三次元漂流記 2003
謎の踊り子 [2月のモデル; 踊り子]
3月も終わろうかという、午後の山麓。

何やら賑やかな集団に出くわした。

宴のリハーサルだろうか。

スタイルの良い葉牡丹たち。

爪先立ちで踊っているのは、チャイコフスキー?

□■■ Feb 25th

鹿の子ちゃんの写真が届いた。
相変わらず、美人だねぇ。
少し、太ったんだって?
暴れん坊のちび達の面倒を見ていた頃は、ストレスも多くて、体力も消耗したから、
いくら食べても、細かったよね。
床には、あの時には無かったジョイント式のマットが敷いてある。
奥には、暖かそうなベッドが写っているね。
大好きな車でお買い物に連れて行って貰うんだってね。
楽しそうだ。
元気でね。
私の大事なおともだち。
もう、会う事は無いのだろうけれど。


□■■ Feb 22nd

憂い事が重なる時。
いいじゃん。
溜息がまとめて1回で済むんだから。


□■■ Feb 19th

己に厳しくなるのは、それを習慣にする者にとってはそう難しいことじゃない。
人に厳しくなるのは難しい。
誰だって優しくなりたい。
真の優しさと、人当たりの柔らかさとは、また違う。
ひどい奴だと思われても尚、相手を思う行動を取れる程、私は優しくあれるのだろうか?

人を好きだと感じる。
その瞬間は、確かにある。
人嫌いを自覚する者にとって、そう感じることは大きなショックである故に、感動は大きい。
普段は、人類、文明人が嫌い、例外なく、自分も含めて、大嫌いだから。

馬鹿なふりをしている賢い人とか。
謙虚な達人とか。
Still water runs deep.
底の流れの速い川の水面は穏やか。
深く情熱を秘めた物静かな人の目には、中を覗き込んでみたくなる光がある。


□■■ Feb 18th

スーパーでの焼きうなぎバラ売り。
中国産のぺらっぺらのウナギ、1尾298エン、広告の品。
平台の大きなトレイに並べられた、タレのたっぷり付いた、中サイズのもの。
トンゴと呼ばれるオレンジ色の挟みで好きなのをつかんで、
横に積まれた専用の細長いパックに入れて輪ゴムをかけ、精算はレジで。
いつも惣菜を買っているおばあちゃんが、後ろに買い物カゴを置いて、熱心にうなぎを選んでいた。
隣では、おばちゃんがパックを片手に、やはり大きなうなぎを物色していた。
パックを掴んでいる筈のおばあちゃんの左手は、おばちゃんに隠れて見えない。
おばあちゃんは、気に入った1尾を選び、丁寧にそーっと右を向いたかと思うと、静止して狙いを定め、、、、
買い物カゴへポイッ。
隣で買おうとしていたおばちゃんは、「あ〜〜〜!」と悲鳴を上げて逃げてしまった。
えらいものを見てしまった。
おばちゃんが去った後、うなぎは減っていなかった。
ショックのあまり、買わずに退散したのであった。


□■■ Feb 17th

ストリートっちゅうのか.....
この間、駅で弾き語っていたあれは、どうなのだろう。
建物の入り口というか、中だから、変に反射しまくって歌に聞こえない。
音楽に聞こえない。
たとえいい歌であっても。
たとえ上手くても。
あんなにヒドイのは初めてだったかも知れない。
耳障りでしかない音の塊は、あろうことか、柱を隔てて2つあった。
とにかく、1人でもぐっちゃぐっちゃでわけわかめよ。
「音響」って大事なのね。
ドームでの大物ライブを思い出したよ、とんでもなかったな、アレは。


□■■ Feb 14th

女王様の陰になりたい、下僕であることを誇りに思うと言っていたじゃないか。
婢よ黙れと、忠告の言葉を遮ったじゃないか。
どの女王も、憐れなお前の望みを叶えてくれる。
踏まれたかったんだろう。
もっと嬉しそうな顔をしたらどうなんだい。
ピンヒールの痕が、平たんな顔を掘り深くミステリアスにしてくれているよ。

権力を振りかざす輩は、例外なく、権力にへつらう。
本当は尊敬などされてはいないのだと、気付いている。
だから、淋しくて、悲しい。
でもそれは、自分のせい。

貴方にはかなわない。
人懐っこい笑顔。
面白い作り話。
泉のように湧き出る魅力は、まるでカルト集団の長だよ。
引き込まれてしまう。
饒舌な詐欺師よ、立ち去るがいい。
現実のあなたは、屑だから。


□■■ Feb 13th

キツネに出会った。
老婆の首に巻き付いて、己の後ろ足を恨めし気に咬んでいた。
肉球や踏ん張ったような爪もそのままに、老婆が向きを変える度、生々しく揺れる。
近代的なスーパーには不釣り合いなペアは、私の前を何度も通り過ぎた。
暗くなった帰り道、私が自転車で追い越そうとしたのは、またも彼等であった。

親切そうな人には近付かない方がよい。
親切な人なら、「そうな顔」は絶対にしないから。
ほんとにほんとに、こりごりである。
親切面の困ったちゃんほど、やっかいな生き物はない。
困ってもいないアカの他人にたかっては、迷惑の卵を産みつける、
彼等は一体、何なのだろう?????


□■■ Feb 7th

ノースポールが咲いた。
ニャンの花が咲いた。
雪に埋もれても青々としている、強い草。
お前がいるからだね。
そこに、お前がいるからなんだ。


□■■ Feb 4th

人から物をせしめて偉そうにしているアナタは、日本人じゃない。
人に物を恵んだと言っても偉そうにしているアナタは、アラブ人でもない。


□■■ Feb 3rd

芝居の下手なサルよ。
「戦争」を、自信に満ちた笑顔で語るんじゃない。
人類は何も学んでいない。
驚くに値しない。
過ちを悔いるのではなく、損失を嘆く動物、それが愚かな、我ら、ヒト。

生命に課された最優先にして、最も難しい生存競争を放棄しておきながら、何が「正義の為の戦い」だ。
では、何が正しいのか。
答えなど無い。
ナンセンスな問いに対する正解など存在しない、しなくていい。

流れ星のように輝きながら青空の中を流れて落ちる機体の映像。
コロンビア墜落。
砕け散った乗組員と、軍事機密。
夢、使命、どんな名で呼ばれようが、それを背負うこと、それに賭けることとは、こういう事である。


□■■ Feb 1st

わー、こんなに貰っちゃって、どうもありがとうございます!
理由もないのに、何で平気で貰えるんだ???
こんなの頂けません、お返しします、そうは言えないのか?
朝、目が覚めて、庭一杯に宝物が落ちていたら、天がくれた幸せに感謝するのか?
警察に届けようとか、持ち主を探そうとか、そういう正常な考えは浮かばないのかね。
イカれてる。
常識を大人になってから学ぶのは、そうそう簡単なもんじゃない。
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