三次元漂流記 2005
オーライオーライ.....じゃないよ! [3月のモデル;や〜りよった、やりよった!]
 病院の帰り、後ろで「あ〜あ!」というおばちゃんの声。
 続いて、ガッチャーン!
 見ると、薬局の前に止まったバンの横に
「車に注意」
 の看板が。
 ここは安全のため
「車も注意」
 に書き変えてはどうだろう。
 或いは
「車に注意」「お前もな!」

□■■ Mar. 31st

「あんたはデキるからいいわよ。」
甘えるな。
苦労も努力もせずに遊んで暮らして、
勤勉な「友達」の答案をカンニングしたり、宿題写したり。
他人を踏み台にしてる奴がヒガイシャ面すんな。
言いたいこと言って、やりたいことだけやって、まだ「言い分」があるのか。
楽しいことしかできないなら、道端で股と口広げて座ってな。

何でも他人のせい。
自分のことしか考えない。
面白くして貰わなければ、何もできない。
まだ何の可能性も伸ばされていない段階の子供の、
今の「能力」「適正」に合わせて甘やかすのはいいが、どうすんの?
この国は兵役ないんだよ。
誰が社会のルールを厳しく教えてくれるの?
まともに子供を叱れない親はと言えば、小さな子をただ罵ったり、
「そんなことしてたら怒られるよ」と他人の名を借りたり。
子供が馬鹿だという大人達、それは大人のせいなんだってこと、判ってて言ってるか?
他人事だと思ってないかい?
子供がいなくたって、社会が、地域が教育しなくちゃいけないんだよ。


□■■ Mar. 30th

な〜んか.....
バレーボールみたいなサッカーやなぁ。
中田選手の髪型って、シンプソンズの主人公の子供みたいやん。
あんな頭の形は、物理的というか、生物学的にというか、存在せぇへんと思っててんけど。

手術から1週間、摘出した腫瘤の検査結果が出ている頃だった。
最悪なら癌、良ければ皮膚下のできもの、確率は半々。
この1年で私は、
「常に最悪を想定して備える」から「悪い事を考えずに楽しく過ごす」よう、
ライフスタイルを変化させて来た。
現実に立ち向かうにはエネルギーが要る。
その分、良いことを考えて、念じることに力を注ぐ。
「検査の結果が出てるんですよー。」
と軽い声。
よしっ、そのまま「心配ありません」と言えっ。
「アクセ.....」
え〜っ、悪性?!
声色、表情の伝えるメッセージと余りにも矛盾した為、
私の脳はその言葉を無視し、その続きにある筈のものを冷静に待った。
実際、こう続いた。
「.....サリーブレストティッシュと言いまして.....」
カルテにさらさらと書かれた英単語を追う目も、
それが病とすら呼ばれないであろう症状であることを正確に理解していた。
コミュニケーションに於いて、
言葉面というものは、さ程大きな役割を果たさない。
それが自らの体験によって証明されたのだが、
言語に対する認識の甘い人ほど、言葉に頼り過ぎたり、執着し過ぎたりする傾向にある。
言葉は、ただの記号に過ぎないのである。
本来、幾つもある筈の伝達手段の中の1つ。
判断の為の情報の1つ。
特に他のものと比べて重要でもない、たかが1つなのである。

カタカナ、漢字、外国から来たものをこんなに覚えても、外国語としては通じない。
この不合理を解消する為に、外来語のカナ表記を見直してはどうだろう。
  ホイッスル → ウィソー
  ウォーター → ワラー
てな具合に。

ホリエモンが英語の指南書出すって?
どこまでも儲けて来やがるな。
喋れなくとも世界的に活躍できる秘訣本として、バッチリの説得力である。
「アメリカ人は子供でも英語を喋るのだから、馬鹿でもできるのです。」
との素人丸出しな作者の書くものは、一般大衆を魅了するに違いない。
学術的である必要はないし、そうであってはターゲットが限られてしまう。
喋れないのが芝居なのか、計算なのか、とにかく数字にだけは強いらしい。
少なくとも2つの数字については。
野望と行動力は凄まじくとも、発想がどこまでも凡庸な人に、日本の文化は託せない。
だからって、フジテレビでも大して変わらないか。
しかし、変わっても悪いまんまじゃ、変えない方がいい。

新しいことがしたいって?
オリジナリティやアイデアから程遠い人に限って、そういうこと言うのよねん。
方法ばっかり見てるからじゃない?
中身がないのに、殻ばっかり頑丈だからじゃない?


