○イチゴの旬っていつ?

 イチゴは春の食べ物、旬は4〜5月じゃないの?そういえばイチゴ狩りもこの頃・・・。
ある意味これも正解。でも今市場に出回っているものは殆どハウスものです。
品種にもよりますが、寒い1月後半〜3月初旬が旬のようです。
 「なんで寒い頃がおいしいの?」って思いませんか?寒さに耐えてじわじわ大きくなった実の方が甘くなるそうです。(寒い日に入れるヒーターの炭酸ガスが実を甘くするなどの諸説あり…)。
 逆に暖かくなると生育のスピードが速まり一気に大きくなってしまうので酸味が増えるそうです。
 またイチゴには1番果、2番果と年に何回か収穫されるわけですが、なるべく早い回の、それも出始めがおいしいようです。


○いちごの品種

 以前は西の「とよのか」東の「女峰」といわれ完全に2強時代でしたが、新しい品種がどんどん開発され、ここ数年はイチゴ戦国時代です。
 イチゴ売り場にも聞きなれない名前のイチゴが沢山並んでいます(5つ以上名前が言える人は結構「通」です(笑))
 東日本では「とちおとめ」が圧倒的に勢力を持っているようです。西日本では「とよのか」、「さちのか」ですかね。「あきひめ」「あすかルビー」もがんばっています。


○最近のイチゴ事情

 最近のイチゴは、いかに付加価値をつけるかが争点のようです。
 各都道府県のJA等では、それぞれの県が開発した品種を管理しており(さがほのか・あすかルビーなど)、苗についてもよそに流出しないよう努力しています。例えば「さがほのか」は佐賀県以外では基本的に栽培できないわけです。苦労して改良し開発した品種は、生産量も含め、値崩れしないようしっかり管理されているわけです。知的所有権の論理がここにも当てはまるわけですね(笑)「さがほのか」や「あまおう」が高いのそのせいです。
 もちろん佐賀県や福岡県の農家にしてみれば、同じ手間をかけて高値が付かない「とよのか」の生産を減らして品種をシフトしていくのは当然で、こうして「とよのか」のような品種はだんだん姿を消していくことになるのです(泣)
 ちなみに「朝取りいちご」などと称して売っているイチゴは、品種の表示を堂々とできない事情のあるイチゴだと思ってください(笑)・・・(最近は韓国産イチゴも混じっているようですよ…)
 
 また、有名な「ももいちご」のように特定の地区が任意に命名してプレミアをつけて販売しているケースもあります(特に四国は多い)。この「ももいちご」正式名称「愛知2号」といい、奈良県あたりでは「あかねっ娘」という名前で比較的安価に販売されています。しかし同じ品種だからといっても、栽培者の栽培方法、品質管理の方法などにより味が全然違うことがあります。値が高いだけのことはあるかもしれません。ただ高級くだもの店等で聞きなれぬ名前のイチゴが並んでいたら、「これって品種はなんですか?」と聞いてみるのも良いかも知れません。意外と身近なイチゴと同じかもしれませんよ。

 現在の品種改良の方向としては、「甘くて大きな実」「育てやすい、(うどんこ)病に強い」「表皮がしっかりしたいる(傷が付きにくい)」等の特色を持つものを目指して新品種が開発されているようです。

 1年ごとに品種の勢力図がかわる昨今・・・イチゴ売り場から目が話せません(笑)


私的イチゴの(究極の?)買い方

 いきなり結論から申しましょう(笑)
 時期は1月末から2月中旬、気温が低く、晴れた日が数日続いた後、イチゴ売り場に大量に同じ品種のイチゴが並んだ時、その品種のワンランク上のもの(外見全体が赤く、形の整った大きい実)を選ぶと間違いないでしょう。(間違いない!)

 どの種類のイチゴを選ぶかはギャラリーを参考にご自由にどうぞ・・・でも一度買ってハズレでもその品種を嫌いにならないで・・・愛情こめて育てられ、諸条件がバッチリの整った時、そのイチゴはきっと最高のイチゴになるはずです。

そんな出会いを求めて・・・イチゴを探す旅は続くのです(笑)



                                           2004.12.05






私的いちご考