三次元漂流記 2004
呼ばれて飛び出て..... [6月のモデル;呼ばれて飛び出てじゃじゃじゃじゃ〜〜〜〜〜ん!]
デ〜ンデ〜ンデデデデンデンデン デ〜ンデ〜ンデデデデンデンデン
くっしゃみひとつで呼ばれたからわァ〜〜〜♪
でお馴染み、ハクション大魔王のあの壷は「不思議つぼ」。
.....にそっくりなタマネギが、親父の借りている畑で採れました。
色もちょっと似てるかもねぇ〜〜〜。
面白いのでこのまんま置いといたら、
「ヒ〜ックション」
出ました、中から 、、、、、ネギが、どどん!

テテンテンテケテケテンテン♪
とんつくとんつく.....

さぁ、願い事を言うてたもれ。

□■■ Jun 1st

「ひじきからヒ素が検出されてイギリスでは食うなってことになった」
日本以外でひじきなんて食べるの?
日本産がダメってこと?
それでも納得納得、大納得。
日本の海は汚いもんね。
いくら誇りを持っていたって、愛していたって、日本は汚れた国なのよ。
自分のとこだけ綺麗、なんてことはあり得ない。
国ごと綺麗にするよう、頑張るしかないのよ。
愛情とは、見えぬ振りをすることではない。
中国の野菜は怖い、日本産は安心、なんてのは神話。
この国がどんなに恐ろしい中毒国家か、
知りたくない人は真実を突き付けられても突っぱねるんだから、
原因不明の病で倒れて「なんでだろー」と言いながら死ぬしかない。
尤も、ヒ素で死ぬという話ではなくて、蓄積すると発癌性があるということ。
なんてこと言い出したら、日本の食卓ほとんど壊滅状態よ。
味の素なんか使いまくりだし、農薬だらけだし、鶏肉も成長ホルモンだらけ。
ひじきダメならコンニャクもダメね。
白いナチュラルコンニャクにしとこ。
それで命が延びるとは思わないけど。

「文明社会」の歪み
昔の言葉で言うなら「天罰」
学者を納得させるなら、因果関係の明らかな「当然の結果」
「〜〜を食べない」「〜〜ようにする」では逃れられない
問題そのものを見なくてはだめ
根本から改めなくてはだめ

ナンセンスにも程がある
戦争に負けたことのない国が
戦争の意義を語るなんて


□■■ Jul  31st

2年前にクロスケの初めてのお散歩を迎えたひまわりが、いっぱいに咲いている。
今年は新しく種を蒔いたそうで、あの時よりも数が増えている。
相変わらず、あのおちびの旅立った方を向いて、小さな顔をほころばせている。
あの子は、元気だよ。
小屋の横にとめてあった自転車に体当たりして怪我をしたそうだけれど、
もうすっかり治って、楽しくやっているみたいだよ。
いたずらっ子の目のまんま。

昼寝をしたら、大学に戻る夢を見た。
今後の為に
「1年間勉強して再入学し、卒業するという決意」
を真剣に語っていた。
何故か2年で卒業できることになっていた。
目覚めた時に重苦しかった。
本気なのかとその決意を思い起こすと、全くはちゃめちゃであった。
良かった、夢の中の戯言か。
色んな記憶がミックスされた、変な夢だった。
「マルチビザで毎日、国境を越えて陸路で、中国にある大学に通う。」
それは香港から Shen Zhen 大学への道程のようだ。
実家から大学への通学距離に似ていたから混じってしまったのだろう。
分析する内、色々な時代が甦り、その記憶に息苦しくなった。
思い出がこんなに苦しいものとは、子供時代に想像しただろうか。
たまらなくなって慌てて起き、茶を呑んでソファに体を預ける。
徐々に、頭が元に戻る。
今更、大学卒業のラベルを貰って、今後の役にたつのかと言えば、思いきりノーなのである。
何か不都合があるとすれば、それは大学を中退したせいではない。
今となっては、普通に卒業しても良かったのではないかと思う。
だが20歳そこそこの若者にとって後2年とは、振り返る2年とは違った。
卒業すればしたで、思い切りがつけられない人生を嘆いたろう。
何をしても、正解というものは無いのかも知れない。
振り返れば、後悔はあるものだ。
先に進み続ける気迫がある限りは、疲労など感じないものだ。

少し前の朝刊のトップに、外大と阪大が7年後に合併するという記事。
え”〜〜〜〜〜〜〜〜っ!
東京外大の運動部の対戦相手がなくなるやないの。
唯一にして最大のイベントやろうに。
「大阪大学外国語学部」になるのね。
初対面の挨拶が「何語?」から「何学部?」になるというのか?!
名前だけで、校舎は依然として山の中かもね。
東外大も東大と合併するんやろか。
国立外大滅亡の危機.....