□■■ Mar. 29th

「あんたはデキルから」
と言われて後ろめたい人は、御機嫌取っちゃうんだろうね。
イジメられ、踏み付けられ、利用されまくって、
そこから這い上がった人間なら、びくともしない筈なのに。

あんたが天才でないのは、親のせいかも知れない。
御先祖様のせいかも知れない。
神様のせいかも知れない。
でもね、
あんたがバカなのは、誰のせいでもない。
あんた自身以外の誰のせいでもない。
「バカだから」って、言い訳して来たでしょう。
自分にも、他人にも。
「バカ」は「風邪」と同じ、便宜上の言葉なんだよ。
そんなの、存在しないんだ。

楽しいことしかしたくない人、
身勝手しか言えない人は、独立国家を作って下さい。
その中で、出来るもんなら国をまとめて、好きにやればいいじゃん。
みんなでお互い、甘い汁を吸い合えばいいじゃん。
.....てそれじゃあ、平等になっちゃうから無理ね。

おばちゃんは振り返らない。
車がやっと1台通れる位の1本道をチャリで行く。
ゆらゆらと道幅全てを占領しながら悠々と。
絶対に後ろを見ない。
遅いが、危なくて追い抜けない。
曲り角でも、自分の行く方向以外はチラリとも見ない。
「だって大丈夫だもん」
周りに迷惑を掛けながら、よけて貰いながら、
危ない時には聞こえよがしに文句を言いながら、ここまで生きて来た。
若い頃からこうだった筈。
恥じらいを失って、隠さなくなっただけ。


□■■ Mar. 28th

リンパ液が皮下に溜まらないようにと、管を入れられていた。
青い糸のようなものが、それだった。
毎日、ガーゼがベトベトになる。
今日も、まだ黄色い液が出ているようだったが、
「一回、抜いてみましょか。」
先生、せっかちですか?
悪いものではないので、沢山溜まるようなら
「注射で取ることもあります」
だって。
外科医ってこういうもんなのかしら。
ヒトの体に針刺す話、カンタンにせんといて欲しいわぁ。


□■■ Mar. 27th

看板に偽りのあるモノばかり。
環境に配慮しているフリ。
体にいいというウソ。
パッケージに書かれた言葉など、誰も信用していない。
正直な日本人は、勤勉な日本人はどこへ行った?
欧米風の教育、欧米並の体格、そして、欧米式の我が儘。
外見上のコンプレックスが薄れたせいか。
それとも、戦後の廃墟を忘れたか。
小柄だけれど優秀な日本人は、もういない。

近所で特売でない物、まとめ買いをしたい物は、業務スーパーで買うとよい。
「プロの価格!プロの品質!」
それは言い過ぎ。
値段なりのものでしかないよ。
.....と言いたいが、近頃のプロはその程度かな。
もしかして、ここで「カレーの素」とか買ってんの?
たとえ食材が良くても、調理がド下手な店が増えた。
金を払ってまで、少なくとも出掛けてまで食べる価値のない店が5割を超える。
特にチェーン店。
規模を拡大するというのは、そういうことだ。

サービスも外食産業も、質が落ちた。
たとえば5年前に比べて、明らかに不真面目だし、スキルも低い。
敬意など微塵もない癖にへいこらしては、陰口を叩く。
安くて質の良いものを提供する優秀な国、正直な民、治安の良さ、
それらは、ほんの一時の夢に終わった。
かつてそんな中に生き、未だ残像に囲まれて生活をしている人々は、
他の国を見下げ、馬鹿にし続ける。

「インターネットの普及に伴って、責任を取らない人が増えた。」
切断すればおしまい、携帯電話の番号を変えれば終わり、
掲示板で仲間を募り、カモを探し、
匿名で攻撃し、盗み、、、、、
誰だ、サルより下等な生き物に文明なんて与えたのは?!

