―プレゼント―

 

「うーん…」

唸りながら首を捻っているのは、可愛い可愛いうさぎちゃんのベル。…紫色のお耳をふにゃんと曲げて考え込む姿は、なんて可愛いらしいのでしょう…。 

「何にしよう??」

悩んでいる理由は、ブラッドにあげるクリスマスプレゼントが決まらない事。だって、ブラッドってあんまり物欲がないみたいで、もし、あったら、こんな山奥には住めないだろうし…。ブラッドが、お父さんみたいに時計が好きだったり、お母さんのように宝石が好きだったならこんなに悩まずにすむのに…。あっ、もちろん、時計や宝石なんて僕一人じゃ買えないよ??…家にいた時は、お姉ちゃんと半分ずつ出してたから…まぁ、それでもアルバイトとかたくさんしてやっとだったんだけど…。

「はぁ……」

ベルは、曲げていたお耳をたらんと垂れさせて溜め息をついてしまいました。けれど、ぱっと顔を上げて声を上げました。

「あっ、お姉ちゃんなら!!」

お姉ちゃんは、ブラッドと同じような歳の羊さんと付き合っていたはずだし、教えてくれるかもしれない!!―思い立ったが吉日、ベルは、実家へと走った。

 

「お姉ちゃん」

お姉ちゃん、お姉ちゃん、と玄関から近い部屋を全部見て、やっと見つけた、白いお耳のお姉ちゃん。お姉ちゃんは、緩やかなウエーブがかった長い髪をしていて、美人と評判の白うさぎ。だが…

「なぁに、ベル??もぉ、出戻り??」

綺麗なお口から出た、可愛いお声の信じられないお言葉。

「なっ!!ちがうよぉ!!」

ぷんすか!!って感じで頬を膨らませると、くすくす笑って、「冗談よ…」と言った。

「で、なぁに??」

さっきのイジワルな顔をパッと脱ぎ捨てて優しい笑顔で聞いてくる。ベルは、イジワルなお姉ちゃんは好きじゃないけれど、笑った顔が大好きで、意地悪されていた事も忘れて相談を始めた。

「あのね、プレゼントで聞きたいことがあって…」

「プレゼントで??」

「うん。…だってさ、何が欲しいのか分かんないんだもん…。」

「…ふーん……そうねぇ…」

お姉ちゃんは、ちょっと考えて

「私は、絶対にしないけど…ベルなら良いかもしれないわね…」

「???」

「はい、あげる…」

と渡されたのは、一本の赤ーいリボン。

「それを首に結んで「プレゼント」って言うのよ??」

「えっ??」

「それなら、絶対に喜んで貰えるから、大丈夫よ。」

「う、うん…」

戸惑いながら、頷く。…本当にそんなんで喜んでくれるのかな??と不安になったけど、お姉ちゃんが太鼓判を押すくらいだし、きっと、大丈夫だろう…

「あ、それとね…その時には、その前にこの石鹸で体をよーく洗って、裸で寝室で言うのよ??」

良いわね??と反論を許さない笑顔で言った。ベルは、なんで??って思いながらも素直にお礼を言って家に帰って行きました。


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