三次元漂流記 2003
いたずらクロスケ [12月のモデル; みにくい???の子] いたずらクロスケ
先に生まれたお姉ちゃんとお兄ちゃんはお母さん似。
1匹だけ、真っ黒だったクロスケ。
大きくなるに連れて柴っぽくなり、
年末に送られて来た写真は、何とママそっくり!
両方とも、1歳10ヶ月頃のクロスケです。
あんなに似ていなかったのに、顔はお母さん、
丸みを帯びた厚みのある耳はお兄ちゃんと同じ。
でも、いたずらっぽい顔は、昔のまんまだね!
幸せになる為には何が必要なのか、
何も持たないこの子の表情が教えてくれます。

□■■ Dec  31st

今年一番のカルチャーショックは、ミュージカル「MOMO」で出会った田中先生。
裏方の私は本番の音が聴けないから、リハーサルは客席で聴き、本番は袖まで聴きに行っていた。
最初の稽古の時にドギモを抜かれていた。
これまで生で聴いたオペラ歌手やジャズシンガーなどの上手いとされる演奏、
その中でも私が上手いと思う人達とは一線を画する。
正に「お手本」なのである。
音に対する気配りが全く違う。
クラシックの人だし、さぞや厳しい訓練を重ねてのことだろうと思っていたのだが、
打ち上げでの一言にコケた。
「ぼく、練習嫌いやねん。」
歌が好きなんて言葉はもともと期待している筈も無かったが、
「リハーサルとか、全然集中でけへんねん。」
嫌いは判るが、実際に「でけへん」で済ませるプロは、そうそういない。
普通は無理にでもやるもんだし、そう努力するものだ。
天才かも知らん.....
初めて本気でそう思った。

「お前らだって肉を食べるじゃないか」
「家畜を殺すんだから、どうせ同じだ」
それは、
「1人殺すも2人殺すも同じ」
と言って罪を重ねるのと全く同じ愚か者。
ものを考える頭を持ちながら、使おうとしないこと。
自分のことしか考えられないこと。
それは、この上なく惨めで、醜いこと。

男は馬鹿でだらしない女が好き。
「魅力」なんかじゃないんだよ。
愛されないと嘆く羽目になる前に、そもそも愛されているのかどうか、最初に考えな。
愛されるに値するかどうか、考えてみな。

犬の去勢について、考えている。
子犬達の引き渡し条件には、必ず入れていた。
だが、肝心の自分が決心しかねていた。
「手術による生命の危険は殆ど無い」
という表記が気になって仕方がない。
今、健康なのに、「殆ど無い」レベルの安全性になど託すなど、論外だ。
しかも、雄の方が危険が大きいのに。
「自然のままがいい」とか「雌を近付けないから」などという無関心ではなくて。
天真爛漫で活発で悪戯なきょんが、去勢によって「大人しくいい子」になってしまったら、
家族は喜ぶのだろうか?
そんなことになったら、私は多分、もう心からは笑えない。
そもそも去勢なんて、恐ろしい病気を予防する以外に全く意味は無い。
「去勢によって大人しくなりますよ!」
「マーキングが減って助かります!」
などという「利点」を読むと、人間という生き物の身勝手さに改めて幻滅する。
問題行動を起こしているのは人間だ。
他のどの動物でもない、人間だけだ。
ここへ来て、田崎さんの「毛むくじゃらの天使」の中の言葉が蘇る。
「人間だったらそんな答えを出さないでしょう? 犬だからいいの?」
当時の私の考えは違った。
でも、今はほぼ同じ気分だ。
田崎さんにとって太郎くんは、私にとってのステキチに似ていたという。
彼女には、太郎くんに自分の生活をかけ、同志として生きることを選択する勇気があった。
私には、まだ決断ができない。

今年は仕事に終始した。
子供を塾に通わせて安心している世間の親のように、
自分の活動が出来ていないのも、何だかごまかされている。
別にやりたいのにできない訳ではないけれど。
ま、誰に手伝わせるでもなく、迷惑かける訳でもないからいいんだけど。


□■■ Dec  17th

イギリスが狐狩りを禁止するそうだ。
食人族はもういないし、女性差別も法上は廃止された。
イルカ猟が止められないものか。
「伝統」や「文化」は、受け継ぐべきものばかりではない。
新しいものはすぐに真似して取り入れる癖に、改革は嫌がる。
屁理屈ばかりの猿では、恥ずかしい。
尤も、猿ならもっと賢い筈だが。

もし、限られた命と判ったなら、やろうと決めていることがある。
というよりも、もともとやると決めたことであって、常に考えているのではあるが、
つい、だらだらとぐずついてしまう、そんな怠慢や臆病をやめて、
気合いを入れてちゃんとやらねば、というだけなのだが、とにかく、
生き方、即ち死ぬ方を決めている。
だから、正しく告知されねばならない。
あと何年だろうが、何ヶ月だろうが、本当は同じ。
やらねばならないことは、やらねばならない。
生きるのは、楽しむ為でも、幸せになることでもない。
だから、それは不幸ではないのだろう。
あくまでも、私の場合であれば。