野性の生き物たちが教えてくれる。
生命は1度きりなのだと。
感動している場合じゃないよ。
お前もそうだ。
よその国の戦争じゃない、お前のからだの中のこと。

アクセントというやっかいなものを勉強して、気を付けて聞いてみると、
まともに標準語を読めないアナウンサーの何と多いことか。
ナレーターは出来なくて当然、という感じである。
リアルタイムで話すのは難しいから仕方がないとして、
初見でもない原稿を正確に読めないということは、そもそも知らないということ。
漢字の読み方を間違っていてもオッケー。
人気がある商売ほど、安いのへと走る傾向からか、
選ぶ方の目がよほど悪いのか、レベルが低いねぇ。
面白くもないことを、耳障りな声で延々叫ぶスポーツ実況とか。
原稿そのものももう、無茶苦茶である。
「韓国出身、なんちゃらかんちゃらで、兵役経験を持つファイター!」
は?
韓国でしょが。
マジボケでも酷すぎる。
日本人みんながアホになってしまったのではないことを祈りたい。


□■■ Mar. 26th

ニッポン、ちゃちゃちゃ!
ライブドアが厭でソフトバンクにすがりついたの?
あほち〜〜〜やう。
そっちんがコワイでしょう。

「これからラジオのことも勉強して.....」
残念だな〜。
凡人は勉強しても凡人なのよ。
だって、情熱に燃えて1年や2年、勉強したって、誰もが名医になれるかい?
ビジネスマンはアーティストにゃなれないのよ。
そして又、経営者はアーティストである必要は全くないということも、
疑いようのない真実なのだけれど。

厭だったらフリーになれば?
まともに基礎のあるアナウンサーって、滅多に見ないけど。
最近、NHK含めて、みんなローカルかと思っちゃうね。

「世の為、人の為になることがしたいんです!」
と日夜叫ぶほど「善良」な人は、
不得意分野に近付かないことこそが最大の貢献であることに気付くべきである。
どうしても自分でやって他人に尻をぬぐわせたいというような輩は、
選挙権のある子供、悪意ある幼児である。
そんなデカイけつ、拭けるか!


□■■ Mar. 26th

サッカー世界杯イランvs日本。
予定時間より1時間遅れても始まらないと気を揉むのは日本人。
わたしゃ、実際に人が集まっているだけで合格だと思いまつ、、、、、ハイ。

しょっぱなから、引っ掛けたり押したり、少林サッカーさながらのエキサイトぶりに、
頭の中でアフレコをしながら見てしまう。
「おいっ、何であいつら、ボールをあんなに強く蹴るか判るか?」
「わかりません!」
「ボールいらんからだ。」
バンザーイ!

サッカーはどうも好きになれない。
ファッションというか、あのカーニバルのような文化には共感を覚え辛い。
とは言え、やっていれば見てしまうのである。
思い入れやひいき目なしで、冷静に。
そんな部外者が立てた作戦その1。
手袋を芝に合わせて緑にする。
ついでに靴も。
相手の体に接触していても離れているように見えるから、ファウルが取られ難い。
作戦その2。
思いの外、ヒップアタックが多用されているようなので、
ヒップアタック専門要員として腰中を入れる。
見事なワザで観客を魅了してくれることであろう。

さて、白髪の増えたジーコ監督、先に取られた1点を取り返すべく、選手投入。
「いいか、落ち着いて行け。あいつら、ボールいらんぞ!」
ぷっ、しょーもなっ。
肩の力抜けてか、見事ゴール。
さすがは監督。
こんな時の為に、日本語を喋れるのに、これまで披露しなかったのであろう。

同点に追い付くも、またもゴールを決められ、敗北。
世界の舞台で又、重要なことを1つ学んだ日本チーム。
「ボールはいらんが、点は要るらしい。」
駄洒落について監督は、
「悪く無かった」
と語っているようだから、それでよいのである。
いや、試合についてか、どっちでもよい。
.....そんな出来であった。
グラウンドを後にする中田の表情を見れば、何よりも明らかである。


□■■ Mar. 24th

まだリンパ液が出るので、毎朝、消毒とガーゼ交換の為、病院に。
「イソジン取って〜」
って.....
あのイソジン???
うちにあるで。

病院へと向かう途中、お散歩中のキョンとばったり出会った。
分かれ道でバイバイと手を振ると、私の行く先を知っているかのように、
一緒に角を曲がってどんどんと前を歩く。
「ありがとね、バイバイ!」
と言うと、未練の欠片も見せずに、川沿いのアヒルさんコースへと戻って行った。
畑で野菜を貰う時など、おかんが姿を見せなくなると心配して追い掛けようとするらしい。
おとんの時は薄情だったと聞くが、どうやら私も、守ってくれる気配は無い。
散歩のお伴がおかん1人の時は、あまり引っ張らずに大人しいのだそうだ。
私だと、ダダをこねて寝転んだりするのに。
自分の力を知らないに違いない。
.....おまえ、私より強いんだぞ。


