生活習慣病はなぜ怖い?

 平成12年度の我が社の検診も無事に終了しましたが、結果は無事というわけにはいきませんでした。いわゆる有所見率(検診の項目で何でもいいから異常があった人数の割合)が43.5%と平成10年度の労働省の統計とあまり変わらない数字でした。考えてみれば恐ろしい話で、2人に1人近くが何らかの異常を抱えているということになります。

 新しい基準が出るたびに、高脂血症、高血圧、糖尿病すべてが厳しい基準が示される中、いったいわが社の未来、いや、日本の未来はどうなるのだろう、とつくづく考えてしまいます。また、お年寄りを少ない若者世代で背負っていくということが言われていますが、その若者世代がひょっとしてどんどん早死にして、100年先にはつじつまが合ってしまっているのでは?とさえ考えてしまいます。この平均寿命に関してあまりとやかく言われないのは、早死するなんてデータがでたら保険料の値上げとか言っている政府の思惑がうまくいかなくなるから?なんて勘ぐってます<^^;

 さて、この異常値が氾濫する原因を考えると、わが社に関しては

・管理者の認識不足

・システムの不備(なにせ10年近く前の検診システムだもの・・・当時は最新だったんだろうけど)

が、考えられますが、社会全体を見たときには

・労働者自身の疾患への知識不足

があるように思います。私自身が受検者と話をしていて、放置されているきわめて重篤な成人病を「倒れても知らないよ」というと、「そんな悪いんですか?今まで言われたことなかった」というリアクションが実に多かった。これだけ医療情報が氾濫しているように思えても、肝心なところは行き届いていない。マスコミさんには医療現場のミスをつついて売上を上げるのも良いけど、健康情報もスクープ並みの扱いというか、視聴者の興味をそそるような流し方をして欲しい、と願わざるを得ません。

各疾病については専門の先生方や、医療機関のHPで詳しく紹介されているので、あえてここでは触れません。ただ、生活習慣病といわれるものは、動脈硬化というものを促進し、数十年たってから突然死(心筋梗塞、脳梗塞、脳出血など)を引き起こす恐ろしい疾患であるということを強調しておきたいと思います。そのような突然死には何の前触れもないことが多いのでくれぐれもご注意を・・・

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