三次元漂流記 2000
もずのはやにえのミイラ 26KB [師走のモデル; とかげちゃん]
もずの「はやにえ」らしきもののミイラです。
うちの庭の小枝には時折、カエルや虫などが刺さっていたので、
まさかと思っていたのですが、初めて見ました。
この写真を撮った数日後には、「はやにえ」現場を目撃しました。
それはまさに「おどり食い」。
しかも、2匹で2、3度つついたかと思うと、
飽きて飛び去ってしまうという、非常に贅沢な食べ方です。
写真右上に見えるのが1.5センチ程度の長さの頭蓋骨で、
背骨は右斜め下からそのまま画面一杯に伸びております。
後で食べる様子もなく、獲物はこうして刺さったまんまなのです。
こんな死に方、イヤだなぁ......

正月なんてどうでもいいけれど。
年越しの瞬間にしていたことはその年中することになる。
ジンクスというより、自己暗示、気合いかな。
去年は2000年問題対応の為に魚達の傍にいなければならかったけれど、
今年は久々に曲を作って過ごす。
部屋を閉め切って一人きり、心の中でも一人きり。
今年はごちゃごちゃと忙しく、孤独を愛する自分を忘れてしまっていたかも知れない。

欲望と破壊の世紀の終わりまであと23時間。
新たなる破滅の時代を迎える瞬間に作る歌はどれにしようかな。

ステキチが来た。
喜んでくれるのを見ると嬉しい。
肩に手を回すと暖かい。
ステキチも暖かい。
暖めた分、自分も暖かくなれる。
なんて素敵な関係。

裏庭でごそごそ音がするので覗いたら、ネコが肥料の袋を開けようと一生懸命かじっていた。
「こら、ゴロニャン」というと、様子を窺いながら逃げていった。
毛並みの乱れた、まだ幼げな白黒ネコだった。
ニャンがいた頃もネコが出入りしてたっけ。
家には入られるし、ご飯は食べられるし。
情けない犬だったなぁ......

山道を散歩したいな。
ニャンがいなくなってから、「移動」以外の外出をしなくなった。
地球の形を忘れてしまいそう。

今日は宮沢賢治風に。
崖にぶら下がっている自分の足に掴まって這い上がろうとしているのが救いようのない悪人なら
己の脚を断ち
落ちかけている自分を助けようと手を掴んでくれている人が一緒に落ちてしまいそうなら
己の腕を断ち
、、、そういう人間で私はありたい♪

潔くない。
無鉄砲なくせに。
器用に映るのは外見だけ。
多分、ずっとそうやって生きていく。

帰って来たら隣のチェリーに仔犬が産まれていた。
全然似ていない、大きくなりそうな黒犬で、クロちゃんと同じ、四肢の先が白。
近所中、誰の子だろうと首を傾げているが、母親チェリーも知らないかもね。
雄なら何でもいい感じだったから。
タスマニアデビルみたいな体型のその子は、生後二ヶ月足らずだというのに、あまり子供らしくない。
あっと言う間に成長するから、取り敢えず小さい内に触っておきたいぞ。
そう思っていたら、この間、散歩の途中に出くわした。
コロコロじゃれついたが、あまり咬まない。やはり仔犬っぽくない。
......チェリー、そもそも相手は犬かい???

何もしなくても何かに没頭していても時は止まる。
無難に過ごした月日の長さの感覚は、実際の時間軸とほぼ一致する。

万引き少年が捕まった訳。
制服警官を見て逃げ出したから。
亭主の浮気がバレる訳。
訊かれて無いのに言い訳するから。
ごまかし切れないんなら、あきらめて最初から正直に生きたら?