□■■ Jul  30th

塾に通わされている子は可哀想だな。
テキストは違っても、内容は学校の教科書と同じ。
たとえ「進んでいる」のだとしても、それは後に教室や進学先で習うこと。
授業中も塾の宿題をするし、休みの日には塾に行く。
これじゃ、他の勉強ができないじゃん。
「学校で教えてくれないからだ」なんて言い訳も、通らないとも言い切れない状況だ。
学校で伸びない子は、たとえ少人数でも、学校と同じ方式の学習塾で成績なんて上がらないのに。
時間だけが費やされて行く。
外で遊べと言われても、ゲームばかりと嘆かれても、そうさせているのは誰さ?
「親」なんて逃げるんじゃないよ。
産業じゃないか。
大人の社会じゃないか。
教育産業だけでなく、日本人の金を儲ける仕組みがそうなっていて、
大人達はその呪縛から逃げられない、そういうことなのさ。

君が哀れなのは
美しくないことに気付かないからじゃない
美しいと思い込んでそれだけを鼻にかけ
他人をブス、デプと嘲り
それだけにすがり
己の何をも磨く努力をして来なかった
その存在も醜ければ
本当は何の取り柄も無い
もう何年かすれば真実に気付く
周りの態度の変化に気付く
可哀想に

「お客様第一」の「社員教育」をする前に企業がすべきことは、
「お客様は神様」ではないと客を教育すること。
上面でへつらいながら、馬鹿な消費者を欺くような商売をするメーカーばかり。
これでは、物質的にも精神的にも、日本は立ち直れない。

質の低いからっぽのものに溢れた国。
昔の漫画に描かれた「宇宙人」の世界に似ている。
いつでも何でも手に入る。
しかし、どれにも満足出来ない。
本物には出会えない。
出会えても、判らない。
後進国なのか。
或いは、進化の途中で退化したのか。

探し続ける若者よ
そこには無い
何も無い
外の世界に手を延ばしても
何にも触れる事はできないよ
君の手そのものが溶けてしまっているのだから
感じることはできないよ
足で歩きな
ひょろひょろの足で踏みしめて行きな
百円均一の花園を越えて

「好きなことを続ける為には何でもする」
と言う人がいるが、「何でも」の中身は色々。
言葉は同じでも、その意味は、それぞれに全く違う。
己の為に他人を陥れ、を平気でやる人。
恥ずかしいことも臆せずにできるという人。
相手かまわず、ペコペコ頭を下げる人。
人として失格な者も、大した度胸だと言いたくなるものも、
ちゃんと頭使えば、と言いたくなるのも、様々。

少し前、テレビで「パッチ・アダムス」という映画をやっていた。
役者は好きではないけれど、上手いから最後まで観てしまった。
現代医療の問題点を突いた、思い切った作品だ。
「病気を診て、人を診ない」治療とは、
学問や研究材料としてしか人間を見ていないということだろう。
「感情が移れば、冷静な判断ができなくなる。」
だから、患者を名前で呼ばず、生きた標本扱いする。
動物実験の際、相手を動物と思わず、
反応神経の塊と見るよう最初に訓練されるという、
以前読んだ、アメリカかどこかの学生の話を思い出す。
日本も同じ、いや、庶民が知らない点ではアメリカより重症である。
生命に対する敬意の無いところに、どうして人を大事にする治療ができようか。
数字に頼ることの危険性、増してや、
体の構造も何もかも違う動物のデータを過信することの問題など、
公平な目を持ては、子供にでも判るだろうに。
それを専門家が指摘すれば、異端児扱いする。
学者は、ある意味、カルト集団なのかも知れない。

