あ と が き
 宇宙のスケールが我々の生活とかけ離れていることは何となく理解頂けたと思いますが、そのスケールの大きさとは裏腹に私たちの現実はまさに奇跡のバランスの中で生きているといっても過言ではありません。

 多くの恒星は連星系をなし、私たちの太陽のような星がお互いのまわりを回り合っています。しかし、私たちの太陽系は質量不足などのためもう1つの太陽になりそびれた木星のおかげと言うか、太陽を中心とした惑星系が出来上がり、また太陽から近すぎず遠すぎず偶然のバランスの中で生命が生存できる環境が出来上がり奇跡の空間の中で存在しているのです。

 私たちの星は、母なる地球として恵みを与えてくれる反面、ひとたび牙をむくと暴風雨、洪水、地震、干ばつ、火山噴火などにより尊い命をいとも簡単に奪ってしまいます。しかしそんな厳しい環境を忘れ去り、人類は自らの力で生きていると錯覚し目先の文化的な生活の為に地球温暖化が危惧される二酸化炭素や、オゾンホールの原因となるフロンガスを排出し続け、また環境ホルモンをばら撒き、さらには、無計画な森林伐採などを行い、現在の潤いを享受する代償として環境汚染や環境破壊により将来に負の遺産を残しています。

夢を抱きつつ迎えた新世紀、そろそろ目を覚まし我々は大自然に対しまったくの無力で(最近では阪神大震災の学習効果)生かされているんだという自覚を持って生活するべきではないかと思います。

 人生、砂上の楼閣で背伸びをしていてもバランスが崩れたら一瞬にしてすべてが崩れ去ります。

自覚を持ってのんびりと生きてみませんか?
また、違った人生が見えてくるかも・・・

命受けて 生まれしつもり 錯覚の 正負交じれば 無と悟るべし