ここでずっと見張ってる。
檻から出たら引き金を引くよ。
人食い獣になる前に息の根を止めてあげる。

苦しそうにしているペンシルフィッシュが一匹いた。
見るみる立鱗状態になり、のたうち回り、間もなく息絶えた。
丈夫そうな魚だが、一年で4匹お亡くなりに。
地味だが表情も動きもユーモラスで見飽きない魚。
うちに来てくれてありがとう。

久々に歌うと目眩がした。
四年前のか細い"So Do You"と比べると書いた時のイメージに近付いただろうか。
何だかんだ言っても、一度体の中に入れて歌ってしまえばそれなりに可愛い作品なのだ。
かと言ってそのまま出し辛いし、月日を経てから変えるのも大変だ。
昔の曲はそうやって蔵に入って行く、、、

風のクリスマスイヴ。
人が見ぬふりをして通る塵の層を舞い上げ、吹き飛ばし、真っ白な世界に。
作り笑いのパーティーなんていらない。

恋も、友情も、金で買える程度のものしか持ったことのない人。
天然物はどこにも売っていないよ。

獅子は身を沈めた。
眠ったのではない。
標的を定めたから。

命。この手を伝って帰ってお行き。
もと来たみちを。こっそり。

子守歌はいつか母に返すもの。

出会ったことを後悔しないということ。
それは出会ったことを後悔させないということ。
決して簡単な事じゃない。

真っ白な雪はやがて融けて消える。瞼にまぶしい像を残して。

世界の終わる日に。
私は一体何を思うのだろう。

何も手に入れる必要は無い。宝を守れたのなら。

私が昔を思い起こすように、二度と会うことの無いであろう人が、記憶の隅に隠れてしまった人が、
ふとした出来事の中の私を思い出すことがあるのだろうか。
私は子供の頃と全然変わっていないらしい。

甘い香りがしても
優しい声がしても
外へ出たら死んじゃうよ
甲羅を脱いじゃいけないよ

飛ばない天使
汚れた翼は開かない
何故 血を拭わないの?

少しだけネジを巻いて そばに置いてみたら?
夜明けまでには 止まっているでしょう
悪さをしないように ほんの少しだけ

ガラスケースに入れて 窓際に置いてみたら?
いつまでも鮮やかに 微笑んでいるでしょう
閉じ込めた魔法が逃げない限り
落とし穴〜
一心不乱に掘り続け 気が付きゃ周りは穴だらけ
帰る隙さえありゃしない ♪

互いのスピードが同じである場合。
競争では先に出た方の勝ち。
闘いでは先に動いた方の負け。

ニャンとピヨがまだ生きていた頃。
生成が汚れたような毛色をしていた。実際に汚れていたので何色だか判らない。
同じ時期に現れた野良犬達の中ではとりわけ凶暴な顔つきをしていた。
人に対する不信、怯えがありありと表れていた。生き物の心は顔を変える。
ニャンと散歩するとついて来るが、一定の距離以上は近付かない。
我々に危害を与える様子も無い。ただ、不安で淋しいのだろう。人のいるところに現れる。
その犬を「キタナイ君」と名付けた。友達になれる様な気がした。
一人で表にいたある日、またキタナイ君がやって来た。
私はいつものように声を掛け、敵意の無い態度を示し、時間をかけて根気良く呼び寄せようとした。
ようやく彼が疑いの色を薄め、こちらへ恐るおそる歩み出そうとした。その瞬間だった。
一陣の茶色い風がすり抜け、キタナイ君をふっ飛ばした。
ステキチだった。その頃のステキチに勝てる犬はいない。
二匹はもつれ合った後、吠え合いながら走り去った。
私は生き物の掟の厳しさに改めてショックを受け、立ち尽くした。
全ての命が仲良く手をつないで暮らす、その幻想の甘さ。
それからキタナイ君を何度か見かけたが、二度と心を開くことは無く、間もなく近所からも消えた。
ここで生活することは許されなかったのだ。
どこから見ても危険な野犬であるキタナイ君に、首輪を付けてやる人はいなかったろう。
それでもどこか、わがままな人間の目に付かないところで、密かに生き延びてくれてはいないだろうか。
あきらめの中の祈り。
見知らぬ野良犬の徘徊する季節になると、思い出さずにはいられない。

泣いている子がいてもいい。
我慢して笑っている子がいませんように。

失恋ソングの歌詞推移予想......
「電話の傍でベルが鳴るのを一日中待っているの〜」
から、
「尻のポケットに入れた薄べったい携帯が流行りの歌を奏で始めるのを茶店で待ってるわ〜」
へ。
カラッとしてていいじゃん。

たとえばいきなり後ろからゴンっと殴られて記憶を失い
目覚めたら白馬の王子がやって来て
不思議の国へと連れ去られる
......そしたら新しい生き方が出来るのかな???