くらだないことを取り上げる番組がかかっていた。
前回のは、少し興味深かった。
「日本刀とウォーターナイフではどちらが強いか」
職人は、
「日本刀が勝ちます。何故なら、それは鉄の芸術だから。」
ウォーターナイフのメーカーは、
「ウォーターナイフが勝ちます。何故なら、科学の最先端の機器だから。」
人間のお粗末な科学などが万能だと思っているような遅れた奴に勝たれては、
また国が乱れてしまう。
いざ、対決。
天に向い突き立てた日本刀の真上をウォーターナイフが真上から通過。
すると、見事.....
マッハ3の水は、日本刀のツバを真っ2つに裂きながら、刃を避けて通るではないか。
水の方が「切られて」しまっている。
恐るべし!
そりゃ、ヘリクプターも斬れるわな。
そして、「つまらぬものを斬ってしまった」と言いたくなるわ。

以前、同じ番組で、「馬と鹿とどちらが馬鹿か」という本当に下らない実験をしていた。
犬の忠実度を測る為のテストを馬と鹿に施すという、本当にくだらないものだった。
「動物にとっては、いつ何時でも、食べることが一番大事である」
などという思い込みに基づく、
何とも愚かなヒトならではの無知を露呈する、人間として恥ずかしい「実験」であった。
答えは、「一番バカなのは人間」。
これ以上、確かなことない。


□■■ Jul  23rd

「世間が悪い」
とか
「国が悪い」
とか、
無責任に言うけれど。
「世間」て何だ?
「国」って何だ?
それは何からできているんだ?
あんたはガイジンかい?

「憲法改正賛成」というのなら、あんたがお行き。
先陣切って戦場に。
イヤだと言うあなたは、国籍離脱でもする気なのかい?

戦争を知る世代が軍隊を肯定するということの意味。
徴兵制の復活と無縁ではない。
職業軍人だけで足りるんかい?
足りない時はどうするんや?
活字やテレビ直結じゃなくて、
ノーミソをひと巡りさせてから、口に出しな。


□■■ Jul  19th

ある商品の「安全性アピール」
「抗菌性○○は急性毒性試験・変異原生試験・皮膚一時刺激性試験等で安全性は確認されています。 」
騙されてはいけない。
そういう実験をしなくてはならない成分が入っているという事実、
即ち、危険である、ということ。
呑んだ犬猫が50%位しか急死しなかったけれど、使い続ければ病気になるということ。
皮膚炎から癌まで、そう症状は様々。
口紅も危ないらしい。
特に「落ちない口紅」をつけているおなごには注意しよう。
その下心よりも恐ろしい、「発ガン性添加物」に。

「動物奇想天外」を見ていたら、北海道の円山動物園が出て来た。
猿を無計画に繁殖させておきながら「増え過ぎた」と言って、
癒着が取り沙汰されている京都大学に、実験用に売り飛ばす計画がばれ、
住民訴訟を起こされている動物園である。
あろうことか、「この動物園でユニークなゴリラの育て方をしている」とは呆れた。
ゴリラならテレビ用に大事にするんかい。
「地球っていいな」のお気楽感動番組とは少し赴きが違い、興味深く、好きな番組だったのだが、
間にライオンのCMは入るわ、花王がスポンサーしてるわ、逆だっけ、
とにかく、自然や動物を大事にするかの表っつらとは矛盾するその姿は、「やっぱり大企業」。
取り繕うのは、罪を自覚している証。
馬鹿よりもタチが悪い。
経営者だって、社長だって、社員の生活がかかっていたって、普通の人間なんだよ。
自分の嘘で大勢を食わせているなんて、思い上がるんじゃないよ。
やっていいことと悪いことは、みんな同じ。
もっと正直に生きようよ。


□■■ Jul  18th

世間が悪い、国が悪い、誰かのせい、他人のせい。
本当は、そう言い訳しながらそれを踏襲している、あなたのせい。
自分ひとりでも変えようとしない、あなたのせい。
1億人のあなたのせい。