□■■ Mar. 23rd

私との散歩は、いつもアヒルさんコースと決めているらしいキョンが、
先週、久しぶりに山コースを選んだ。
ステキチに付き合って貰って
「歩いて・待って・RUN!」
を練習したあぜ道にさしかかると、見下ろす段々畑の一角に、
しゃがみ込んで何か探している親子連れが見えた。
「つくしかな?」
「え、もうそんな時分?」
「あの探し方はつくしに違いない!」
近付いて行くと、我が家では「つくし畑」と呼んでいる場所だった。
下を気にしながら歩いてみると、道のわきのそこここに、出たばかりではないつくしが.....!
あまり欲張らないようにと心掛けながらも、味噌汁に入れる分を摘み歩く。
「今日は我が侭を聞いてあげる日」とでも思ってか、
いちいち座り込んで気長に待ってくれるキョン。
いつでも手に入るものよりも嬉しいもの。
そんなものは身の周りに幾らでもあるのに、見過ごして、
特別な「夢」や「幸せ」を追い求める人達は哀れだね。
あなた達は、何も手にしていない。
我々は、何も手にすることができない、それに気付かない。
それ故に、何をも大事にすることができないなんて。

或る日のメジロちゃん。
「雨の中、来たのにリンゴあらへんなー。」
「ほんまやー、キーウィもあらへん。」
「しょーもなー。」
「しょーもなー。」
「そーや、あっちに梅の木あるねんで。」
「そーや、あったわあったわ。」
「めんど臭いけど、おいしいわー。」
「順番待ちせんでもええし、ええわー。」

「カラオケ検定」「プロに採点して貰えます」
って、、、、、
なんぼCD売れんからって、素人からそんな巻き上げ方したらあかんでしょう。
夢を与える商売と違いますのん?
食うてどないしますのん?
そこまでせな生活でけへんのやったら、プロやめたらどない?

傷口に当てたガーゼを交換しに行った。
昨夜、着替えた時には、既に真っ赤に染まっていて、結構スプラッターであった。
痛々しいが、痛くはない。
下着までかなりしみているので、洗うのが憂鬱だ.....
皮膚の奥に滲出液が溜まるのを防ぐ為、細い管が入れられたままになっていて、
それを伝って時折、粘性の液が出て来る感触がある。
夜の時点で、痛み止めは無くても良い位だったが、念の為、布団に入る前に呑んでおいた。
体に穴を開けた訳だから、当然、痛くなるだろうと意識して怖いのである。
「本格的に痛み始める前に呑んでおこうっと。」
ん?
何かデジャヴ〜。
昨年の手術の時も、こんなだったっけ?


□■■ Mar. 22nd

日帰り手術。
内臓ではないから朝食の制限も無いし、予約時刻に行くだけ。
言われた通りに30分前に着くと、30分間待たされた。
時間が来ると、2階へと案内された。
運び込まれるのもいい気分ではないが、自分で歩いて入るのは妙なものである。
「宜しくお願いします〜。」
て、、、、、
手術着というのか何か知らないが、ちょっとババチっぽい。
洗って消毒した?
スパッツを履いて行ったが、意味無かった。
手術室に入り、台に自分で上がる。
去年の病院とは違う。
雰囲気というか緊張感、いや、連帯感か。
評判の悪い病院でもないのだけれど、
自宅からの近さ故、敷居を低く感じてしまうのかも知れない。

