(6月1日)晴れ時々くもり

今日もマイフィールドに向かう。クリの花も満開で、ヤマアジサイも目を楽しませてくれる良い季節と

なった。先週あれだけいたアカシジミもめっきり少なくなり、代わりにミズイロオナガシジミが最盛期

である。何頭か下草におりてきたので、撮影する。ウラジロミドリシジミも数は少ないながらも、目撃

出来たが、ダイセンシジミとウラナミアカシジミはNULLであった。数が減少してきているのか、やや

時期が早いのか判断がつかない。来週からは別のフィールドを考えているが、どこにしようかな?

本日の目撃種は上記以外に、イチモンジチョウ、キタテハ、ツマグロヒョウモン、ゴマダラチョウ、コ

ミスジ、アカタテハ、ヒメアカタテハ、ヒカゲチョウ、ルリシジミ、ムラサキシジミ、テングチョウであった。

(6月2日)晴れ

昨日、立岩氏のサイトを見ていると兵庫県でウラナミジャノメ初見と記載されていたので、大阪でも

ひょっとすると発生しているかもしれないと思い、大阪府某所に直行する。2時間ほど周辺を探索す

るもやはりNULLであった。ポイントの所有者である農家のオバアチャンと世間話をしている中で、

ビワの木を指さし、好きなだけ持って帰っていいよという優しいお言葉、人のぬくもりを感じながら、

すがすがしい気分でポイントを後にした。ここでの目撃種は、キアゲハ、ヒカゲチョウ、ヒメジャノメ、

ミズイロオナガシジミであった。まだ時間に余裕があるので、次はマイフィールドへ向かう。天気の良

い休日とあって5人の蝶屋さんと出会う。その中に蝶友の大島氏の姿もあった。今日は、前々から、

目撃はするが撮影出来なかった、ミスジポイントに向かったが、偶然雌個体がモミジに静止したとこ

ろをうまく撮影出来た。一安心。ここでの目撃種は、アオスジアゲハ、イチモンジチョウ、ミスジチョウ、

コミスジ、ホシミスジ、イシガケチョウ、ルリシジミ、ウラギンシジミ、テングチョウであった。

(6月8日)晴れ

始発電車に乗って京都市内のキマルリポイントに向かう。A、B、Cの3ポイントを予定しており、Aが

だめならB、BがだめならCと、3カ所巡りをしようと思っていた。Aポイントに到着したのが午前7時半、

さすがに少し早すぎた。採集目的ではないので、桜の木をたたくことなく、下草やヒメジョオンを丹念

に見て回ったが、何にもいない。そうこうしているうちに、一人の蝶屋さんがやってきた。私と同じ奈良

県から来られた方だ。キマルリについては結構詳しく、遠く鳥取県まで採集に行くそうである。撮影する

なら10時頃からヒメジョオンの前で待っていたらたまに訪花することがあるというので、2時間程辛抱

する事にした。その蝶屋さんは、1本目の桜の木をたたいて、運良く新鮮な雄個体を採集していた。た

だし、その一頭だけであったようだ。私も負けじとあちらこちらのヒメジョオンを調べた結果、10時過ぎ

に運良く一頭に出会う。やや離れたところから数枚撮影し、次にマクロ撮影をしようと10センチ程に近

づいた時に逃げられてしまった。しかし、とにかく撮影出来たのだから満足である。B、Cを飛ばして、正

午過ぎには帰宅した。早速パソコンで写真を見ると、写りはイマイチ、手ぶれあり。がっかりである。本

日の目撃種は、ナミアゲハ、モンシロチョウ、モンキチョウ、クロヒカゲ、サトキマダラヒカゲ、ルリシジミ、

ベニシジミ、キマダラルリツバメ、コミスジであった。

(6月9日)晴れ

今日は休息日。8時に起きて、サンデープロジェクト、NHKの囲碁番組を見て、クラシックを聞いて、W

サッカー日本対ロシアを見る予定であったが、午前9時にはマイフィールドに到着していた。私も好きだ。

ナラガシワでは、ウラジロの最盛期らしく、すでに雌個体も出始めていた。なかなかカメラの射程距離に

近づかないので、不本意ながら、ナラガシワの木をたたいて、下草におりたところを撮影する。このカメラ