玄関先の植え込みに電飾が明滅する田舎町。
日本人は裕福になったんだなぁ。
幸せな子供達。
人んちにはもうクリスマス。

狼は一匹で獲物を捕らえない。集団で行動してこそ、強さを発揮する。
ライオン。力は強いが、ハンターとしてはあまり優秀な方じゃない。
カンガルー。不用意に近付くと、強烈なキックを食らう。

毛虫を踏み潰すと黄緑色の粘液が地面にこびり付く。
醜い生き物は死んでも醜かった。
何が美しいのかも知らずにいたころ。
醜いものが現れたとき、私は又同じ様に踏み潰すのだろうか。
その死に様を冷酷に観察しながら、限りない虚しさを覚えるのだろうか。
命の重さは、その大きさに比例しない。

職人も 仕事なければ ただの人

虎の子を求めて穴に踏み込むからには、母虎に食い殺される覚悟が必要。
母親とは、この世で最も凶暴な生き物のこと。
多くの人が今日生きていられるのは、その凶暴さのお陰。

人は眠らないと馬鹿になる。
思考が停止する。脳が破壊される。妄想や幻覚に襲われる。
人によってはストレスに負け、取り返しのつかない過ちを犯してしまうのだろう。
疲れを言い訳にしなくてもいい様、眠る努力を怠らず、できるだけ正常でいよう。

痛々しい。
でもその人は痛みを感じない。
痛くない。それは、とても危険な病気。

誰にも解けないと思っていた謎に、簡単に正解を出されれば戸惑うものだ。
予期していなかった事態に対して何の準備も出来ていない。
本当は合っているかどうかすら判らない。

何て言った?
そんな声じゃ聞こえない。

悩める乙女達へ。
満たされない時の方がいい曲が書けるよん。きっと。

タナトス。
生き続けたくない。生きる理由が見付からない。生きる資格が無い。消えたい。痛みに耐えられない。
色々あるが、生への執着を前提とした「辛いことがあって死にたい」というのは異質だな。
生と死、選ぶもんじゃない。生きた結果、死ぬんだっちゅうの。
どっちも大した事じゃない。

indiesmusic.comでの曲販売がいつの間にか始まっている。
YAMAHAと提携したようだ。
携帯電話からのダウンロードもサポートするらしい。いいタイミングだ。
各曲のPRコメントはいつものように適当につけたのだが、
あちらの担当者が上手く編集、加筆してくれている。
曲をちゃんと聴いてくれているし、何よりも日本語が上手い、見事だ。なんて書くのも失礼か。
エエ加減な文章を送ってしまって申し訳なかったなぁ。
、、、この記録って歴史を物語る資料になったりするのだろうか。

水着写真か........私のもあるぞ。やたらタクマシーの。

近頃、私の周りでは歯痛が流行っている。
私も何だかヤバそうな気がして来たぞ。
流行には関係の無さそうな人達の間の流行りに、
これまた流行りが何だかも知らない私がはまってしまうことになったらちょっとお笑いだ。
勿論、歯痛は笑い事じゃないと思うが。

壊れていく生命。
今日はまだ笑ってる。
お願い。ここで止めて下さい。

人の顔が札束に見えるようになったら、都会を離れて農耕生活でもした方がいい。
淋しいからと言って、札束に話しかけても虚しいだけだ。
札束もバカじゃないもんね。
貧乏で良かった!

