(10月2日)くもりのち雨のちくもり一時晴れ
蝶友のU氏と昨年同時期と全く同じパターンで和歌山県に遠征する。U氏自宅最寄駅には午前6時到着。途中
U氏から電話があり、「天気がかなり悪そうだけど、行きますか?」一瞬迷ったが、準備万端でここまで来た
のだから「とりあえず行きましょう」と返事をする。まずは、クロツ狙いで有田市へ。スタートしてからもの
の30分もしないうちに雨が降り出す。現地に到着した時は完全に本降り状態。車の中で蝶談義をしつつ、雨
が止むのを待つが、一向に止む気配なし。「11時までに止まなかったら、残念やけど帰りましょう」という
提案に私も同意。しかし、やはり日頃の行いが良いのか、11時ピッタリに雨が止む。早速探索開始。食草の
ツメレンゲが豊富で期待が高まる。約1時間下草を叩きつつ念入りにチェックしたが、本命は現れず。このポ
イントも風前の灯火のようだ。ここでは、モンシロチョウ、キチョウ、ヒメアカタテハ、ヤマトシジミ、ツバ
メシジミ、ベニシジミ、チャバネセセリ、イチモンジセセリを見る。次にヤクルリポイントへ。この頃から奇
跡的に晴れ間がのぞくようになり、いつもの木のいつもの葉上に本種がしっかりとテリを張ってくれ、表裏と
も撮影に成功し、強引に出撃した事が正解であったことを確信するのであった。最後に寄り道をし、和歌山市
内のクロツポイントへ。先週ホームページ仲間の二人が撮影に成功しているので、期待は大である。このポイ
ントは岩場の高い所にあり、高所恐怖症の私には本当命がけである。暫くすると、表が黒色、裏が銀色に見え
る本種がチラチラと飛び出すも、崖っぷち故、なかなか近づけず本当撮影には苦労する。鮮度もかなり悪く、
比較的ましな個体を探すのに手間取りはしたが、何とか表裏とも撮影に成功する。ここでは、その他ウラナミ
シジミ、ヤマトシジミ、アオスジアゲハ、キチョウ、イチモンジセセリを見る。これで撮影種が1種類増え、
今年になってから15種類になった。これでトータル116種類。しかし日本の蝶の約半分にも満たない。こ
の世界も究めようとすると格段の努力が必要である。Uさん、長時間運転お疲れ様でした。昨日はビデオの編
集のため、一睡もされていないとお聞きしていましたので、実は運転の方少し心配していました。でも流石で
す。感謝感謝。
 
(10月10日)晴れ時々くもり
台風一過の快晴とは言えないが、まずまずの天気。早朝よりシルビアシジミの開翅写真を撮るべく、兵庫県の
いつものポイントに向け出発。到着するとあちらこちらでブルーの蝶が元気に飛び回っている。しかし、どれ
もこれもすべてウラナミシジミである。最盛期のようだ。幾分小振りで、飛翔の緩やかな蝶を探すこと2時間
半。ヤマトシジミとツバメシジミを数頭目撃しただけで、目的種には結局出会うことはなかった。このポイン
トでは一度もヌルったことがないだけにかなりショックである。時期が悪いのか、本当に少ないのか判断がつ
かない。本日の目撃種は上記以外に、ツマグロヒョウモン、キタテハ、モンシロチョウ、モンキチョウ、キチ
ョウ、ベニシジミ、チャバネセセリであった。
 
(10月11日)晴れ一時くもり
ゆっくりと午前9時起床。今日も天気が良い。用事がある日は別として、家にくすぶっていると、精神衛生上
良くないので、とりあえず10時半出発。さあどこに行こうかな。「ムラツの開翅写真撮ってなかったなあ」
と思いだし、まずは奈良市のフィールドへ。食草付近に腰をおろし待つこと1時間。ムラサキシジミとウラギ
ンシジミがちらっと飛ぶだけで、表どころか本種自体も姿を現さなかった。ああ残念。次にマイフィールドに
向かう。数頭のナガサキアゲハ♂を確認する。どの個体も比較的新鮮である。目的はクロコノマチョウであっ
たが、この蝶どこのフィールドに行っても偶然見かけるものの、メインで探すと意外と現れてくれない。ここ
ではその他ナミアゲハ、モンシロチョウ、キチョウ、ヤマトシジミ、イシガケチョウ、テングチョウを見る。
マイフィールド周辺の民家園芸種にも立ち寄ってみたが、ツマグロヒョウモン、ヒメアカタテハ、チャバネセ
セリを見ただけ。ひょっとして新鮮なナガサキアゲハ♀が訪花しているのではないかという甘い夢は無惨にも
うち砕かれた。
 
