'96/09 え、予約できないの?

86年9月某日、いつものように日本橋に行った自分は雑誌の「サクラ大戦の限定版は予約しといた方がいいかも?」と言う言葉を思い出しました。その数ヶ月前の「ナイツ」の限定版は運良く予約していたのですが、店頭からは本当にすぐに無くなってしまい「予約しといた方が良いかも?」と言う言葉もあながち冗談では無いような気もしたのです。と言う訳で当初は安くなってから買おうと思っていたサクラ大戦の限定版をA・B両タイプ予約することにしたのです。するといつものソフマップの入り口にこのような張り紙がしてありました。「サクラ大戦の限定版の予約は終了いたしました」。

・・・え?

前にお話ししたスーパーモナコGP以来、セガソフトでも発売後すぐに売り切れてしまうソフトは何本もありました。ところが数週間前(たしか発売3週前の土曜か日曜だったと思います)に予約すらうち切ってしまうのは、初体験のことであり全くの予想外でした。仕方がないのでその後数件まわったのですが、日本橋ではどの店も既に予約はうち切っていました。途方にくれて帰路についた自分は、家の近所のショップを何件かまわってみました。が、返事はどこも「既に予約は終わった」か「予約は受け付けていない」かのどちらかでした。

それでも結局予約は出来ました。家の近所のショップがダメならと、その翌日職場の近所のショップで尋ねたところ運良く両方とも予約できたのです。こうしてサクラ大戦限定版は無事入手できましたが、それは自分のコレクター生活にとって新たなる苦難の始まりでした。その後、予約を早々にうち切るソフトが限定版を中心に続出するのです。「センチ1stウインドウ」「スパロボF F−BOX付き」「YU-NO限定版」とどめの「ブラックマトリックス」。どれも結構苦労した覚えがあります。それらの品切れ予想ソフトの情報を得るのにニフティサーブは非常に有用なニュースソースでした。DCになってからは全然役に立たなくなっちゃいましたけど。

さて。そのようにして手に入れたサクラ大戦ですが、実際にプレイするのは1年も先の8月になってしまいました。元々自分ってあんまりギャルゲー耐性は無い方なんで、ハマる事は少ないんですが、もうアイリスには本当に参ってしまいました。あのワガママなアイリスが可愛くて仕方がない。最初っから最後までアイリスを贔屓しっぱなしで当然のようにアイリスでエンディングを迎えてしまったのでした。その後全キャラでエンディングを迎えるとグランドフィナーレが見られると聞いたのですが「アイリスをガッカリさせる選択肢なんて選べない」と、再プレイもしない徹底ぶり。うーん、アホじゃ無かろうか?

さてさて。そのようなわけでクリア後しばらくはほったらかしにしていたサクラ大戦なのですが、ある時ウチの妹が僕の部屋でやり始めたのでした。僕も横にいる時はボーっとそれを眺めていたのですが、丁度その日、妹は1枚目のディスクの最終話をやっておりました。黒之巣会も倒し画面はすっかりほのぼのムード。花組のみんなも隊長にねぎらいの言葉をかけます。もちろんアイリスも。

アイリス「お兄ちゃんもモギリに逆戻りだね♪」
僕「モギリに逆戻りだね♪」

・・・そう、自分は全く無意識のうちにアイリスのセリフ「だけ」を復唱していたのでした。そして・・・

妹「・・・兄ちゃん、ホンマにアイリス好きやねんなあ・・・」

ほっといて下さい。エエやんか、別に。

(00/05/19)


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