あの日氷の上にいたのは、舞姫達だけではない。


1 シンクロナイズドスケーティング、アイスダンスCD、ペアSP 12月24日(金) 

旅費の節約と練習の見学とプチ東京観光を狙って前日の夜行バスで新横浜アイスアリーナに12時前に着く。が、いかんせん試合前の練習は非公開。あきらめきれずに入り口前で待っていると、見知った顔が次々にやってきた。
今日は平日、それも今は昼間なんですが(笑)ディープなファンが考えることはみな同じということで、ちょっとしたオフ会状態になる。

入り口付近や外のあちらこちらで選手がランニングしてウォームアップしているのは全日本おなじみの光景だが、美姫ちゃんがいたのには驚いた。あなた追っかけられているのにそんな所でウォームアップやって大丈夫なの!?
内心かなり心配したのだが、幸い走っていたのはほんの少しだけだった。テレビカメラがスタンバイしていたので、「今日は調整」の映像がほしかったんだろうと推測する。
開場を待っている間もテレビカメラを持った人が入り口付近を結構うろちょろしていた。フジテレビ、気合入ってるなー。

そのうち悠子ちゃんが新しいパートナーと出てきた。彼かあ。Davin(ニックネームはDave?)はペア男子にしては小柄な印象で、一般人と比べても中肉中背の体格。
この二人はかなり長い間リフトの練習をやっていた。会場内だと天井につっかえるからだろうか?Davinが通りがかりのおばあちゃんに頼まれたのか、彼女の携帯で2ショット写真を撮らせてあげているなんていう一コマも。芸能人とでも思われたんだろうか。



待っている間スケートやメディア関係者らしき人達が入り口のドアからしょっちゅう出入りしていたが、開場時間の直前にまた入り口のドアが開いてスーツ姿の集団が降りてくる。今度は何だろう?…って、
ダグ先生!!!あーんどマリポサブラザーズ(本田君&織田君)。
列の前にいただけに至近距離で見ることになってしまい、思いきり硬直。彼らの後ろからも男子選手がぞろぞろ降りてくるが目に入っちゃいない。
あーびっくりした。なんで関係者用でなくわざわざ一般用の出入り口使ったんだろう。


そんなこんなで開場。


ショーを見に何度も行っている新横浜のリンクだが、競技を見るのは初めて。ジャッジ席はどっち?入ってすぐジャッジ席を探し、「ジャッジ側は入って右!」と号令をかけてベストの席に滑り込む。
会場2時間前から待っていたのだから、これぐらいの役得はないとね。

滑走順は手に入らなかったがパンフレットを確保できた。やっぱり全日本にパンフレットは必須。出場選手をチェックしているうちにふと思いたって生年月日をチェックしてみる。やっぱり。
今年度の男子シングルの最年長は本田君、女子シングルの最年長はすぐりんである。
ばしばしばしばしばしばしばしばし!!(ボタンを連打する音)



シンクロナイズドスケーティング ショート

今年の参加は東京女子体育大学クラブの一組だが、今まで一人だけいた男性がいない。「We will rock you」にのせて力強い演技。どうも最近は力強い路線の演技を多く見ているような気がする。
音楽が音楽なので踊るパートもあるのだが、これも合わせなければいけないのは大変だろうなあ。音感の差もあるだろうし。


アイスダンス コンパルソリー

毎年少しずつメンバーが変わっている全日本アイスダンス。今年の参加数は4組で、千田&柴田組が新しく出場している。女性の千田さんは去年全日本ジュニアに出場した後解散してしまったという話を聞いていたのだが、新しいパートナーを見つけての全日本になった。

千田&柴田組
男性の名前が柴田 徹。この名前は見覚えがある。
確か2、3年前の全日本でシングル選手として参加していたあの彼ではないだろうか?ショートでジャンプを全部ミスしてしまったが、タンゴに乗った終盤のステップが強烈だったことで記憶に残っている選手なのだが……。家で昔のパンフレット見直さないと。

ウォームアップ開始直後に都築さんの衣装が以前アニシナが着ていた物であることを発見する。アニシナが着ていた当時は目のやり場に困ったものだが、都築さんが着ると全く別の印象になるのが不思議なところ。ウォームアップでの一連の動きにしばし見惚れる。やっぱりこの人は美しい。
コンパルソリーの課題は発表されていなかったが、ウォームアップでの動きからゴールデンワルツとあたりをつける。実は唯一流れを把握しているコンパルソリーがゴールデンワルツなのだ。コンパルソリー、ゴールデンワルツの確率が高くないだろうか?



アニシナさんが着ていたのは00−01シーズンのフリーです。千田&柴田組は千田さんの笑顔が印象的。あの背丈とたどたどしいリードながらも音感のよさそうな男性の滑りは、確かにあの柴田君だと思う。どなたかご存じないですか?
一年ごとに上達しているのがわかる坂頂組。みなみちゃん綺麗になったなあ…。
この2組が滑った後に木戸さん達を見ると、「先輩達による模範演技」に思える。規定の動きに入る前に片手を上げて一人でターン(?)をしていく渡辺さんが華麗だった。国際試合での順位が上がって演技の格が上がったような印象。
都築さん&賢ちゃんはウォームアップの方が動きがよかったと思う。心臓に悪い……。








ペア ショート

悠子ちゃんは以前より肉がついただろうか?
ところどころに悠子ちゃんオリジナルのポジションが健在なのはうれしいフェイントだった。Davin、えらい!
サイドバイサイドのジャンプが多分サルコウで、ある程度のレベルは目指しているよう。だが少しずつミスや食い違いがあり、二人で模索しながら滑っているような演技だった。
ただ二人の間に流れる空気は悪くなさそうで、ほのぼのとした初々しさが感じられる。言われて初めて気がついたのだが、この二人が演技を披露するのはこの試合が初めてなのかも。来シーズンどうなっているか楽しみにすることにする。








シンクロナイズドスケーティング フリー

フリーの曲はトゥーランドット。風にたなびくタイプの袖が20人そろい、場が一気に華やかになる。
すっかり耳になじんだパートを使ってプログラムが進んでいく。中盤で四人がジャンプ、確かシングルアクセル。シンクロにもジャンプがあったのか。中盤の部分の途中から同じフレーズでの合唱つきバージョンになりる。合唱自体は群集を思わせるような抑えたものだが、これに合わせて20人のトゥーランドットが滑ると結構迫力がある。群集の声、すなわち権力。しーちゃんや雪ちゃんのトゥーランドットを怖いと思ったことはなかったが、やっぱりトゥーランドットって怖い人だよ!これを口説き落としたカラフは大物だ……。この合唱付きパートが結構長くて全部を通して6分弱あったような気がした。
定番のフレーズは頭に入っているトゥーランドットだが、ストーリー上どの部分か知らないのが難点。一度オペラをちゃんと見るべきなのかもしれない。


シンクロナイズドスケーティングの表彰式は代表の二人が表彰台に上って賞状と花束を受け取り、残りのメンバーは二列に整列している。メダルの授与は流れ作業。一組だけの表彰式はどこか白々しさが抜けない。
写真撮影でもどうしたらいいのか途方にくれている様子の選手達だったが、カメラマンの指示で表彰台の周りに全員集合。手馴れた段取りに選手達から笑顔や笑い声が上がり、会場の空気も少し華やかになる。さすが連盟オフィシャルカメラマン。日本の試合にこの方は欠かせない。


ウォームアップが終了した気分。さて、次は男子ショートだ。


(続く)