割に気に入っているが、小さい個体を撮影するとき、なかなかピントがあいにくい。今日も、ダイセンとウ

ラナミアカは目撃出来なかった。かなり個体数が減少しているようだ。来週からは、オオムラサキが発生

しそうだ。樹液に来る雄個体をドアップで撮りたいものだ。本日の目撃種は、ナミアゲハ、アオスジアゲハ、

クロアゲハ、スジグロシロチョウ、ヒカゲチョウ、ヒオドシチョウ、ホシミスジ、コミスジ、ウラジロミドリシジミ、

ルリシジミ、アカシジミ、ミズイロオナガシジミ、キマダラセセリ、テングチョウであった。

(6月15日)晴れ時々くもり

かなり以前だが、ゼフ数種類の記録がある京都市左京区のポイントへ早朝から出かける。生まれて初め

て行く場所であるので、バス停から何度も道に迷いながらも、登山口に到着する。ホシミスジやヒカゲチョ

ウが周辺に飛んでいたので、期待を抱きながら上へ上へと登っていく。しかし、歩けど歩けど、何にもいな

い。結局、往復2時間半の道のり、1頭の蝶にも遭遇する事はなかった。ここでの目撃種は、上記以外に

名も知らぬ蛾が数種類いただけであった。★教訓★昔のデータは当てにならない。

このまま、帰宅するのも悔しいので、先週綺麗な写真が撮れなかったキマルリのポイントへ向かう。先週

と同じAポイントなら、確実に目撃は出来るだろうが、きっと蝶屋も多いだろうと敬遠した。Bポイントに到

着してみると、1人の蝶屋もいない。逆に不安になる。ヒメジョオン中心に周辺をくまなく探してみたが、

目撃したのはたった1頭のベニシジミだけであった。まあこんな日もあるさ。ところで、Bポイントでは毎年

キマルリのシーズンになると日参して、いつも同じピンポイントにテリを張っておられる、老採集家に出会

うことが出来るのに、今日はおられなかった。少々気がかりである。

(6月16日)晴れ

今日は、蝶友の山田氏と行動をともにした。最初は先々週に行ったウラナミジャノメポイントへ直行する。

あれから2週間後、逆に少し遅すぎたと思ったが、期待どおり姿をあらわしてくれた。2人で延べ8頭目撃

する事が出来た。完品3頭、スレ、カケ5頭。発生して約1週間というところか。ここでの目撃種は、ヒカゲ

チョウ、ウラナミジャノメ、ベニシジミ、ツバメシジミ、ルリシジミ、キマダラセセリ、オオチャバネセセリ?、

スジグロシロチョウであった。次にマイフィールドへ向かう。最初にウラジロミドリシジミのチェック。キャッ

チANDリリースで個体を調べて見たが、雄個体は完全にボロ、雌個体は半分完品、半分ボロといった状

態であった。当初の目的であったオオムラサキであるが、午前中に2頭その雄姿を見ることが出来た。念

のため、数少ない樹液のでる木(クヌギ、コナラ)を調べてみたが、いっこうに飛来する気配はなかった。1

枚でも撮影したかったので、テリを張りに来る3時前まで待つことにした。約3時間の間、山田氏と仕事の話

蝶の話などして時間をつぶす。1頭目が姿を見せたのは2時45分であった。裏面が銀白色でヒョットすると

スキダニ型と思わせる個体であったが、テリを張らず、そのまま通過してしまった。その後3時20分までに、

2頭の個体がテリを張り、とりあえず撮影もしたが、ポイントが約8メートルの高さである。帰宅してパソコン

でいくら拡大しても、2本の触覚が綺麗に写っているだけの写真であった。信州の某所のように、1本のクヌ

ギに数頭が吸密している写真など大阪ではまず不可能であろう。ここでの目撃種は、ナミアゲハ、アオスジア

ゲハ、クロアゲハ、オオムラサキ、ホシミスジ、ミドリヒョウモン、ルリシジミ、ウラギンシジミ、アカシジミ、ミズ

イロオナガシジミ、ウラジロミドリシジミ、テングチョウであった。

(6月22日)くもり時々晴れ風強し

起床してみると、あまり天気は良くなかった。しかし、雨は降らないという予報だったので、京都府相楽郡の