ちゃんと目隠ししてくれるのだろうか?
ツイタテのようなものを使うのか?
親父は、盲腸の手術の時、自分で見ていたというが.....
注射の時などは絶対に見ていないと気持ち悪い私も、
流石に、医者の顔を見ながら、というのは勘弁して欲しい。
血圧、心電図などの測定装置が取り付けられた後、
柵をうまく利用して厚い深緑の布で視界が遮られたかと思うと、
左腋を除いた体中、同じ布と思われるものが幾重にも掛けられ、みるみるミイラに。
時折、
「痛くないですか?」
と、スタッフに覗かれるところ、
貨物に紛れて幌馬車で逃走する盗賊のようでもあった。
執刀医は2人。
私の予定の30分前に手術をしていた院長だろうか。
だったらラッキー。
「これ、角?違うやん。針の形も指示しといたのに。」
げ、大丈夫かよ。
一抹の不安がよぎる。
「シュニットはどこしましょう?」
「そやなぁ。」
ドイツ語で言うても判るっちゅうね〜〜〜ん!
素人には絶対に判らん隠語でも使ってくれんかの。
「痛み止め打ちます。ちょっとチクッとしますよ。」
チクッとはもうええから。
部分痲酔は痛いんでしょう。
覚悟してますから。
呻き声はやはり、拷問されるヒーローのように
「うおぉぉぉ」
かな。
.....などと構えてたら、普通の注射やん。
ジュイ〜〜〜ン、と歯医者のような音。
ん?ドリルで穴開けたん?
ピッ.....ピッ.....
妖気と共に「しずちゃん」が現れそう。
自分の脈の音と共に耳に入って来る2人の会話。
ジャキジャキという音、自分の体の一部だと意識すると気持ち悪かろう。
他人毎のように捉えながら、早く終われと念じつづける。
チクリとする度、半ば自分へのサインのように歯を食いしばる表情をして耐えていると、
スタッフが覗き込んで、
「大丈夫ですか?痛そうですね。」
「いえ、痛くなりそうという恐怖です。」
だって次のひと切りはめっちゃ痛いかも知らんやん。
ゆっくり呼吸をしたり、
やばそうな時には執刀医に聞こえるように「いて」と声を出したりしながら、
引っ張られたりするのだけははっきり判る妙な感覚に耐えた。
何度か痲酔を追加した。
30分程度で終わることを期待していたが、
もう終わり?
と思う度、またハサミが動く。
いや、実際にハサミか何かは知らんけど。
堪え難いのは、
「うーん、難しいなぁ」
と、偉い方の先生が切りながら言うことだ。
それも隠語にしてくれんかの。
頑張れ、ブラックジャック。
そんなに「難しい」を連発しないでくれ。
「大分取れてますからね〜。」
そんな経過報告が唯一の支えである。
どこにいるのか判らないのが、一番辛い。
時に右腕を強く締め付ける血圧計が、
たとえ痛んでも、それを紛らわせてくれる、という安心をくれた。
執刀医が2人、痛いですかと覗き込む男性が1人、
心電図などをチェックする女性が1人、
他に何人か、関係なさそうな若者がいるのは何だ!
ベラベラ私語がうるさいぞ。
そんなんやから間違うねん!
指示も聞こえへんやろが。
先生が「何々取って」と何度も言う。
何で1回で判らんのや。
とうとう、
「取れましたよー。」
というお告げ。
バンザ〜イ!
後は傷を洗って、縫うだけなのよ。
と、いきなり、切除されたものが頭の横に現れたのである。
思っていたよりでかい。
平べったくて。
説明を聞くと、悪いものではないようで、
ん〜、切らんでも良かった?
潔すぎるのも、どうだろう。
まぁ、万一の場合もあるから.....
ていうか、はよ縫え!
スタッフに縫い方を指導している場合か。
意識あるねんぞ。
コイツ、下手だったら厭だなぁ。
専門職についているからと言って、必ずしも向いているとは限らないことを、
昨年の入院体験時に学んでいる私は心配してしまった。
いや、こういう職を選んだ志の素晴らしさは判るけれども.....!
縫われるのを待つ間.....
オイオイ、先生まで私語かよ。
病院の入り口にあった「御意見箱」に書いたるさかい。
絶対書く!
今はどーでもいいからはよ帰りたいけど。
「は〜い、終わりましたよ。」
ごっついテープを貼られ、さっさと追い出された。
じゃあ着替えて下さい、と1人にされた。
だ〜れも手伝ってくれないのね。
てことは動いても大丈夫ということなんだろうけど。
腋の下の太いテープがアクションヒーローのプロテクターのように手の動きを妨げ、
靴下が履けねぇ〜〜〜っ。
去年の手術の時に使った着物用の下着は、
荷物は何も要らないというので待ち合い室に置いて来たので、
来てきた普通のシャツとセーターを頭から被る。
じゃあ、明日、消毒に来てね〜、と言われたのが12時過ぎ、
何と、1時間半もかかったのか、ひぇ〜〜〜。
料金は1万円ちょっと。
安っ!
痲酔が切れると痛み始めるので、食後に痛み止めを飲んで下さいと言われた。
昼食が少し遅くなったので、切れて来たのか、キリッと痛んだ。
薬が効き始める迄はじんわりとした痛みが出たり消えたりした。
夏場に風呂に入らない時、汗で腋が痛くなるような感じ。
それも15時現在、押さえられている。


