(10月4日)晴れ時々くもり
スジボソヤマキチョウ撮影のため、大阪府豊能郡に向け出発。天気は最高だが、気温が低く、少し心配で
ある。昨年同時期はかろうじて1頭のみ観察出来たが、ヌルってしまう可能性も大である。現地には9時
半到着。いつものコースを歩き出す。すぐにクロコノマチョウがバサバサと下手な飛び方で出現し驚かさ
れる。スジグロシロチョウとエゾスジグロシロチョウがやたら多いだけで、可憐な黄色い蝶は何時間歩い
ても現れてくれない。上空にはアサギマダラがゆったりと飛んでいるが訪花するような気配は全くなく、
撮影チャンスはなかった。途中で2人の蝶屋さんと出会う。目的は同じ蝶のようだ。一人は捕虫網だけを
持つ純粋な採集屋さん、もう一人は首には高級そうなデジカメをぶら下げているが、右手には捕虫網を持
った半採集半撮影屋さん、そしてデジカメだけを持つこの私。蝶屋さんの進化の課程が如実に表れていて
面白かった。結局3時間半かけて1頭も目的とする蝶を見ることはなかった。大阪ではこの蝶も消え去っ
ていく運命なのだろうか。本日の目撃種は上記以外に、ナガサキアゲハ、キチョウ、イチモンジチョウ、
コミスジ、ミドリヒョウモン、クモガタヒョウモン、ヒメジャノメ、テングチョウ、ヤマトシジミ、ムラ
サキシジミ、ウラギンシジミであった。
 
(10月5日)晴れ
昨晩、マイフィールドで良くお会いするビデオ撮影家のU氏から電話があり、和歌山へヤクルリとクロツ
の撮影に行きませんかというお誘いがあったので、即OK。最寄駅で拾っていただき、いざ出発。まずは
ヤクルリのポイントである有田市に直行。現地には9時半到着。暫くは薄曇りの状態であったが、10時
半頃からスカッと晴れだし、食草であるウバメガシに数頭が飛来する。ルリシジミを一回り小さくしたな
かなか素敵な蝶である。非常に敏感でなかなか近づくことを許してくれなかったが、かろうじて撮影に成
功。ここでの目撃種は、ルリシジミ、ウラナミシジミ、ヤクシマルリシジミ、ウラギンシジミ、ナミアゲ
ハ、アオスジアゲハ、モンキアゲハ、ツマグロヒョウモンであった。次に同市のクロツポイントへ行く。
しかし、U氏が2年前に撮影された環境よりもかなり悪化しており、ツメレンゲは見るものの全くのNU
LLであった。ここでの目撃種は、キタテハ、キチョウのみであった。大阪方面へ帰路につく道すがら、
ふと和歌山市内にクロツポイントがあるのを思い出し、確か、HP仲間のM氏が昨年訪れた記憶がかすか
にあったので、早速携帯で連絡をとり、ピンポイントを教えていただく。現地に到着してすぐに一頭のそ
れらしき個体を発見したが、岩場の高い方へと飛び去ったため、残念ながら撮影に失敗する。ここでの目
撃種は、ヤマトシジミ、クロツバメシジミ?であった。本日は長時間の旅であったので非常に疲れたが、
同行していただいたU氏並びに情報を教えていただいたM氏には感謝の気持ちで一杯である。
 
(10月13日)雨のちくもり
一昨日、昨日と急な用事があり、フィールドに行けなかったので満を持して撮影に行く予定であったが、
昨日テレビ製作会社からメールが入り、私のホームページを見たということで昆虫関係のロケをするので
是非参加していただきたいという内容であった。詳細は後日四方山話のコーナーで報告するので省略する
が、とりあえず大阪府箕面市に行くというか連れて行かれる。10月も半ばとなりまして箕面市で特に狙
いたい蝶はいないが、フィールドに着くや否や茂みから数頭のクロコノマチョウが飛び出し、しっかりと
撮影をする。ロケ中は番組の主役であるカマキリそっちのけで周囲を探索したが、ヒメジャノメ、ヤマト
シジミ、キチョウを目撃するにとどまる。いずれ番組が放映されるであろうが、嬉しいやら恥ずかしいや
らで複雑な心境である。
 