オオヒカゲポイントへ出発する。昨年同時期に採集1、目撃2の成果があったので、撮影は出来るだろうと

思っていた。昨年は蝶友の車に同乗させていただいたので、別段気にならなかったのだが、今回は、電車、

バスを乗り継いでの単独行である。ムチャムチャ不便な場所である。鉄道の最寄駅から徒歩10分でバス停

に到着、そこからポイント付近のバス停まで行くのだが、なんと1日に3便しかないのである。行ったはいいが、

帰りのバスが来るまで、約5時間待たなくてはならない。しかし、ここまで来た以上決行する。

ここには、大小2つのポイントがある。まず大ポイントに行ってみた。愕然とした。食草であるスゲの大半が刈

られていたのである。私より更に1時間前から来ているという蝶屋さんに出会いいろいろと話をする。「全くいな

いなあ」とぼやきながら、まもなく帰っていかれた。バスの時間の関係上、ここで帰るわけにはいかない。約1時

間かけて、丹念に調べてみたが、やはりNULLであった。次に小ポイントに移動した。あまり期待はしていなか

ったが、スゲが刈られていない分まだましである。背丈ほどあるスゲの中を突っ込んでいくと、偶然目的とする蝶

があらわれた。私を見るやいなや奥へ奥へと入っていく。私と同様本当に臆病な蝶だ。静止したところをかろうじ

て撮影することができた。ここでの目撃種は、ヒカゲチョウ、オオヒカゲ、ルリシジミ、ツバメシジミ、イチモンジセセ

リ、キマダラセセリであった。帰りのバスまでまだ3時間以上ある。歩くことにする。タンプカーがビュンビュン走る

国道を歩くこと1時間、無事帰ることに成功した。オオヒカゲはもうこりごりだ。

帰宅せず、次はマイフィールドに向かう。本当ようやるわ。樹液のでる木付近で待機するもいっこうにオオムラサキ

は姿を見せなかった。先週同様テリ張り時間まで待つことにする。風が強いので、6頭中テリを張らずに通過した

個体が5頭、1頭がかなり高いが木の幹にテリを張った( 単なる風よけか?)ところを撮影する。ここでの目撃種は

ナミアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ヒカゲチョウ、オオムラサキ、ルリタテハであった。

(6月23日)くもり

天気もあまり良くないことだし、今日は、昨晩のアルコールを抜くために、マイフィールドを2時間程度散歩して、早

めに切りあげた。気温も高くなく、日も射さず、散歩するにはちょうど良い日であった。当然飛んでいる蝶も少なく、

ナミアゲハ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ルリタテハ、アカタテハ、ツマグロヒョウモンを目撃するにとどまった。

来週から、山地性のゼフのシーズンである。やや遠出をしようと思っている。メタリックな雄個体の写真を撮りたい

が、テリ位置の関係上、そうは問屋はおろさないであろう。

(6月29日)くもりのち雨

天候不順のため、フィールドに行くことはあきらめる。雨の降らないうちに、愛犬ミューと町内を散歩し、クロヒカゲ、

ヒカゲチョウ、モンシロチョウを見る。帰宅後、滞っていたマイフィールド標本編の撮影を行う。生態写真はいつ飛び

去るかわからないスリルがあって結構はまるが、標本の撮影はあまり気乗りがしなかった。それに、室内の撮影は

どうも綺麗に撮れない。ワンランク上のデジカメが欲しいが、先立つものがなあー。

今年になって全く採集をしていない。結構撮ることにはまっているみたいだ。よく考えてみれば理由は4つある。@展

翅が下手な上に、膨大な時間がかかるので撮影の方が楽だ。A標本箱を買う必要がない。B標本箱を置いておくス

ペースを気にする必要がない。C自然保護の観点からすれば、撮影なら問題はない。

明日も天気は良くないようだ。ストレスがたまるいっぽうである。