□■■ Mar. 21st

北九州で大きな地震が!
厭やなぁ〜、手術前に。
このレベルのものは「全国、どこでいつ起きてもおかしくない」そうな。
昨年の9月頃に体験した震度5というのが、
先の阪神淡路を知らない私にとって生涯最大のものだった。
腹腔鏡下手術があの時期だったら、キャンセルしていたかも知れない。
真っ最中に地震が来たらどうなるのだろう。
土田よしこの漫画の様に、自分で縫うしかないか。
手芸は得意だが。
近頃ちょっと、医者になれば良かったかも、と思う。
合っているかも。
.....ウソぴょ〜ん。
本当に志があれば、今からでも目指している筈。


□■■ Mar. 20th

Saturday Special 藤岡弘が行く!
若手の男前を連れ、身長2メートルもある謎の生物ナトゥを追う。
ポイントごとに仕掛けられたセンサーとカメラ。
何者かが現れた!
翌朝、一定時間毎に自動撮影された写真をチェックする。
惜しくも正体は写ってはいないものの、
その存在を証明すべく、そのものが通った後と前とでは、明らかなる変化が!
眉間に皺を寄せた隊長が、渋過ぎる声で隊員に訪ねた。
「インターバルの間隔は?!」
い、インターバルの間隔って.....
いいの、仮面ライダーだから。
結局、捕まったのはクマばかり。
やがて食糧も底を尽き、秘境を後にするイケメン隊員たち。
チャララ〜ッ、チャララ〜ッ、チャララ〜ッ♪
チャンネルを変えると、K-1のリングで、曙と闘うナトゥがいた。


□■■ Mar. 18th

夜は怖い。
すぐ目の前に生命の果てがあるようで。
良からぬ思い、不吉なものどもが蠢く。
静けさが真実を暴く闇の世界こそが、本来の姿であるかのように。
夜は天使や希望も眠らせるのだろうか。
白夜なら、人はどう生きるのだろうか。
私は、怖れることなく眠れるのだろうか。


□■■ Mar. 15th

どうでもいいのよ。
ライブドアだろうがフジテレビだろうが。
確かにライブドアは、猫もしゃくしもインターネット、なんて言い出す前から行動していた。
非常に早いし、先見の明があるのだろう。
だが、それ以下でもそれ以上でもない。
新しいことをやる人の目的は、「新しいことをやる」だけ。
IT産業に目をつけ、成功した人達は、新しいことに着目したから勝てた。
だが、その先に何かビジョンがあるのか、
新しいゴールがあるのかというと、そうでもない場合が多い。
音楽配信だの、新しいコミュニケーションだの、文化の発展だのと偉そうに語っても、
平凡以上のセンスを持たないド素人なのだ。
玄人が敢えて低次元のものを作るのか、素人が意気揚々と駄作を作るのか、それだけの違い。
ただ、大衆が求めているもの=いいものだなどという大勘違いをまかり通らせてしまうという危険性からすれば、
後者の方が恐ろしい。
そこへ踏み込んでしまえば、二度とは戻れない。
一度簡単にしてしまった教科書のレベルを元に戻すことが出来ないように。


□■■ Mar. 13th

みんな戦争したいのね。
お金も貯まったし、
平和に飽きたのねん。
喉元過ぎて暑さを忘れるのは、知恵の無い証。
歴史は繰り返す。
次の世界大戦の後、これまでにない静寂が訪れるだろう。
それでも尚、終わることはない。
麻薬患者のように、更なる刺激を求め続ける愚かな民々だから。

次の戦には勝ちましょう
ペコペコしていた人達も
お金を配っていた人達も
解放してあげましょう

国民が国民に謝罪する必要は無いだろう
どちらも加害者ではなく
どちらも被害者であるのだから
敵があるとするのなら
それは国家という名の
指導者たち

彼等も又、犠牲者なのかも知れない。
操る者と操られる者、どちらも奴隷。
国家はもはや、民の為にはない。
数十人の群れ、それが、共産社会が正常に機能する限界ではないだろうか。
大先輩であるサルの仲間達を見れば、判ることなのに。
彼等より賢くなどない、我々なのだから。


□■■ Mar. 12th

「主成分は植物性だから安心!」
ほぉ。
だったら、グラス1杯の100%オレンジジュースにほんのちょっと、
たとえば青酸カリを耳掻き1杯入れて飲み干して見せてくれよ。
「主成分は植物性だから安心」でしょう。
主成分以外に毒が入っていたって「安全」なんでしょう。
何なら、毒物に強い動物を使って実験し、「安全性」を確認してあげようか?


