'89/10 オネエサンハトッテモハヤイワヨ

今日はスーパーハングオンのお話。もういつもいつも平成元年の話で恐縮なんですが、本当にその頃の我々メガドライバーと言えば「なかなかソフトが出ぇへんなぁ」とボヤキながら、平均すれば月に1本くらいしか出ないゲームを遊び倒していたのです。

で、スーパーハングオンですが、このソフトが出たのは'89年10月。この月は他に「ランボー3」「スーパーハイドライド」の2本がリリースされた月です。今月はメガドラでゲームが3本も出る!!メガドラ誕生以来のソフトラッシュ(?)に沸いたメガドライバー達。なんと言うか・・・今思うといじらしいと言うか・・・今のような状況なんて夢にも思っていなかったんでしょうねぇ。

さて、気を取り直してスーパーハングオンです。まぁ世間的には話題作ではあったのですが、何故か僕の心は晴れませんでした・・・と言うほど大層な物でもありませんが。実はその頃の自分はレースゲームってあまり好きでは無かった、と言うかレースゲームを面白いと思った事があまりなかったのです。レースゲームの何処が面白いのかわからなかった、と言った方が良いかも知れません。スーパーハングオンもバイクゲームとは言えやはりレースゲーの系統には違いなく、アーケードモードを通り一遍遊んだ後はしばらくほったらかしにしてしまったのでした。

それから数ヶ月、何を思ったのか僕はスーパーハングオンの「オリジナルモード」を始めました。RPG仕立てのアレです。ライバルの女の子が自分に向かって言いました。
「オネエサンハトッテモハヤイワヨ」
・・・・・???
このセリフを見て瞬時に意味を取れるでしょうか?まあ、「メガドライブの全て」(JICC出版)の4コマ漫画のように「お姉さん、鳩って、最早(もはや)岩よ。」なんて思う人もいないでしょうけど・・・
正解は「お姉さんは、とっても速いわよ」(当たり前か)

とまあ、マーク3チックな片仮名セリフは若干のチープさを漂わせてはいたのですが、僕はお姉さんとのバトルを始めたのです。パーツを買うお金には限りがあり、コケすぎるとマシンが壊れて次のレースに支障をきたしてしまいます。そのため勝負に勝つだけでは無く、マシンを温存しつつ勝つようにしなければなりません。コーナーで的確に減速しつつ曲がっていき、再び加速をしていく。敵のレベルがあがっていく毎にコースが複雑になっていくので、メモを取りつつコースを覚えていく。漠然とクリアしようと思っていただけだったのに、そのような段階を踏むに従って徐々にレース自体を楽しめるようになってきました。

このゲーム、当時の基準で見ても、抜群にレベルが高いとは言えない物だったとは思います。が、自分にレースゲームの楽しさを教えてくれたのはこのゲームだったんだろうなぁ、とそう思うわけです。

(00/03/09)


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