犬って不思議だ。
そばにいるだけで暖かい。
ほんの少し、触れているだけでいい。

"So Do You" の歌詞を書き換えてみた。
メロディーやアレンジは詞から出て来るものなので、全面的に変えることは難しい。
結局、変更は主に一番気になっていたサビだけになり、タイトルも "Fairy Tale" に変わってしまった。
依然としてつまらない。作ってから4年以上も経ってしまったからか。
所謂、一般的なラブソングだ。あぁつまらない、下らない。押韻の場所もイマイチだ。
曲は気に入っているので、こうなるとアレンジごとやり直したい、、、
が、そんなことする位なら新しいのを作る方が建設的なのだ。
とりあえず近い内に、キーの摩訶不思議な昔のオケで歌っておこう。

世の中、悪い奴といい奴、数で言えば圧倒的にいい奴の方が多いと思う。
しかしながら滅茶苦茶に悪い奴と滅茶苦茶にいい奴、滅茶苦茶度に於いては悪い奴の方が上だし、
数で言えば滅茶苦茶に悪い奴の方が多い気がする。
絶対値の合計では「悪」の勝ちかも知れない。

脳天気。神経質。勇猛果敢。優柔果断。快活。内向的。情熱的。冷静沈着。
猪突猛進。引っ込み思案。温和。冷酷非情。

関係の無いところで無理やり関係のあることにされていて迷惑している場合は、
思い切り首を突っ込んでかき回してみよう。
「おめぇ関係無いじゃん」て言って解放してくれるかも。

ピノキオがおとぎ話で良かった。
本当に嘘をつく度に鼻が伸びるとしたら、果たして、地球に沿って弧を描いて伸びるのか、
はたまた重力に逆らってひたすらまっすぐ伸びるのか、実験台にされてしまう人がいるから。
どっちにしても、地球人の生活の邪魔になるか、宇宙の交通の妨げになることだろう、、、

貸しばかり数える人がいて、貸しを盾に毎日金をせびったとしたら、一週間で借り過ぎになると思う。

今日はな〜んにも無い。
な〜んにも無い日があってもいい。

台湾の故旧博物館は滅茶苦茶に面白い。中国古来の動物の描き方は独特だ。
何でこんな風に見えるのだろう。幾組ものツアー客が素通りして行くのが残念だ。
星空を見上げてじーーーーーっとしている。
星座は一人で見ているとコワイ。呑み込まれそうだ。たま〜に星が流れる。
何時間も魚を観察している。一匹一匹、性格が違う。
いじめられているやつはいないかな。餌のやり方にコツがある。
道端の草花。不思議な形の葉、繊毛。座り込んでよく見てみたくなる。
創作活動に入る。時間を忘れる。何日もこもる。口数が減る。無愛想になる。風呂も便所も疎ましい。
こーんな私は、クリスマスイヴに一緒にいたくない女No.1だと思う。うっしっし。

石が置いてあった。靴を履いていたので踏んで越えた。
ロープが張ってあった。身体が柔らかいので跨いで越えた。
遠くから地響きがした。近付いて来たので身をかわすと、突進して来た誰かが崖から落ちていった。
今日は別な道を行く。何も置いていないといいな。

口は災いのもと。開いても開かなくても災いする。やっかいだ。

塵、埃、小さなシミ、傷、気になり出すと切りが無い。
何にでもあるもの、誰にでもあること、一人が指差せばみんなが騒ぎ始める。
今日はどこを掃除する?

続いてはお馴染み、もしものコーナー。
もしも信者の懺悔の内容をすぐに言いふらす牧師がいたら......

静寂。もっと暗く。闇に溶けて時の一部となり、流れて行けたら。

チーコ。
私の中にずっといる。
あんたを差し置いて私を呪う権利なんて他の何者にも無い。

こっちを見ないで。石になるよ。

世界は歪んでいる。歪んでいてもいいじゃんか。
その歪みが生んだ裂け目に挟まって困っている人を、何人か引っ張り出してあげられたら。
「まっすぐ?」と訊かれたら正直にかぶりを振る。
私が一生の内に出来ることなんてそれぐらいだろう。

牢の中で生まれ変わったなら。世界はあなたを優しく包む。何事も無かったかのように。
罪を忘れない限り。牢の中にいる限り。

聞こえぬふり。気付かぬふり。見落としたふり。忘れたふり。何も無いふり。
苦しめるより苦しもう。その方が楽だから。

澄んだ水に映し出される己の姿。
石を投げ入れ、波を起こし、本当の形が見えないように。
そうでもしなければ、覗き込む勇気が私には無い。

回転焼き。
鉄板で引っくり返して焼くのに何故「回転」?