□■■ Mar. 11th

キョンとの散歩の帰り。
最後の角を曲がる前、ぼーっと考え事をしていると、
すぐ右横で猫が跳んだ。
「わ〜〜〜っ!」
私は咄嗟の時には「わ〜〜〜っ!」と言うのか。
猫が縦に跳び上がるのを初めて見た。
腰よりも上だったと思う。
着地すると、すぐに走って逃げた。
咬み付いた気配はなかったが、怪我などさせなかったろうか。
犬に慣れている飼い猫だったのか?
よほど油断していたに違いない。
やれやれ。
毎朝のように裏庭に戻りたくないと表に座り込んだキョンに鎖をつけ、
掃除を暫くしていない耳を覗き込むと、血が.....
猫のものだろうか、いや、毛細血管から毛の根っこに広がっている。
.....おのれが怪我させられとるやないかい!
おそるべし。
不意を突かれたのにまんまと返り討ちを食わせるとは。
猫つえぇ〜〜〜。


□■■ Mar. 10th

気になることがあって病院で検査を受けたら、
ついでに診て貰った他のところを調べてみましょうということになり、MRI撮影。
今度は上半身だから大変だ。
造影剤も不安。
確か、15分位かけてゆっくり注入する筈だから、
早めに行かなければならないのだと思っていたら、外で時間まで待たされた。
穏やかでない内容の同意書にハンコを押して検査室に入り、すぐに台に俯せになる。
注射をするような気配もなく、
あれ、忘れられてるのかな、
訊いた方がいいのだろうかと迷っている内に筒の中に押し込まれる。
向こう側の輪に、消毒綿を右手に持った女性の姿を見付け、ちょっとがっかり。
トンネルの向こうは、専用のスタンドに注射器を持った看護士と、
完璧に整えられたシチュエーションに否応なく送り込まれるのは、
かなり厭な感じである。
待ったナシのあびせ技である。
「ちょっと痛いですよー」
ごまかしなさんな。
そのでっかいシリンダー、コイル状の管、
これから薬が入れられる感覚、30分以上も同じ体勢を保つ苦しさ、
人によっては嘔吐や腰痛などが一時的に出ます、
稀に生命に関わる事態もあります、
て、
ちっちょい針なんかより、そんな諸々のことがよっぽどイヤやわ!
「時間が長いので辛いと思います〜」
気分的にしんどいのは判ってるけど、
この人がわざわざ言うのなら、相当なのねと覚悟。
「何かあったらこれを強く握って下さい。」
と、自転車のパフパフのようなナースコールを持たされた。
40分と言ったか、50分だったか。
まずは退屈しないように、頭の中で、歌詞のあやふやな歌を唄うことにした。
装置の発するノイズのリズムに合ったものを選ぶ。
マイシャローナとか。
マイ〜アイ〜アイ〜アイ〜ヤッフ〜!
そこしか知らへん。
音のパターンが変わる。
「どやっ、どやっ、どやっ、、、」
とも聞こえる。
フットボールアワーの岩尾の顔が浮かぶ。
じっとしていること、意識して力を抜くことには技術がいる。
それにばかり気を取られていたのが失敗だった。
顎枕で唾を呑み込むのがやっとだし、
撮影部位の加減で、
本来ならよい位置にある筈の仕切で肩の辺りが圧迫される。
左手の内のパフパフを不用意に押してしまってはいけないと、妙に気を遣う。
その内、手が痺れて動かなくなって来ているのに気付いた。
しまった!
全ての指をゆっくり上下させたり、曲げ延ばししたりしてみる。
最初からこれをしていれば痺れなかったのに。
だめだ、右手の小指が全く動かない。
両手をくっつけていればよかった¥。
左手はパフパフを押さないように気をつけながら右手を、
右手は親指から中指で台を這いながら左手を、
ううっ、もう少し、もうす、、、、、ロミオ、ジュリエット〜!
と、ようやく出逢え、互いにマッサージを開始。
ふと注射の管を見ると、直径1ミリほどの気泡が、げっ、いいんかい!
ちょっとずつ、ちょっとずつ移動して、、、、、消えた!
と思ったら、針の付いた部分とのジョイント部の窪みに引っかかっていた。
この程度はいいのか、どこかで除去されるようになっているのか、
まぁ、どうにかなっているのだろうと思いながらも横目で泡を監視し続け、
体勢を変えない程度に顎や肩を持ち上げて血を通わせたりしている内、
徐々に痺れが軽くなって来た。
30分は頑張っただろうか。
音が止んで、検査員が入って来た。
終わりかと思えば、
「まだ動かないで下さいね。」
と言って、戻って行った。
その直後、コイルの中を凄まじい勢いで液体が流れた。
え〜〜〜〜〜?
言うてくれよ。
血管を異物が支配する感覚は瞬時に右手首から左腕に移り、
顎にもやって来た。
「来やがった」
と表現するのがピッタリなこのよそ者感。
1年近く前に体験した麻酔よりはまだマシだったかも知れない。
ただ、意識は失えなかった。
血流が強引に促された為か、痺れが綺麗に無くなった。
装置が規則正しいリズムを刻み始め、
我に帰った私は、手先を動かすのを忘れなかった。
それでも、検査が終わる時分には、
すぐには手で体を支え起こせない位に痺れていた。
予約患者しかいない午後の検査なので、会計は空いていた。
病院前の郵便局まで行く時間はなかろうが、持ち合わせで充分だろう。
5千円位かな。
「1万2千10円です。」
努めて冷静に、財布の中をほじくる。
この間から返し忘れていたキョンのワクチンのおつりを足せば何とか.....なった。
小銭入れに3百何十円かが残った。
幸い、造影剤の副作用は何も無かった。


