「エルビス・ストイコ、アマチュア復帰を語る!」…の訳もどき。

 

このニュース映像はPulse24の4/30付けで見ることができたのですが、期限切れになっています。タイプされた元の文を読みたい方はこちらをご覧ください。(Thank you, Lisa!)誤解を与えかねない誤訳がわかったら教えてくださいね。


Q.復帰の理由は?
A.んー、やりたいと思ったからです。98年から2002年までの4年間はベッドから起き出してリンクに行くのはある意味仕事のようなものでした。完全にキャリアを終わってしまう前に、モチベーションや情熱を取り戻した事をはっきりさせたかったからです。
いつかそれを取り戻すことがあるのか、いつそうなるのかはわからなかったのですが、今年、世界選手権の直後、世界選手権の最中に戻ってきました。「ああ、世界選手権に行ってコメントしたから、現場にいたからだろう」と思っていたのですが、何週間か放っていてもその気持ちは残っていました。起きて、ワークアウトして、リンクに行く。ずっとその事を考えていました。そして気がついたんです。ちょっと待て、やりたいのだと。ここ4、5年間感じたいと思っていた98年以前のシーズンの感覚で、今もっている感覚です。年齢やそれ以外の事は関係なく、今自分はやれる状態にあります。

 

Q.完治したというケガの状況が主な理由ですか?
A.ええ。98年のケガはそれで競技生活が終わってもおかしくないものでしたが、自分をプッシュしてやりぬくことができました。でも自分をその限界まで追い込んだことでその過剰の負担がモチベーションに影響したんです。何も信じていなかった、そこにいたくなかった、前ほどスケートが好きでなくなった、エネルギーも情熱もありませんでした。自分のためにやらなくてはいけないことがわかっていたから続けていました。でも今はそれを取り戻しました。朝起きて、リンクに行きたい、練習がしたい、最高の状態に高めたい。8−10ポンド体重を落としてだいぶ体が軽く感じています。4、5ヶ月やっていなかったトリプルアクセルの練習をまた始めた所です。いい感じです。戻ってきています、全てが。前よりだいぶ簡単に。傷めている部分がなくて、肉体が健康で、精神が健康で。準備はできています。

 

Q.やりたいと思うことと何年も世界レベルで競技できると感じるのは別の話です。復帰を通じて何を求めているのですか?
A.復帰で何を求めるか?んー、自分の限界に達することです。以前やったことよりもっと上の。これは前の4年間ずっと求めていたのですが、エネルギーがなくて到達できなかったことです。精神的な戦いの影響で、常に何かのケガを抱えていました。ケガの大部分は肉体的な面だけが原因ではなくて…大部分は感情や精神的なものからで、何か葛藤があると結局自分に返ってくるんです。感情面でも、精神面でもいい状態でありたかった。それが全てを左右しますからね!つまり、肉体面というのは自分が、アスリートがすること、僕達アスリートが挑戦していることの中でわずかな部分を占めるに過ぎません。もし幸せで、健康で、やることに対して情熱を持っていればとどまる所がありません。限界は遥か遠い所にあります。

 

Q.感情面、精神面でよりいい状態にあるというその域にどうやって到達したのかその過程について話していただけますか?
A.…複雑なんです、いろんな要素が混じっていて…。つまり、98年から2002年、2003年シーズンへのプロセスです。98年(訳注:97−98シーズンということでしょう)はただ自分が最高の状態にあるとは思っていなくて、ケガを抱えていて、その状態でやりぬきました。エネルギーはまだあったのですが、残っている分を全て使い果たして何もなくなってしまったんです。99年にカムバックしようと、取り戻そうと努力して、少しは健康になったのですが脚がまだ完全に動くものではありませんでした。2000年はケガはかかえていなかったのですが、心理的にまだ前ほど燃えていませんでした。この年の世界選手権で銀メダルを獲りましたが、自分の70%ぐらいでしょうか。その次の年は完全な大失敗。複数のケガがずっと続いて全く試合ができませんでした。そのケガはオーバーワークから来るものではなくて、あちらこちらで起こるちょっとしたアクシデントから来るもので…変なことが起こっていました。たくさん混乱することがあって。2002年はプッシュして、やり遂げました。そのために残っていたのですから。でもまだ盛り上がっていなくて、自分の中のものがぴったり結びついていない状態でした。そして去年丸々1年離れました。コーチのウーシーから、みんなから離れて、ただスケートをするためだけに。そして自分のためにいくつか他のことをしました。車関係のこと、友人に会う、ただ全てから離れて…。そしてついに自然に戻ってきました。 少し離れると、戻ってくるものなんです。いつ、どのようにかはわかりませんが。