□■■ Jul  8th

理不尽なのである。
曽我ひとみさんは拉致被害者であるが、旦那さんは拉致被害者ではないのである。
子供を返せとは言えても、夫を無事出国させろとは、過ぎた要求なのである。
だからと言って、それは彼女の過失ではないのである。
誰が彼女の過去を返してくれるというのだろう。
拉致されて帰れなくなったからこそ、脱走兵と所帯を持ったのである。
それはその運命に於ける出会いだったのだろうが、
日本に帰れると判っていたなら、別な選択をしたかも知れない。
あちらこちらで、ああすべきだ、こうするのが良いなどと、無責任な言葉が飛ぶ。
憎むべきは、犯罪なのである。
正しい結末はあり得ないのだろうが、せめて結果オーライにはなって欲しいものだ。


□■■ Jun  30th

「し」の字からさなぎに変身したツマグロヒョウモンは、数日後、また茶色くなっていた。
今年は1匹か、と思っていた。
だが、突然、消えていた。
頭に穴が開いていたというから、孵化ではない。
蜂にでも食べられたのだろうか。
私が見に行った時には跡形も無かった。
いや、ぶら下がっていたあたりに枯葉のような欠片がついていたから、それだったのかも知れない。
子供達に「生の厳しさ」を見せるなら、こういうことだろう。
間違っても、愛情かけて育てた豚を食べさせることじゃない。


□■■ Jun  24th

「人生いろいろ」「社員もいろいろ」
なら、
「結婚もいろいろ」「雇用もいろいろ」
偽装結婚もOK、辻本議員だって辞めなくて良かったんやん。
ほんとに法治の国か、ここは?!

「過去に『電話回線』から接続したアダルトサイト利用料金についての未納利用料金」
請求のメールがまた、来た。
ええ加減にせぇよ。
ここに書いてある住所と振込先で、クレジットカード作ったろか。
それとも、借金作って保証人にしたろか。


□■■ Jun  23rd

小泉首相の発言はリック・フレアの試合に似ている。
ただし、フレアはうまいし、わたしゃ好きだけど。

合成洗剤や添加物の危険性を訴える(というよりも暴露する)、興味深い資料があった。
動物実験を請け負う研究者の書いたものである。
依頼のあった台所用洗剤を、科学物質に対して敏感な妻に使用して貰い、
その結果を依頼主に見せても、相手は全く興味を示さないという。
実際に使用した状態でのデータは欲しがらず、
うさぎの目にかけ続けて潰れる様子を観察した記録や、
子犬に飲ませて何割が死んだかの数字を要求するのである。
業者が、消費者の安全など何も考えていないことの証拠であろう。
彼等は、我々を馬鹿な金づるとしか見ていない。
動物虐待や環境破壊に帰依するライオンや花王が、
動物感動番組のスポンサーになったりしているのを見ると、
これほど人を馬鹿にしたことはないと憤ってしまう。
自然を破壊しておいて、何が「ナチュラル」だ。
社員が企業の事実を知らないというのにも、ただただ、驚きだ。
三菱なんか、可愛いものだと思う。
18禁なんて、悪徳企業のCMなんかに出るよりは、よっぽどまともな仕事だと思う。
蔑まれるべき仕事だなんて微塵も思わない。
ただ、直接、犯罪を誘発する可能性があることは私はやらない主義なだけだ。
悪いのは企業だけではない。
一部の学者が警鐘を鳴らしても聞き流しておいて、問題があったらぎゃあぎゃあ騒ぐ。
考えないブロイラー達だ。
「洗っても拭かなくてもいい洗剤」なんか欲しがる女は、
寝っ転がってケツ掻きながら、
自分の手を荒らした企業が出してるハンドクリームでも塗って、
安くて危険な添加物だらけの加工品食って、病院代かさませてろ。


□■■ Jun  22nd

クワガタ君は、プラスチックの中ではあるけれど、土と枝の上で死んだ。
蜜の香りの中で、細かくちぎったドライフラワーと、きゅうりの皮に囲まれて死んだ。
ちょっといい死に方に見えるけれど、君にはどうだったろう?
仰向けに死にたかったのかな?
昆虫は、ひっくり返って死ぬもの。
合掌して、仏様になる。
あの体勢が楽で気持ちがいいからだと、幼い頃、父に教わった。
力も弱く、足が不自由で好きな方向へ進むこともできなかった君。
暗い間に動いて、2度ばかり、ひっくり返っていたね。
自力では到底、起き上がれないからと戻してあげたのだけれど、迷惑だった?
自然であることと、楽なことは違う。
苦痛と闘い続けることと安楽死、今の私にはどちらが良いとは断言できない。
いや、どちらを取るべきは明白なのだが。