□■■ Mar. 9th

キョンの散歩道に仲良く並んだ紅白の梅。
ステキチに教えて貰ったお花畑コースを久しぶりにひとり行けば、
斜面と細い舗装道との境目に5本、少し遅れて咲いていた。
濃い蕾の中に薄桃の花弁がちらほら顔を出し始めたばかりの裏庭の木には、
メジロが遊びに来ている。
花の美しいのは満開時ばかりとは限らない。
そして又、花ばかりとも限らない。


□■■ Mar. 5th

心斎橋は、いつ行っても人がいる。
渋谷とは違って、あらゆる年齢層、あらゆる種類の人がいる。
週末だろうが平日だろうが、どこから湧いて来るのか、
己のことを棚に上げて不思議に思いながら、
大阪に住んでいる頃も滅多に行かなかったアメリカ村へ、
知人のライブを見に。
近くにある三角公園では、同じたこ焼きを手に若者達が座り込んでいる。
「どっちの料理ショーに出ました!」という看板のたこ焼き屋がある。
ここまで来ると、さすがにビジネスマンはいない。
大阪で初めて茶髪を見たのは、ここだった。
昔はアメリカ村なんて無かった。
私はここが嫌いだ。
大阪の文化などではないから。
迷うことなく、目的のライブハウスに到着。
すぐ外にはあんなに人がいるのに、中には出演者の知り合いしかいない。
ただの貸しホール屋ではないか。
お気楽な商売だねぇ。
ちょっとは営業努力をしようとは思わないのか。
しょーもないドリンクを押し付けて五百円も取るわ、音響下手だわ、
レッスン生徒に食わせて貰っている三流芸能事務所みたいだな。


□■■ Mar. 4th

なぬっ、板垣退助は百円札?!
写真を見れば、確かに私の記憶にある五百円札の肖像は岩倉具視だが、
「五百円札の顔は誰でしょう」
なんて思い付きクイズで
「板垣だったのか!」
なんて物知り顔で叫んだ中学時代の思い出があまりに鮮やかだ。
当然、手元にあるお札を見ながらの出題だった。
おまけに、百円札なんて知らないもの。
調べてみると、「五百円札は板垣退助」との勘違いは多いようだ。
.....ん?
何かデジャヴ〜。
板垣退助の時期もあったんじゃないの?
美空ひばりが同じ唄出したら急にラジオでかけて貰えなくなった
「ピンキーとキラーズ」のような事情か何かで、
すぐにひっこんだとか。
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