運命という河があり、人が皆その流れの中を行くなら、私はその中にはいないのだろう。
外から冷ややかに眺めている。
行き過ぎる人達。ガラス越しの愛情。同じ空間の中で共に歩む事は無いのだろう。

壊れ物には札を付けよう。
部屋の隅っこに置こう。
誰かが知らずに踏みつける。
ほら、割れたよ。
破片を掃いて捨てなきゃ。
罪悪感に苛まれながら、危険なかけらを始末しなきゃ。

己の醜さを知った時、人は人間嫌いに陥るのではないだろうか。
人を見抜く力に限界を感じた時、人は人間不信に陥るのではないだろうか。
人という生き物に大した希望を抱かなければ、どちらからも解放されるのだろう。
私が以前、そうであったように。

写真の中のあなたは誰。鏡の中のあなたは誰。
私の脳。あなたの身体。

川をのぼるナマズの口は血だらけ。

プレーキは強い方がいい。
衝撃で飛ばされたとしても、接触するよりはいい。
左右の確認。
しつこいほどいい。
相手の飛び出しによる事故も防げるだろう。

電気椅子に座らせられたまま 他の受刑者のスイッチを押す それが刑
今すぐここで消して貰いたいのに

呪文の言葉が途切れた時。
魔法は解け、扉は開き、記憶は語り始める。

解けて虚しい謎もある。
見抜いて悲しい嘘もある。

貝は何も言わずただ黙々と藻を食べる。
貝の歩みは思いの他速い。

一体どこから歪んだのだろう。どこからおかしくなったのだろう。
、、、げ。最初からだ。

虚構のガラス張り経営。
透明人間の胃袋。

「どこにいる」
「心配してるぞ」
「早く戻れ」
うれしいね。
私の首にいくらかかってんの?

振り向けば 今来た道が無い。
前を向けば さっきまでの景色が無い。
でも 立ち止まるな そのまま行け。
投影機を止めに行く度胸が無いなら。

正しい事などどこにもなければ 正しい者などどこにもいない。
なのに 正義を説く声が不気味に響く。
騙されないぞ。騙されたフリもしてやらないぞ。

学生時代の狭い部屋。
オーブントースターと炊飯器と冷蔵庫。
後は何もいらない。欲しくもならない。
置く場所無いから。

ゲロゲロ寒いやんけ。
凍ってまう言うねん。

返品は商品到着後一週間以内にお願いします。それ以後は受け付けませんのでご了承下さい。

魚達よ、、、そんなに可愛い顔をして。
見つめないで、魚眼レンズで。

新世紀なんて本当に来るのだろうか。
そんなもの迎えていいのだろうか。
失われし環。
人がどこで最初に踏み誤ったのか教えて下さい。

世界一の美女と幻想的な海の魚。
さて、どちらが美しいでしょう。

はねかけられた泥 私の手で拭いて
綺麗な心のまま おやすみ
大丈夫 跡は残らないから

晴れた、風の強い夜は星が美しい。

世の悪を正す程の正義漢ではない。
かと言って、目の前の不正に目をつぶる程に怠慢でもない。
たかってきたアブを追い払う、馬の尻尾ほどの人間ではありたい。

偽物しか見たことの無い人に本物は見抜けない。
「誠意」も然り。
ナマモノだから もう捨てようね。

大人になったら 偉い人になりたいな
「エラく」なんか なれないよ
大きくおなり

旅人の金時計を呑み込んでしまった駄鳥。
旅人はそれを理由に駄鳥の目を食らい、肉を食らった。
駄鳥は黙って食らわせた。
街が近付き、旅人は骨だけになった駄鳥のあばらに掛かった金の時計に手を掛ける。
「旅人よ、それは私のものだぞ」
駄鳥の声に一瞬ためらいながらも、旅人は時計を抜き取った。
「ならばこの目は私のものだ」「この肉は私のものだ」
駄鳥の背に揺られて街に入った旅人の骸骨は、金の時計を握りしめていた。
凄いお話やね。

刀を持つならまず鞘を。
闇雲に振り回しても人が遠のくだけ。

© K. JUNO ALL RIGHTS RESERVED.
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