 

Q.なにかやり残しているという気持ちがあるのですか? 
A.はい。あの、みんな「金メダル」についてずっと質問してきますが…つまり、もしそれなら、それだけなら、2002年にもっとこだわっていたと思います。それこそが…銀メダルを二つ獲って、金メダルがあるのなら、それが獲りに行くべきものだったのでしょうが…それではなくて、僕の内面からくるものでした。内面から来るものでなかったら、忘れるものです。内面からくるもの、なぜ自分の限界を目指すのか、それが自分の中で説明することができたんです。
その限界に達することができるのか?ええ、それは可能です。できると信じています。単にトレーニングの問題です。集中して、その、ハードなトレーニングは僕にとって難しくない部分ですから。プッシュし続けるだけのことです。
続けるための原動力は自分の内面を掘り下げていくという問題で、そんなに自分を追い込む必要はありません。そこにあるものですから。

 

Q.クワドルッツは?挑戦するつもりでいますか?
A.もちろん練習するつもりです。コーチのリンダとはもうそのことについて話をしていて、その、プログラムに組み込むことについても話をしています。アクセルや他のエレメンツを取り戻し始めた所なのでいつ見せられるかわかりませんが。他のトリプルは簡単、問題ないです。アクセルは戻ってきている、クワドトウ、クワドサルコウの練習をして、ルッツ。今のところ全部練習したいしマスターしたいと思っています。それと、ロングプログラムでRandy Gardner、ショートプログラムでTracey Robertsonと組むので2つのプログラムで違う振付士を2人、ある意味違った面を出していきます。「焼き直し」のエルビス・ストイコではありませんが、自分の中である意味しばらくの間眠っていたものを表に出して、それを練って少し付け加えるつもりです。

 

Q.オリンピックまで続けますか?
A.ええ、続けると思います。目的は…限度を決めていないので、オリンピックを目指すのでしょうが、それは遥か先のことです。今はただ自分の準備を整えて、どのようにシーズンを過ごしたいのか考えて、連盟に話をして、どの国際イベントに出るのかを考えて、そこからの出発です。

 

Q.コーチを変えた理由を話してくれますか?
A.一つは変化が必要だと思っていたこと、二つ目はウーシーの現在の活動。彼女はリンクのオーナーの一人です。リンクが4つあるということは家庭のような共同体が4つあるということです。彼女は外で長い時間を過ごしますが、そっちでは彼女を必要としています。彼女も僕に対して自分が要求されていることを果たせる状態なのかどうかわからないと言ったんです。で、僕も「うん、わかった」と…平等な立場で離れたというような状況です。僕達はそれぞれ別の道を行く必要があったので、終わったのはいいことでした。僕達はまだ話もするし、すべての点で問題ありません。

 

Q.ではどのような経緯でリンダに決めたのですか?
ここ数年リッチモンドヒルのリンクで滑っている間に彼女と話をする機会がたくさんありました。彼女は去年のジュニアチャンピオンのKenny Roseのコーチをする時に僕の意見を参考にしていたんです。どう彼の手助けができるのか、何がいいことなのか、僕がどうやってきたのかをよく話し合いました。結局のところ、そのプロセスで彼女を知るようになりました。彼女の考え方やスケートへのアプローチの仕方はとてもプロフェッショナルです。トレーニング法に関して通り一遍の定石というものはありませんし、コーチをする対象がジュニアチャンピオンなのかノービスチャンピオンなのか関係ないし、場所がどこでも同じことです。
それに彼女はとても心が広くて、とてもサポートしてくれる…必要なのはそれです。それが決め手でした。信頼できると思えること、そして一番大事なのがテクニックが全く同じであること。つまり、同じテクニックについて話し合うことができる。
一つのテクニックについてだけ話し合って、とても鋭くてスキルのあるもう一つの目線から何を変えて何を調整することが必要なのかを見極めることができる。彼女にはそれがあります。だから完璧な組み合わせだと思うわけです。

