2005年5月26日(木)。
ZARIGANI 5
@福島 2nd Line


約1年振りにZARIGANI 5のライブを観に行く。今日は電車に乗るとバクバクしてしまって、調子がよくなかった。ライブが始まる前も憂鬱だった。
「無理しなかった方がよかったかね・・・。」
楽しめそうにない気配に支配されて、ちょっと凹んでた。

ザリガニさん達の出番が来て、前の方にふらふらと歩いていくと、最前列だった。Vo.のリクちゃんが目の前でセッティングしていて、ギターを弾きながら歌いだした。
「あれっ、俺、すっげー乗ってるやん!」
ライブが始まって、音が鳴った時に、スイッチが切り替わったかのように、リズムに合わせて踊っている自分がいた。1曲目は「Ai-chang」、とてもノリのいいギターポップだ。
続くは「shot your sun」、個人的にザリガニを好きになった曲だ。もう、動く動く。笑ってもいるかもしんない。
「どうしてだろ、こんなにワクワクしてる!」

MCでの、Ba.のあっくんの冬ソナから長州力(どっちかというと小力の方)のモノマネも絶好調で、ほんわかした気分にさせられる。
「やっぱ、ザリガニって楽しいバンドだなー。」
そのMCの後のゆったりとした新曲で、どうしてか泣きそうになってしまった。別に感動を誘うような曲調でもないのに。英詞だから、言ってることも全然分からないのに。ただただ、ゆったりとした穏やかなメロディに不安が少し軽くなった。

そして、「月と飛行船」は何度聴いても名曲だと思う。イントロが始まるだけで、期待が溢れんばかりになってしまうが。今回も素晴らしかった。
”不可能って決め付ける不器用な君は顔を背けたまま涙流してる。”
”僕だけの単語で喋るから聞いてる振りしててもいいよ。”
ちくしょー!なんで、さらっとそんなこと唄うんだよー!

ZARIGANI 5というバンドには、「バンド」の楽しさと現実・はっちゃけと後悔、憧れ、そんなもんが、たくさんたくさん、もしかしたら全部詰まってる気がする。
「バンドっていいなぁ。」
観る度に、そう感じられてくれるバンドなんてそうそういない。リクちゃんは、中性的な唄声の永遠にパンク少年で。あっくんは、ネタ担当だけど全体を上手くまとめていて。アキモは、ドラムを叩いてる時はすごく真剣でかっけーのに、喋るとヘナヘナになってしまう。なんて、愛すべきバンドなんだろう。観ていて、羨ましいを通り越して悔しいくらい。

下北周辺のギターポップという枠にモロに所属していそうで。実は全然そこにはいないバンド。熱く語ったり、蒼さを撒き散らしたりもしないけど。子供のように無邪気で、初期衝動が爆発してるバンド。

わたされたアンケートに、
「ザリガニの音が必要なんだって思いました!」
って書いたのだけど、大袈裟なことじゃなくて、ホントに元気を貰った。あんなにバクバクして不安だった状態だったのに、バクバクして楽しい状態になっちゃって、観ていた客の中で一番暴れてた。
「アキモくんのドラムが大好きなんです!」
と、メッセージをわたしたときに言った時、俺はめちゃくちゃ嬉しそうだった。絶対にね!