おかしい。
日本はおかしい。
こんな狂った国を安全だなんて思っているなんて、おかしい。

何て言うかな。
ニュースで伝えられる事件が年々、日にひに、意味不明になって来る。
古文書を調べてみよう。
大陸の凶悪犯たちが流され、そして作られた国だとかいう伝説は無いですか?
国じゅう、乱交パーティーですか?
勿論、外国人犯罪を除外しての話。
首相曰く、「単一民族国歌」の国だし。
.....移民じゃ。

己の子の面倒を見られないなんて、猿以下だ。
群の掟を守れないなんて、猿以下だ。
我々は、頭も体も、猿以下だ。


□■■ Dec  16th

百円で買った洗濯ネットがたて続けに壊れた。
いずれも、ファスナーのバースト。
明らかに、素材も作りも悪い。
修繕しても、他の場所がすぐに割れるだろう。
網はまだ使えそうなのに、もったいない。
3倍のお金を出して丁寧に作ったものを買った方が、10倍長く使える。
必要なものを真面目に選んで、価格に納得できるものを購入し、大事に使う、
そんな物を大事にする態度が、今の日本から消えつつある。
物に対する愛着、物を作る人、そして創造そのものに対する敬意が失われている。
貧乏とかケチとか、そういうことじゃないのだ。
「どうせ百円」のものを、必要かどうか考えもしないで買って、使い捨てにする。
それは、生命に対しても同じ。
「百均」
それは、現代日本人そのものの価値である。

君は、頭がデカイね。
デカイだけで、全然、回らないね。
そこに詰まっているのは「知識」じゃなくて、「先入観」ばかりだからだよ。
空っぽよりもタチが悪いね。
何も学ぶことができないんだから。
君の頭は、デカイだけじゃなくて、どんどん硬く、コブのようになって行く。
もう、紫色になって、壊死しかけてるね。
硬直した表情は、全く賢そうじゃないよ。

日本人の仕事の質が落ちた。
少し前から感じていたことだ。
この間、決定的に思った。
普通にやっていれば、起こり得ない筈のミスが重なる。
もともと、職場の管理体制が杜撰であったり、個人がぼーっとしていたり。
仕事に対する責任以前に、何か、この国全体が、いい加減になった。
若者や子供達に限ったことではないので、教育云々ではないのだろう。
平和ボケして堕落したローマ、それになぞらえられたアメリカに今の日本が重なる。
勤勉で礼儀正しく、義理を重んじる日本はもう、ない。
真面目に生きたら損だもんね。
適当にやって楽しもう、そんな空気しか感じられない。
勿論、「アーティスト」も例外ではない。
1人として。

アフリカン・ランプアイは、小さな白い身体に、青く光る目を持つ熱帯のメダカ。
その控えめな美しさが、何ともはかない。
寿命は、資料によると1年だが、それは苛酷な自然環境に於いてのこと。
繁殖を済ませると、乾季を迎えて死んでしまうが、水槽で飼えば3年位、生きるという。
コオロギも、産卵の後、成虫の体では冬を越せない。
暖かい室内なら、もっと生きられるのかも知れない。
肉体の寿命に関わらず、彼等が与えられる運命は1年。
その間に使命を全うするよう、サイクルが確立している。
保護すれば長生きさせてやれる。
それは「善」なのか?
「善悪」などという尺度を敢えて持ち出すなら、自然に従うのが「善」なのだろう。
改めて、生きることの厳しさを思い知らされる。
それを思うと、医療や生活環境改善などで人を長生きさせることは、
果たして良い事なのか、問うてはならない問いが浮かんでしまう。
そもそも、
「善」である自然に手を出している人が「善悪」を論じる自体がナンセンスではあるが。

誰もが、健康で長生きする権利など無い。
あるのは、運命だけ。
だが、身内にはそうあって欲しいと、自分はそうありたいと願う。
それでいいのだと思う。
当然の権利などではないし、あってはならない。
だからこそ、真剣になれるのだ。

私は医者にはなれない。
「究極の悪人」を救うことを良いことだとは思えない。
その人物がこれまでに犯した罪、新たに犯すかも知れない罪、
それらに対して、どう責任を取るのか。
まさか、知らんぷりはできまい。
「苦しんでいるから助けましたよ」だけでは、余りに無責任である。
罪を償わせて更正させて、その後も面倒を見る決意が無ければ、
やってはならないことだと思うのである。
勿論、万人を救うことを謳う方が、心理的にも社会的にも遥かに楽だろう。

癌とは何と、テレビ的で、劇的で、縁の無さそうなほど信じ難い病気だろう。
そして、何と、意外にも身近なものだろう。


□■■ Dec  6th

お前は、さよならを言おうとしていた。
助けてと言おうとしたんじゃなかった。
もう行くよ、そう言っていたんだね。
何度も、何度も。
私には聞こえなかったんだ。
幸せだよ、それしか、判らなかった。
お前の顔が天使に見える訳が、理解できなかったんだよ。
だから、手を振って見送ってあげることができなかった。
しょうがないね、そう思いながら、待ってくれていたんだよね。
でも、私には見えないんだよ。
天を仰いだって、お前の尻尾は見えないんだ。
お前の目をした犬が来た。
一生懸命、聞くよ。
相変わらず、判らないけれどね。

お前は、さよならは言ったけれど、おいでとは言ってくれない。
だから、何かしなくちゃいけないのかと思うのさ。
何か出来るからかに違いないと思うのさ。
罰なんかじゃないけどね。
ただ、恩を返さないままでいること、それは、罪だから。
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