 

Q.他のスケーター、国際的なスケーターの反応はどうですか?
A.その、そういう人達には特に誰にも話していません。話をした友人は歓迎してくれていて、1日に20本ぐらい電話をもらっています。ただ「よう、いなくて物足りなかったから復帰してくれてうれしいよ。できると思うし、よかったよ」と。僕をわかってくれている人はここ4年間僕が本来の自分ではないことを知っていましたから。テンションが低かったり、落ち込んでいたり、盛り上がっていなかったり、感情的な面で歯車がかみ合っていなかったり…肉体的な面とは別の話で。ケガは自分の中から、マイナス面を引き出してしまうことでやってくるんです。運悪くそれが起こってしまって、耐えぬいて、次の段階に進む時が来たわけです。準備はできています。

 

Q.ではソルトレークシティーであれほど穏やかだったと言っていたのはその時限りの言葉だったのでしょうか、それとも今も感じていることですか?
A.いいえ、実際あの時は正直な気持ちでした。つまり、取り組んでいたことを始めて、戻って来てやりきったと言いました。今になってみるとやりきっていたのかどうかわかりませんが、やりきったと思っていました。そして先の事を考えた時にその次の段階について考えるべきだと思っていました。だからそうしました。競技から完全に離れて、ショーだけをやって、戻ってくる気は全くありませんでした。すごくおもしろいのが近づいていっていたということです。世界選手権に行った、それどころかその前にコメントをすることが決まっていました。世界選手権に行ってコメントをしていても始めの何日かは全くエキサイトしていなくてただ見ていたんです。それからいくつかの理由で違った見方をするようになりました。そしておかしいのが、僕の母は会場にいたおかげでたくさんの人が僕がいつ競技に出るのか母に訊いてきたそうです。僕は出ないと答えると、僕が出ることを望んでいて、たくさんのポジディブな反応があったそうです。母と話をしていて、僕が「なんかわからないけど妙に戻りたい気がする」と言うと「だろうと思った」と。「なんでわかったの?」ときくと、「ただ単にやりきってないのがわかっていたからよ」と。本当におもしろいのが言ってみれば母は僕のことを本当にわかっているんです。僕はまだ終わっていないので、僕がその状態になったら復帰するだろうと結局わかっていたんです。

 

Q.あなたのような世界チャンピオンのスポーツ選手が引退後復帰しても、かつて飛びぬけさせたものはそこにはありません。時にはほとんどきまり悪いことにもなりえます。その位置につくことにあなた自身心配していますか?
A.アスリートが現役復帰する理由の多くは外面的なものです。ゴールドメダル、選手権で勝つ事、賞賛を得ること、メディアやプレスの前に立つこと、そういうことに刺激されます。でもそれで充分ではありません。このクラスにたどりつくにはそれで充分ではありません。自分のためであること、それをする正当な理由があること、毎朝起き出して準備することができて、それに向かうパワーがあること、それがあってたどり着けるんです…成し遂げた人は少ししかいませんが、それだけが目的を達成する方法なんです。正当でない理由でするのだったら忘れるべき、成功しないでしょう。それに、僕は1年しか離れていないので、引退して5年たっているのとはかなり状況が違います。今年ではなく2005年に復帰する事を考えたのですが、それでは試合から遠ざかりすぎます。だからこの秋に国際試合にいくつか出て足慣らしをして、感触を得て、「go out and do it」(訳注:重要ですが抽象的な部分なので推測も書けません。)
だから心配していません。そういう面のキャリアは既に得ていてそれが変わることはありませんし、それに、んー、今は何もやってもケーキのアイシングみたいなものなんです。
(訳注:アイシング=砂糖の飾り。何をやっても楽しいということ?)ただアマチュアにいられて自分のスケートにいい感覚を持てることがうれしいんです。

 

読みにくくてすみません(^^;)自分の文だったら改行を入れまくる所なのですが、タイプしてくれた方が改行を入れていないのと、映像のエルビスの話しっぷりだと改行を入れない方が感覚的に近いんですよね。でも…あー改行入れたいっ。

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