―ホワイトデーの贈り物―
「―好き!!」
…一瞬の間の後、もう一度、
「好きだからね!!」
と真赤な顔をして自分の目をまっすぐに見つけながら訴えるルイにディークは、突然の事に珍しく戸惑った。…まぁ、顔色一つ、眉さえも動かさずにディークは、ルイを見つめ返して、その嬉しさを噛み締めながら、なぜ、急に??と頭を凄いスピードで働かせたのだが……結局、ルイの「告白」に繋がるような理由は、思い当たらなかった。
「…どうしたんですか??…いきなり、告白だなんて…」
動揺を悟られぬようにルイを自分の下へと押し倒しながら、柔らかい微笑を浮かべた。ルイは、聞き返された事が恥ずかしいのか、まだ、赤々としている頬をプイッと背けると口をつむんでしまった。ディークは、そんな可愛い反抗にクスクスと軽く声を上げた。
「…教えて下さい。…ねっ??」
優しい声で、諭すようにルイに尋ねるが、今度は、ギュッと瞳までも閉じてしまう。ディークは、心の中でニヤリと、まるで猫が…いや、きっと、「黒豹」が「子兎ちゃん」を見つけて意地の悪い笑みを零すようにその瞳を細めたのだった。
「あっ…やだっ…て…」
…っ…ん!!……とルイは、甘い声を部屋に響かせて、荒く、けれど優しく自分を愛するディークに縋り付く。甘い声とベットの軋みが二人を包み込む中、ディークは、優しい声で「私が好きなのでしょう??」と笑いを含んだ声でルイに囁く。
「ン…そうだ…けど…んぅ…っ!!」
下肢から聞こえる卑猥な音が、自分の淫らさを現わしているようで、ルイの羞恥の心は、追い上げらるばかりで…
「…はぅっ―ああぁぁ!!」
キツク、ディークの指に締めつけられていた前が離なされるのと、ディークの熱い液が体内に放たれるのを同時に受けて、嬌声じみた甘い声を上げた。
ベッドにクテっとしたルイの髪を優しく撫でて
「ねっ??…教えて下さいよ??…」
甘〜い、聞くだけで溶けてしまいそうな声で聞く。ルイは、まだ、恥ずかしいのか、布団に顔を埋めて黙り込んでしまう。
「…ルイ…」
熱い舌で耳朶を舐めるとルイは、背中をビクリと跳ねさせると
「………デ…だから…」
ボソッとやっと、呟くように言う。ディークは、聞き取りにくかったので、もう一度、ルイに問う。すると
「だから!!…ホワイトデー…でしょ??だから、僕…」
語尾をモゴモゴと小さくしながら、答える。ディークは、顔にこそ出さなかったが酷く動揺した。
「ホワイトデー…??」
その言葉を知らないわけではなかったが、<ホワイトデー>というものが今日である事など知らなかった。それに<ホワイトデー>は、天界にいる天使達がするものであって、ディークのような悪魔には、一体、何をする日なのかも分からない。
「ホワイトデーとは、告白の日なのですか??」
「…うん…」
恥ずかしそうに、でも、幸せそうに微笑む。ディークは、その可愛いさに微笑むと
「ありがとうございます…私も好きですよ…」
ルイに言うと、長くて深いキスを交わした。
……その時、ディークは、来年は、<<愛している>>と告白してもらおうと心に決めたのは…言うまでもない。