命は、袋小路。
誰も出られない。
生きている間は。
息苦しくなるのは、その果てに気付いたものだけ。


□■■ Jun  14th

オカンが郵便局に金を出しに行くというので、私もついでがあるし、一緒に行くことにした。
一応、護衛なので、運動靴を履くと、玄関にいたキョンがお散歩と思い込み、牙を剥いて喜んだ。
ツッカケ履きのオカンには何も言わない。
キョンは、連れて行って貰えないと判っても納得行かない様子で、
門の外で座り込んだり、アピールしていた。
湿気はないけれど日射しが強いので、日傘をさそうとしたのだが、固くて開かない。
家の真ん前で、多分、キョンの恨めし気な視線を浴びていたに違いないが、
立ち止まって、よっこいしょと傘を開いたその瞬間に、足下にピチャリと大きな音がした。
見ると、ほんの1cm前に鳥のウンコ爆弾が弾けていた。
見上げると、伝染の上にカラスがいるではないか。
ちくしょう、わざとやりやがったな!
立ち止まらなかったら、頭に食らっていたぞ。
両手を広げてバタバタし、「ア”〜〜〜!」と文句を言ってやった。

郵便局の前のドブで、何かが動いた。
カブトエビだ。
この季節になると、地中で冬を越した卵が、
田んぼに流し込まれた水で目覚めて孵化するのだと思っていたが、
実は、農家が、買って来て薬の代わりに入れるらしい。
なるほど。
虫も食べてくれるし、土壌もかき回してくれる。
隣の畑にはジネンジョの葉が並んでいる。

郵便局では切手を買った。
いつも、封筒からはみ出しそうな大きな記念切手を勧められるが、今日は何も言われなくなった。
キティちゃんの記念切手が飾ってあった。
こんなの間違って買ってしまったらどうしよう!
何故、今頃キティちゃんなのか?
あの頃は、キャラクター産業の黎明期だったのかも知れない。
ああいう可愛くない、幼稚くさいだけのもあった。
しかし、何で、今なの?
前を向いたって、花をつけたって、可愛くないもんは可愛くない!
ま、人は「キャラクターだから」買うんだろうけど。
考えない人には、それで充分。

帰り道の田んぼには、カブトエビがひしめいていた。
緑色に透けた、まだ痩せた小さいのが殆どだ。
背中と割れた尾の先に、赤い点がある。
幻想的な田んぼの一角を、じ〜〜〜っと覗き込む2人。
成長しているやつも、まだボディは丸い。
子供の頃、幻のカブトガニとそっくりのその姿を初めて見た時は感動したものだ。
シーズンの終わりに、平べったいオタマジャクシになってうようよ這い回る姿は、
結構、無気味である。

道路の向こう側で、スズメ達が騒いでいた。
民家の植え込みの茂みに、カラスが入って行ったらしい。
巣があるのだろう、激しく鳴いて、離れない。
カラスがスズメの子をさらうという話を聞いたことがある、と話していたら、
大きなカラスが飛び出した。
口には、スズメをくわえている。
その親らしきスズメが追い掛けて行く。
諦め切れない様子の親スズメをものともせずに、
カラスはアスファルトの上で獲物をついばみ始めた。
ヒナを含めて3羽いる。
すぐ向いの、ホームガスセンターの敷地にある高い木に住んでいる一家だろうか。
スズメだって、綺麗な蝶になる幼虫を食べて大きくなるのだ。
この厳しさから逃げて平然としているのは、人間だけである。