(10月19日)晴れ一時くもり
今年になって翅裏だけで翅表を撮影出来ていないムラサキツバメ、ウラギンシジミを狙いに、まずは地元
奈良市のムラサキツバメポイントに行く。日射しが心地よく秋真っ盛りである。現地には9時到着。1時
間後、ウラギンシジミが梢をチラチラしだし、ボチボチ本命の登場かと期待していた時、目の前にシジミ
チョウが着地。よく見ると尾状突起のないムラサキシジミの方であった。それから更に1時間待つ。やっ
と大型の黒いシジミチョウがかなり高い葉上に止まるも降りてくることはなかった。残念。ここでの目撃
種は、ムラサキシジミ、ムラサキツバメ?、ウラギンシジミであった。次にマイフィールドに行く。到着
した頃から薄曇り状態となり、歩いていても涼しいを通り越して、肌寒い。全く蝶影はない。とりあえず
幾分遅いかと思ったがアサギマダラボイントに行く。ヒヨドリバナは咲いているものの全くのNULL。
もうすでに南の方へ渡った後のようだ。午後1時頃からスカッと晴れ、目的の一つだったウラギンシジミ
の翅表を撮影出来たので本日は良しとしよう。ここでの目撃種は、ツマグロヒョウモン、ミドリヒョウモ
ン、アカタテハ、キチョウ、ヤマトシジミ、ウラギンシジミであった。ぼちぼち蝶のシーズンも終わりに
近づいてきた。リッチな人は沖縄で迷蝶でも追いかけているんだろうなあ。
 
(10月25日)晴れ
蝶のシーズンも終わりに近づいてきた。天気が良いので午前9時出発でマイフィールドに向かう。陽気に
誘われ結構蝶影は濃い。一番多いのがムラサキシジミ。次にウラギンシジミといったところか。一人の撮
影家に出会う。往年の名機オリンパスC−2100を首にぶら下げ、野鳥の撮影に来たそうである。そう
いえば最近野鳥の撮影が滞っている。いろいろお話を聞くと、野鳥も蝶と同様、時期とポイントがあるそ
うである。しかし、現在所有しているデジカメのレベルでは鳥の撮影はちと難しい。ボーナス時に思い切
って買おうかな。ぶらぶらフィールドを歩いていると、白いタテハ蝶が飛び出す。まだコミスジがいるの
かとよく見るとイシガケチョウであった。葉の上に止まったところを何とか撮影成功。かなり翅はくたび
れているが、唯一の収穫であった。本日の目撃種は、上記の他にモンシロチョウ、キチョウ、ヒメアカタ
テハ、ヤマトシジミ、チャバネセセリ、テングチョウであった。
 
(10月26日)晴れ
10月最後の休日。午後からは用事があるため、午前中はお馴染みの愛犬ミュウと町内の公園をハシゴす
る。1つ目の公園で、いきなり新鮮なホシミスジを見る。やはりマイセカンドフィールドにふさわしい。
セイタカアワダチソウで秋型のキタテハが吸蜜中。撮影しようと構えた時、どこからともなくツマグロヒ
ョウモンの♀が邪魔に入り、撮影失敗。本日もなかなか蝶影が濃い。3つの公園を制覇した結果、上記の
他、モンシロチョウ、キチョウ、モンキチョウ、ヤマトシジミ、ベニシジミ、ウラギンシジミ、チャバネ
セセリを見る。とりあえず本日で2003年蝶日記は終了。次回は2004年3月から再スタートいたし
ます。しかし11月からもフィールドには足を運びますので、蝶日記以外のコーナーは更新する予定でお
ります。たまには訪問してくださいね。ホームページを開設してから約2年。100種類以上の蝶を撮影
する事が出来ましたので、掲載分、未掲載分を併せて、種類別蝶生態写真のコーナーも何れ新設する予定
でおります。これからもよろしくお願いいたします。               管理人:ノゾピー