでライブ。シリアスっぽくて暗い打ち込みに、めちゃくちゃ重くて爆音のベースが乗っていく。
重低音効きまくりの秋本さんのベースは明け方の疲れた体には、ガンガン響いてきて、意識がぐわんぐわんしたり。お腹にくるというか。ともかく目は完全に覚めました。朝の初めに観たPolarisがふわふわ空中遊泳してるみたいなダブだとすると、REBEL FAMILIAの音は地下にどんどん沈んでいく感じのダブ。地下に静かに沈んでいってを徘徊するよーな。この重い音は何だかとっても意味深そうな重さ。走るより歩くより這っている心地。
でも、気分が沈むよーな重さではなくて、ただただ音がかっちょいい!その内、何だかこの重さに浸ってきてたり。




が、REBEL FAMILIAのライブの途中で友達から電話があり、
「早くバス乗り場にこないと人がいっぱいで、始発のバスに乗れないかも。」
と言われる。

仕方なく、レッドマーキーから
んで、フジロックからさようなら。

帰り道から見る苗場スキー場は何だかとってもお祭りの後って雰囲気だった。何だか、また来年も絶対行きたいなぁ。っていうか、行ける限り毎年行きたい!!こんなに楽しくて濃厚で緩やかな時間は初めてだったかも。

皆様おつかれさまでした!
んで、ありがとう!フジロック!!


=おまけ=
帰りのバスの中では2人とも爆睡モード一歩手前。
運悪く座れなかったため、30分ほど眠気と戦ったのだった、、、・笑。