家に着くと、キョンがフテ寝していた。
体をねじってのけぞり、ダダをこねたような変な姿勢だ。
きっと、キョンを置いて2人でお散歩に行ったと思っているのだろうな。
「ただいま」
オカンには挨拶するのに、私は無視。
呼ぶと、ぷいと玄関に隠れた。
相当、怒っているな。
いつから、そんな飼い犬みたいになったんだ?
普段は呼んでも、振り向くだけで来ない癖に。
寝そべってスねたまま、どうしても目を合わせようとしない。
こんな時、犬同士ならどうするのだろう。
仲直りのおやつをあげてみるか。
名前を呼びながら、ちっちゃなクッキーを5つ。
最後に「チューは?」と言うと、ペロンと鼻をナメてくれた。
やった、許してくれた。
.....おっと、出かける時刻だ。
今度は、ツッカケを履いてチャリを出す。
行って来ま〜す。
怒りは解けたが、まだテンションが低い。
やれやれ、運動靴をもう1足、用意しなくちゃいけないのかな?

病院の待合いスペース。
隣の小児科でヒステリックに泣叫ぶ子供の声でおかしくなりそうだ。
みんな、無言で耐えていた。
延々待たされ、子供もいなくなり、横で喋っているおじさん達の声が聞こえる。
急に話に参加したい衝動に駆られたのに驚いた。
群れる生物の本能か。
母性も本能、イジメも、守るのも本能、
それは生きる為、種を守る為に授かった知恵なのだ。
或いは、地球が自身を守る為に与えたのかも知れない。
正常な生活の為に不可欠であるそれを失いつつある人類。
本能の無い生命とは、格の無い細胞。
それは、何とイビツな存在だろう。
封じ込み、葬ろうとすることにより、ヒトの本能は歪んでしまった。
理性とは、本能の一部。
その本質を理解することなく、都合の悪いものだけを無かったことにしようと愚かさは、
そのまま、
「骨なし魚」「抗菌加工」「拭かなくてもいい洗剤」を求める精神に繋がっているのだろう。
理性と本能の関係は、生と死の関係に似て、対極には無い。
騎手と馬の関係にも例えられる。

学問が元々、追い求めたものを、現在の「学問」は教えていない。
それどころか、「学ぶ」ほどに、それらを考えなくなってしまう。
何の為に「学ぶ」のだろう。
怠けて暮らすマジックを覚える為だろうか。
生きること、自分がいる世界のこと、如何に生きるべきかということ、
それらを学ばないのなら、何を勉強しても意味がない。


□■■ Jun  21st

クワガタは、霧を吹きかけても動かない。
後ろ足を触ってみると、昨日までのようにふらふらとはせずに、代わりに体全体が動いた。
昨夜も動かなかったから、多分、もう死んでいた。
万一、まだ完全に死んでいなかったら、触って怖がらせては可哀想なので、そのまま寝たのだ。
餌にゴキちゃんが誘われて来ませんように、と祈りながら.....
うちに来てから、飲まず食わずだったのだろう。
触覚は動いても、口は動いていなかったから。
今日は台風との予報だったが、大雨が降っただけで終わった。


□■■ Jun  20th

蒸し暑い。
先週の気候は何だったんだろう。
アメリカの西海岸か、地中海にでもいるかと思ってしまうほどに日本離れした爽やかさだった。
陽が昇り切ってからキョンの散歩に行っても、湿気がないから、汗が出ない。
やはり、夢だったんだな。

昨夜、寝る前に見ると、クワガタは2cmほど移動していた。
好きな方向に行ける訳ではなく、後ずさりした位置にいた。
朝は、90度方向転換して、また2cmほど動いていた。
蜂蜜を交換しながら、様子を見る。
両足を一生懸命に動かしているが、斜め後ろを虚しく掻いているだけで、
枝で少し浮いた体は、ぴくりとも持ち上がらない。
乾燥が気になる。
やはり霧吹きが必要な気がした。
あるにはあるが、つい2日前、拭き掃除の為の吸着液が入っている。
少量とは言っても、油と洗剤が入っているから、洗ってもダメだ。
何かないかな、代わりになるようなもの。
ない、ない..... 口に含んで吹いてみる?
ムリムリ。
そんな小技は持っていない。
う〜〜〜〜〜、ない。
昨夜と同じ結論に達し、やはり同じく、トレーのあちこちと土に水滴を垂らした。

