1974年2月19日、20日のどちらかの日には私は、日本武道館にいたのでした。その日はロッド・ステュワートとフェイシズのコンサートでした。ロッド・ステュワートと言えば、ジェフ・ベック・グループのヴォーカルとして有名になったのですが、ジェフ・べック・グループを抜けた後、ソロとしても活動。それと同時に、リード・ギター/ヴォーカルのスティーヴ・マリオットが抜けた後のスモール・フェイシズにロン・ウッドと共に参加、名前もフェイシズに変えて、活動したのでした。

 ロッドを初めて聞いたのは、恐らくジェフ・ベック・グループでのジェイル・ハウス・ロックあたりだったと思います。しわがれ声でシャウトするヴォーカルがいかにもカッコ良く感じたものです。しかし彼は、バラードもいいのですよ。私の買った最初の彼のレコードは、countory comfortでした。これは、エルトン・ジョン/バーニー・トーピンの曲で、ロッドのソロアルバム gasoline alleyに入っています。FMで聞いたこの曲に感激した私は、このシングル盤を買いに走って、何回も何回も聞き返したものです。

 さて、コンサートですが、前座はジョー中山率いる日本ロック界のスーパーバンドでした。当日の私の席は前から6列目か7列目位だったのですが、スピーカーシステムの真ん前で、3日位耳鳴りが止まりませんでした。この時初めて、音と言うものも強大になれば、暴力、凶器にもなるものだと分かったのでした。前座の演奏が終わるといよいよ待ちに待ったフェイシズの登場です。ステージ上のアンプ類は白で統一され、ステージを囲むようにネオンが設置されており、前座の終了後しばらく場内が暗転した後、突然ステージを囲むネオンが光り輝き、同時に『ストリッパー』というスウィングの曲が流れ、いやが上にも会場が盛り上がってきた頃、舞台の袖から、ウィスキーグラスを片手に、山内テツが現れ、『僕の友達を紹介します。』と言うと、他のメンバーがみんなウィスキーグラスを持って現れたのでした。

 演奏が始まると、みんな大興奮!ステージに殺到したのでした。私はどうしたかって?もちろん、ステージに向かって走りましたよ。最後までかぶりつきでロッドを見ていたのですよ。イヤー連中はかっこよかった。メンバー全員が金ぴかの衣装を着ていたと思うのですが、あれは白人の肌の色と、金髪で更に映えますね。その点、言っちゃ悪いが、山内テツさんは随分と損してますな。ま、ともかく、このコンサートはとっても楽しく、私が聞いたコンサートの中でも最高の一つでした。後に買った、フェイシズの当時のヴィデオでも彼らは最高にカッコイイですし、当時のロッドはまだロックンローラーでした。

 それにしても、当時はチケットの入手も簡単で(東京では)発売日にちょっと早めにチケット売り場に行けば10人くらいしか並んでいなくて、アリーナ席の前の方の席を入手できたのです。今はネットや電話予約で簡単では有りますが、その分申し込みが殺到して、何時間も繋ぎっぱなしにしてという具合で、あげくに3時間後にやっと通じたと思えば売り切れですから、便利と言っていいのか・・・。

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