道は必ず開ける 【48年3月号】 P4
今年の一月一日、潔斎場で身を清め、浄衣に改め、ご神示を奉読して、心の潔斎を行なっているとき、一会員が委員長室を訪ねられました。午前八時二十分です。あまりの早いご訪問に面喰いましたが、何かお話しのあるご様子、さっそくお尋ねしました。
以下その会員の方と私との話し合いのあらましです。
元旦祭の直前なのでお会いするのはいかがかと思いましたが、とにかく困っておられる会員のご指導ができるならば神さまもお許しくださるだろうと心にきめて、早速お話しに入りました。
『よくいらっしゃいました。深刻な悩みのようですが、あなたの現在の悩みは必らず道が開けてきますから、これからお話しすることをよくよく吟味してください』
神さまがご神示で
「神に二言はない」
「神は嘘を言はぬ」
「神は必ず氏子を守護し、指導する」
と教えてます。これは嘘をいわれない神さまが、氏子を守護し、指導すると約束されておられるのです。氏子の幸福を保証しているのです。神に保証されるなんて有り難いことではありませんか。
しかしながら、神さまの保証には次のご神示のあることを夢にも忘れてはなりません。
「真神霊は四魂の反省なき者には感合せず」
「四魂の実行なき者は会員と思はぬ」
「氏神始め大神が、氏子の入信後の経験を見ると、氏子の信仰は神告(神に申したこと)に足りる者がない。神告を実行した者がない」
「今迄の各氏子の信仰は(下記の理由で)信仰ではない。功利的、営利的であって氏神を営利的に利用している」
「神に仕える道もわきまえず、四魂具足の行いを為さんともせず、只一途に何等かの幸福を得る手段として懺悔の祓をする人がある」
「ご神業は絶対服従にて、神の御心と合致した時、ご守護下さるものと決めてよろしい」
以上のように、神さまは必らず指導し、守護はするが、氏子の守るべき義務がある。その義務をしっかり果たせ。その実行の程度によって守護し指導すると仰せられています。そのように神の言われたとおり実行し、常に反省努力することが神さまの守護、指導を受ける根本なのです。
さて、あなたが今日このようにここへお出になったのは、本部の方針によって反省なされたのが原因です。神は反省すれば直ちに感合して下さるのです。あなたが家族は私のいうことを聞かない。何故だろう。一度本部へ行って相談してみようと決意なされたこと、その反省が神に通じ、さっそく神人感合をいただいて、長い間ごぶさたしていた本部へ飛んでこられることになったのです。
さあこのように、神さまは神さまのいわれるとおりを実行すると「神は指導し、守護をする」との証をあなたに見せられたのです。有り難いことです。
ここであなたは以上申し上げたことをよくよくお考えになった上、国教六月号から毎号に神さまのお言葉がやさしく説明してありますから、よくお読みくださって実行してください。誰が何といっても、一切かまわずただ一心に真心こめて、神さまのいわれたとおりを反省し、実行して下さい。
まず神さまが氏子たちに実行せよと示された四つの条件、四魂の信条に叶った自分であるかどうかのあなたの反省こそ何を置いても大切なことなのです。四魂の信条の第一に
奇魂=神人感合の力を得て皇国に奉仕せん事を期す。
とありましょう。神人感合とは氏子が神さまのみ心に叶って、神さまのみいつがいただけることをいうのです。この神人感合の力がなくては何事も十分にできないのです。
神人感合を受けるには色々な方法がありますが、今度本部では色々と本会の調査や、氏子方の実態をもとに、下半期の活動目標を定め、自信をもって会員のみなさまに実践していただくことにしました。
どうかあなたも、氏神、祖霊への朝夕の奉仕を始めとする十二項目の実践に踏切ってください。ただ黙々として、あなたの真心が神さまや、祖霊さまのみ心に叶うまで辛抱強く、勇気を奮い起して実行してください。神さまに二言はありません。決して嘘はいわれません。奥さまも子供さん方も必らずあなたの神人感合の力に動かされて、いつのまにかついてこられるようになります。
『みいつ信じて疑わず』実行してください。ここで今日のお土産として一段とはっきり申し上げたいことは、あなたが神さまのいわれたとおりに、実行しないふとどきな氏子であるならば、あなたのいわれることを妻や子供が聞くと思われますか。ということです。
あなたが本当に神さまのいわれたとおりを真剣に実行するならば、妻や子はあなたの神人感合を受けてする真剣な心に動かされないはずは絶対にありません。
妻や子は、あなたの心を写す鏡と思ってください。
妻や子が悪いのでなく、あなた自身が氏神さまや祖霊さまのいうことを聞かない、ふとどきな氏子だと反省してください。「ああ悪かった、われ誤てり」と気がついたならすぐお詫びして、あなた自身文句なしに、先ず神さまのいわれたとおり、本会の定めた十二項目を黙々として実行してください。必ず道は開けてきます。
物事は辛抱ということが大切です。思うことが叶うまで辛抱強くがんばりましょう。いつ思いが叶うかはあなたの真剣さ、努力がきめてくれます。
神さまは毎日人間の行動に○×をつけています。その努力に応じ、その成績に応じて必ず守護すると教えておられます。
本日は本当によくいらっしゃいました。一つ本年は委員長と競争しましよう。お互いに死ぬまでの修業、いや死んでからも四魂の修業に明け暮れるのだそうです。
人間はおろか四魂円満具足の真神霊でさえ、四魂の修業をつづけておられるとのことです。
「大いにがんばりましょう。そうして神人感合の妙味を、本当の有難さを、じっくり体得いたしましょう」
心なしか帰られる会員のお姿には、どことなく晴れ晴れしたものを感じました。
(昭和四十八年一月二十一日 八意思兼大神月次祭における講演要旨)
以 上