何虫だか判らないと、面倒の見方が判らない。
調べてみると、どうやらクワガタの雌らしい。
全く同じ写真は見付からなかったが、スジクワガタあたりによく似ている。
「乾燥に気を付けましょう」とある。
霧吹きで水をかけてやらないと、乾燥して死んでしまうのだそうだ。
スマン。
そうだよね。
私は晴れ女なのか、今日も出かけようとすると、曇り空か太陽が顔を出す。
チャリンコを飛ばして行くと、昆虫ゼリーも売っていたので、無駄だろうとは思ったが買った。
ジャーン、お待たせ、霧だよ!
あれれ.....
細かい水滴が飛び散るだけではないか。
スチーム状にふわ〜っと舞うのを想像していた私は、がっくり来た。
こんなんやったら、昨日、背中にちょろっと水たらしたったんと変わらへんやん。
台所で手を洗いながら、コップ洗い用ブラシを目にし、しまったと思った。
これや!
水を含ませて、毛を弾けば細かい水が飛ぶ。
そう、歯ブラシ!
炎天下、昼飯抜きで走らなくとも、理想的な霧が簡単に作れたに違いなかった.....

この虫に関わり始めてから、生き物の死に方について、
以前とは違う考えが芽生えているのに気付いた。
当たり前と言えば当たり前だが、
動物にとって死は自然であり、正常であるが、「幸せ」ではない、ということ。
「幸せ」なんていうのは、端で見ている人間が言うものである。
「食べられるんやったら、死んでからでええやん!」
何も、息を引き取というという時に、ハイエナにかじられていたり、
アリンコの群れに運ばれていたりしなくてもいいじゃないか。
死んだら、食糧となり、土となり、
恵みとなって、生としての形と場所を変える。
そうして、永遠に地球を巡るのだ。
「畳の上で死ぬ」のを理想をすることは馬鹿げたことである、この認識は変わらない。


□■■ Jun  19th

蝶の幼虫がいた。
朝、9時頃に見ると、
葉っぱの下で、黒にオレンジの派手なトゲトゲボディを「し」の字にして固まっていた。
「さなぎになる、さなぎになる.....」
と一生懸命、念じているのだろう。
つい数日前は、半分以下のおチビだった。
先にいた4匹は、この大きさの時に、何かに食べられてしまった。
虚しい残骸の中、生存者を探していると、こいつが隠れているのを発見したのだ。
良かったな。
頑張って大人のツマグロヒョウモンになるんだぞ。
昼過ぎだったか、見ると、もう変身していた。
まだ茶色みが薄いかも知れないが、生意気なさなぎ型をしている。
お腹には、パール色のトゲ。
さすが、信ずる者は、化けた!
暫くして見に行くと、見事な枯葉色になり、トゲは銀に変わっていた。
少し緑色がにじんでいる。
綺麗なメタリックグリーンになるんだっけ。
夜になって雨が降り出した。
君達の能力は、我々の「科学」の比じゃないね。

クワガタが行き倒れていた。
昨日だったか、今朝だったか.....
コンクリートの階段の上でひっくり返っていた。
夕方、そこを通るとやはりいて、足を少し動かしていた。
しまった!
死んでいるとばかり思っていた。
日照り続きでカラカラだろうから、水だけでもかけてやろうと、家の前まで連れて行った。
かすかに、体を引きずって歩くことができるらしい。
移動して、踏まれても気の毒だ。
やれやれ。
うちで休んで行きな。
と言っても、お尻からはみ出した薄羽は潰れてしまっているようだし、
6足ある内の2本は動かない。
寿命なのかも知れない。
或いは、踏まれたのだろうか?
何か食べるもの、あったっけ?
畑から持って帰って来たというラディッシュ?
う〜ん、あ、2日前くらいに収穫した小さいきゅうりがあったぞ。
昆虫にはきゅうりは水分は多すぎると聞いたが、この際、他にないのである。
プラスチックのトレーに、きゅうりと枯れ草を少し入れてみる。
関節でくるりと曲がって背中側に来てしまっている足を、そっと元の位置に戻してみた。
動くかな..... やはりダメか。
動き易くなったのかどうかは判らない。
空に踏ん張った足も虚しく、殆ど動けないから。
きゅうりの前に持って行ってやりたいが、傾くとすぐにひっくり返ってしまう。
何度も何度も失敗し、ようやく、口を無理にきゅうりに近付けた。
夜行性だろうから、暗くしてやろう。
暫くして行くと..... かじった後が?!
そういう食べ方するの君は?
足もとがつるつるなので、観葉植物の土をほじくって、少し、敷く。
大した距離は歩けないから、沢山は要らない。
せいぜい3cm四方。
どうも、湿った土の方が動きにくそうである。
難しいなもう。
オカンに報告すると、
「きゅうりじゃなくてハチミツ」
ということになり、またまた格闘。
クワガタか、カミキリか、はたまた別な虫か.....
背中から見ると、意外に細長い体で、夜弱々しく生気もないから、よく判らない。
保護してから2時間半。
死んでいるようにも見えるが、触れば、また少し動くのだろう。


