―3500ヒット、リクエスト品―
「…暇だよぉ―。」
ルイは、寝室の窓から外を眺めながら溜め息混じりに言った。ルイは、今、心底退屈していた。それもそのはず、ルイは、地界に連れて来られてから、一度もこの城から出ていないのだ。この城の中にも沢山の興味を引かれるものがあるのだが、どうも外に出て思いっきり体を動かさないと気が晴れない気がする。
「…夜の運動は、バッチリですから運動不足ではないでしょう?」
なんて、さっきディークに言ったらニヤつきながら言われた上、そして、さっさと出かけられてしまった。
「もぉ、一人なんてつまんない…」
ぷーっと頬を膨らませて拗ねる。この城には、僕とディークしかいなくて誰も話しの相手なんかしてくれないし、遊ぶ事も出来ない。ディークによれば、
「そんな者は邪魔なだけです。もっとも、ルイが気にならないなら最高の召し使いを私の魔法で出しても良いですが…私は、今までどうり、あなたを抱きますが、あなたは、いつまでも恥らいますし…他の者の目があっても良いんですか??」
と聞いてきた。いくら僕でもディークの言わんとしている事が分かった。…そんなの嫌に決まってるじゃないか!!はっきり言って、ディークが時と場所を考えてくれたらそんな心配なんて要らないのに…ハァ…と溜め息をついた。
一、二時間した頃だろうか、ディークが帰って来た。―バンと勢い良く扉を開けて、入ってきた。
「ルイ…一緒にお出かけしましょうか??」
にこーっと優しい笑みを見せながらディークは、僕に聞いてきた。僕は、とっても嬉しくて
「うん、行く!!」
と即答した。…ルイってなんでこんなに学習量力低いんでしょうね??まぁ、そこが可愛いとこでもありますけどね。
ディークが連れてきてくれたのは、地界にある遊園地。今、人気絶頂中の所らしくて悪魔がいっぱいいる。その中で僕達は浮きまくっていた。ナンの変哲もない天使の僕と悪魔の中でも有名な大悪魔のディーク…そんな凸凹なカップルなのだから仕方ないんだけどさ…一番の理由は、ディークがここにいる派手な悪魔の中でも一・二を争うんじゃないかというほど目立つことだと思う。銀色の長い髪とガラス細工のように細やかに作られた顔のパーツ、筋肉質ではないけれど適度に締りのある一見細身の体に長身。どれをとっても惚れ惚れする容姿。その体に集められる視線をなんでも無いかのように平然と僕に話しかけ、なにかと体をくっ付けようとするディーク。それがまた、回りの反感を買っているようで…怖いよぉ。僕は、周りの視線がすっごく恐くなって我慢できず
「ディーク、お願いだから人に見られないとこ行こうよ…」
と涙声で頼んだ。すると、ディークは、
「おや?お誘いですか??嬉しいですねぇ。あなたからそんなに可愛く誘ってくれるとは…。」
にやりと意味深な言葉と同時に意地悪げな笑みをされて、僕は、???と思った。お誘いって?確かに人にいない所にって誘ってるけど…?なんだか、ディークと思ってる事が違うような気がして、逃げたくなった。丁度、そう思っていると、
「では、お望みどうり、私が人に見られない所に連れて行ってあげましょう。」
ご機嫌で優しく微笑んだディークが僕を連れてってくれたのは…すっごく大きな観覧車??…どうして??がついてるかって言うと普通の観覧車と同じような骨組みはあるんだけどゴンドラの扉しか見えないから…なんだけど。僕は、不思議に思ってディークのほうを見ると
「ここの観覧車は、ゴンドラ自体が透明になっていて外の者には誰が乗っているのかも何をしているのかもわからないようにしてあるんですよ。とっても便利でしょう??」
っていって、回って帰って来たゴンドラに僕を連れて乗りこんだ。その中は、外から見たときと違ってちゃんと椅子も壁も窓も見えて普通の観覧車だった。ただ、…すっごく豪華。椅子は毛皮のような手触りの広いソファで寝転んでも余るほどの大きさ。壁には七色に光る花々が描かれていて、窓の淵には、金色の細工がほどこされている。こんな観覧車、見るのも乗るのも初めてだった。…僕がポケ―と見惚れているといきなりグイッと引っ張られた。