―3553ヒット、リクエスト品―
「………」
澪は、クリスマスの日があと数日でくるという日にある本屋にいた。なぜ、そんな所にいるって??もちろん、それは、料理の本を立ち読みするため。それも、クリスマスという特別な日のために何かこった物を龍哉に作って上げたかったから…なんだけど。
「うーん……」
作れない事もなさそうなんだけど…なんだか良く分からない作業が2つ、3つあって唸ってしまう…。でも、諦めてしまうのも…と思ったとき、ある人が頭の中に浮かび上がる。…有希さん。有希さんならこれの作り方を教えてくれるかも。…俺は、何度もそれの材料と作り方を読み返して覚え、有希さんの店へと走った。
「いらっしゃいませ」
ニッコリ微笑んで俺をカウンターに座らせてくれた。今は、四時だから人もそんなに居なくて主婦みたいな人がお茶を飲んでいるくらいだった。俺は、一応、紅茶を注文して、話しを切り出した。
「あのね、有希さん。俺、作ってみたい料理があるんだけど分からない所があって…教えてもらえないかな??」
俺がちょっと不安になって首を傾げながら聞くと有希さんは微笑んで
「私が教えれる料理なら喜んで教えるけど…そうだなぁ…じゃ、明日、丁度、定休日だし家においで。」
快く引き受けてくれた。俺は、ありがとう。と言うと、邪魔になっちゃいそうだからお金を払って家に帰ろうとした。だけど、
「代金はいいよ。私の奢り。澪君ならいつでも良いからおいでよ?私は、ずーと、暇だしね。」
と有無を言わせない綺麗な微笑で言われてお金を受け取ってはくれなかった。…有希さんて見かけによらず、押しが強い…。とまた、有希さんの新しい発見をした澪だった。
「じゃ、明日は宮田の家に行くのか…」
龍哉に料理を作るとまでは言わずに遊びに行くと言った。だって、当日の秘密にだってしたいし、まだ、上手く出来るかもわらないから。……龍哉がボソッと呟いたのを聞いて、あ、そう言えば同棲してるんだっけ…と改めて気付いた。
「大丈夫だよ。何にも心配されるような事は、しないから。」
俺が笑って言うと、龍哉は、そうじゃないんだが……と複雑な顔をしていた。
一方、彰・有希のマンションでは…
「へぇ…澪君が来るのか…」
「うん、料理で聞きたい事があるんだって…」
「へぇ……」
そう言った宮田の顔には、何か企んでいる笑いがあった…。
「何??」
有希が訝しげに聞くと
「澪君って酒、飲めんのかな?…確か、度数の低い酒があったろ?明日、飲ませてみたらどうだ?」
「…大丈夫かな??」
「18なんだし大丈夫だろ?…帰りに龍哉に車で来るように言っとくしさ。」
彰の顔は、それはそれは、楽しそうな顔になり、機嫌がとても良かった。