□■■ Jun  17th

アヒルとカモは、相変わらず、大人同士、子供同士でくっついている。
今日は、アヒルっ子が大きなザリガニの手をくわえていた。
子供達は、みんな欲しがって後をついて走ったが、
くわえていた奴が逃げきって呑み込んでしまうと、がっかりとした足取りで散って行った。
パンはいつでも貰えるらしい。
お尻を水の上に突き出して逆立ちし、いつも水の中で何かをつついている。
食べ物には困らないのだろうけど。


□■■ Jun  9th

いつもチャリンコで行く道を、歩いてみた。
マンションの正面の植え込みの木に、ブチ猫が立ち上がり、幹でバリバリと爪を研いでいた。
「何してんの?」と声をかけたが、一心不乱で気が付かないようだ。
通り過ぎてもまだ、やっている。
面白いので、写真を撮ってやろうとカバンをがさがさしてデジカメを出したら、
既にこっちを向いて睨みをきかせている猫と目が合った。
「すんません.....」と諦めてとぼとぼと行くと、
門の柵のしたから、頭を出して上目遣いにこちらを見ているパピヨン君に会った。
たまにキョンを連れて通ると、しつこく吠える子だ。
今日は、お尻を上げて、少し尻尾まで振っている。
私が通り過ぎるのを、その格好のまま、見送った。
振り返っても、まだそのままだった。
へんなの。


□■■ Jun  6th

えっ、今まで北京に 7-11 無かったの?!
広東には何年も前から、そっくりの 8-12 があったのに。
○○キューみたいなおにぎりを現地店員が試食。
海苔をよける.....
そりゃそうだ。
あの海苔は美味しくはないわな。
歯ごたえもおかしい。
いや、根本的に、あの大きさが異常。
おにぎりを知っているからこそ、その一部として食えるというもんだ。
パリパリ感を保つ為のセロファンなんか、日本人である私ですら、理解ができない。
おにぎりの海苔は、飯にくっついて湿っているもんなんだよ。
「具がなかなか出て来ない」という不満もある。
その通り。
おにぎり文化があればこそ、寛容になれるのである。
缶コーヒーだって、缶だから許される味じゃないか。
ま、あれこれ、あれこれ、文化が全く違うから.....
日本のコンビニ風には、絶対にならないな。

キョンのお散歩山道コースのヒナっ子が、まだいたという。
あれは手術する前だった。
畑の中から、我々に向って怒っている鳥がいた。
別にキョンがそっちを見た訳でもなく、ただ、横を通っただけなのに、
えらい剣幕で、羽を広げて声高に威嚇している。
子供でもいるのかと見回すと、、、、、いた!
うずらみたいな丸ちびが4つ、地面と同じ色だから、じっとしていると判らない。
形は全く違うけれど、トコトコトコトコ..... とせわしない歩き方がそっくり。
余りにうるさいから、キョンが気付いて、立ち上がった。
親鳥は、更に鳴く。
「あ〜、ごめんごめん。」
そんなに怒らなくてもいいじゃないか。
狩猟本能全開のキョンを引きずって、退散する。
畑には、もう水が入って、田んぼになってしまっているらしい。
もう、巣立ちかな。
君らは、ほんとにたくましいね。


□■■ Jun  1st

アヒルっ子は、もう大人の半の大きさになった。
見た目も殆ど同じだが、背中の、羽の生え際の辺りが少し黄色い。
ナマイキな中学生、という感じだ。
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