(10月16日)快晴風強し
先週のリベンジのため、再度シルビアの開翅写真にチャレンジする。少々寝坊したため現地到着は午前9時。
ホームページ仲間からの情報をもとに、本日は同じフィールドでも先週のポイントから500b程離れた所で
探索開始。ブルーの蝶がかなり飛んでいるが、どれもこれもヤマトシジミばかり。歩きまわること1時間。ヤ
マトシジミを一回り小さくし、飛翔が敏速な本種にやっと遭遇する。しかし、天気が良い上に風が非常に強く
なかなか止まってくれない。撮影はかなり難航するも、何とか♂♀裏面と♀表面を撮影完了。メインとしてい
た♂表面は残念ながら撮影出来ず。来年にとっておこう。ここでの目撃種は、モンキチョウ、キチョウ、ツマ
グロヒョウモン、ヒメアカタテハ、シルビアシジミ、ヤマトシジミ、ベニシジミであった。いつもならこれで
帰路に着くが、どうしてもスジボソヤマキが見たくなり、大阪府豊能郡に向け出発。現地には午後1時半の到
着である。いつものコースを片道1時間程歩き、引き返すことにする。歩き出して半時間、キチョウを二回り
程大きくし、ダイナミックに飛翔する本種が目の前を通り過ぎる。付近には吸蜜植物がないため、静止せず、
そのまま飛び去ってしまったが、細々と生息しているこの蝶を間近で観察出来、ホッとする私であった。ここ
での目撃種は、モンシロチョウ、キチョウ、スジボソヤマキチョウ、ヤマトシジミ、テングチョウであった。
吹く風も涼やかになり、秋真っ盛り。徐々に観察出来る種類も少なくなっており、いささか寂しい。
 
(10月23日)晴れ時々くもり
給料前で遠方には行けない。午前10時半出発でマイフィールド並びにその周辺を探索する事にする。10月
も後半になると、やはり蝶は少ない。ツマグロヒョウモンとヤマトシジミが出迎えてくれはしたが、どうも撮
影する気にはならない。暫くしてキャノンの大砲を装着した鳥屋さんと出会う。色々とお話を伺うと、この時
期、夏鳥が去り、冬鳥が来る過渡期で、連日ヒタキ科の鳥達で大にぎわいだそうだ。確かに枝から枝へと小鳥
が移動する姿を見るも、鳥超初心者の私には全く種名が同定出来ない。蝶シーズンオフに向け勉強しておかな
くっちゃ。いつも思うことだが、鳥屋さんの撮影機材のグレードの高さには劣等感すら覚える。まあジャンル
が違うからいいか。本日は「日記に書くネタもないなあ」、と、シダレヤナギ周辺を一頭のタテハが滑空して
いる。逆光で良く見えないが、付近のかなり高い葉上に静止。あわててテレコンを装着し、十数カット撮影。
案の定コムラサキであった。これで日記が書ける。本日の目撃種は上記の他に、モンシロチョウ、キチョウ、
アカタテハ、ホシミスジ、テングチョウであった。最寄駅に着き、何気なく空を見上げると、大型の蝶がフワ
フワ飛んでいる。アサギマダラであった。この子「渡る」気はないのかな?
 
(10月24日)快晴
画像掲示板でいつもお世話になっているO氏のルリシジミ写真がヤクシマルリシジミと判明し、O氏のお誘い
もあり、メル友N氏夫妻も参加され、計4人で大阪府某所に撮影に出掛ける。現地午前10時到着。閑静な住
宅地の道路沿いにセイタカアワダチソウの群落があり、そこが訪花ポイントとの事。モンシロチョウ、キチョ
ウ、モンキチョウ、ベニシジミ、ヤマトシジミ、ツバメシジミ、ウラナミシジミ、ムラサキシジミ、キタテハ
ツマグロヒョウモン、チャバネセセリ、ヒメウラナミジャノメが次々に訪花するものの本命は現れず。「少し
間を置いてからもう一度来ましょう」ということで、次にO氏のマイフィールドを解説付きで案内していただ
く。上記以外には、ウラギンシジミ、ホシミスジ、イシガケチョウ、テングチョウを見る。最初のポイントに
戻りしばし待つも残念ながらヤクルリは現れず。しかし、共通の趣味ということで集まった仲間達。蝶談義に
も花が咲き、非常に楽しい1日を過ごすことが出来た。Oさん御案内ありがとうございました。両Nさんお疲
れ様でした。来年またチャレンジいたしましょう。
 
(10月31日)くもり一時晴れ
とりあえず午前7時半起床。くもり空ながら時々晴れ間ものぞくまずまずのコンディション。蝶もぼつぼつシ
ーズンオフに入るので、遠方に行く気力はない。ウラギンシジミ♀の全開写真でも撮ろうと思い、9時出発で
マイフィールドに向かう。ヤマトシジミとツマグロヒョウモンは相変わらず個体数が多いが、他の蝶は全然見
かけない。「鳥にしよう」とテレコンを装着して、1時間程ブラブラするも、こちらの方もハシボソガラス、
ヒヨドリ、ジョウビタキ、スズメを見るにとどまる。次にマイフィールド周辺の探索。園芸種に訪花する蝶を
狙うも一頭も見ず。約1時間歩き回り何とか、モンシロチョウ、キチョウ、ウラナミシジミ、ムラサキシジミ
を見る。諦めて帰り支度をしようとした時、偶然ウラギンシジミの開翅個体に遭遇。普通種でも、目標として
いた蝶に出会うと嬉しいものである。自宅最寄駅に着き何気なく側を流れる川に目をやると、至近距離に何と
カワセミの姿。急いでカメラのセッティングをしようとするも、30秒後に川の中にダイビングしたかと思う
とスイスイと飛び去ってしまった。やはり本日も半ヅキだったようである。