「暑い……暑すぎる…」

俺は光輝さんの家に行く途中、あまりの暑さに呟くのを止められなかった。だらだらと流れる汗が拭っても拭っても伝わってきて不快感が増す。……しかも手には、アイスクリームと……おでん。コンビニのやつだけどお昼前だし、お土産にどうかなぁって思って買ったんだ。だけど、アイスクリームは速く歩いているだけじゃもちそうになくて結局俺は家まで走る事になったんだ。

 

チャイムを鳴らして、光輝さんが俺を家の中に入れてくれた。家の中は俺のためにいつもより少し低めにしてくれていたようで涼しかった。

「光輝さん、これ…アイスは一度冷やしたほうが良いと思うんだ。おでんはお昼に一緒に食べよ」

「はい。ありがとうございます。……何か冷たい物を入れますね」

「うん!あ、俺、光輝さんの紅茶飲みたいな……。ダメ?」

「良いですよ。ストレートで良いですか?」

光輝さんは、嬉しそうに笑った。綺麗でカッコイイから俺は思わず見惚れてしまって、呆けたような返事になってしまった。光輝さんは笑って「ちょっと待っていていて下さいね」というと台所へと行った。……俺はちょっと経ってから思い立って光輝さんの後を追った。だって、光輝さんの紅茶は本当に美味しくて家で飲むのとなんだか違うんだよね。だから、どんな風に入れてるのか一度見てみたかったんだ。

「……光輝さん、見てても良い?」

台所に入ると光輝さんは、お湯を沸かしていた。

「ええ。もちろん良いですが疲れているでしょうし、座っていていいんですよ?」

「大丈夫!あ、俺、汗かいたから近くに居たら汗臭いかも…」

ちょっと心配になって思わず言った。光輝さんは、ちょっと首を傾げて俺の体に軽く鼻を近づけた。俺は焦って離れようとしたけど、光輝さんはそんなを俺を逃がさず、肩口から首筋の辺りを嗅いだあと、ちょっと色っぽい微笑みで

「大丈夫ですよ。気にする必要はないです」

「……でも…」

「……気になるなら紅茶を飲んだ後、シャワーに入ればすっきりしますよ」

「……良いの?」

「ええ……湯船のほうが良ければ入れますが……」

「ううん、そんな事ないけど…」

そこで、光輝さんは何か考えるような顔をして、ふっと口元をHっぽい笑みをして……

「……一緒に入りましょうか?」

「……………………えっ?!」

「……いつも一緒に入っているでしょう?……嫌ですか?」

「……べ、別に嫌っていうわけじゃ……」

「……それに悠とプールや海にもなかなか行けませんし……」

「………そんな事…」

「家のお風呂じゃ狭いですけどね」

「………光輝さん…」

「……良ければ、お風呂を入れてくれますか?」

 

俺は、台所の横にあるスイッチを見て……指で押した。

 

 

 

「…ん……あっ…」

「…悠……」

湯船の縁に腰を下ろした光輝さんが後ろにいて、俺は壁に手をついた状態だった。お湯は低い温度で、光輝さんや俺の体温のほうが高いように思えた。

「…だめだよ……逆に汗かいちゃうって」

「……後でちゃんと流せば平気ですよ…」

掠れた声と熱い手の平。男二人が入ればいっぱいになって肌は触れ合わせずにいられない。

「…あぁっ……んぅ…」

光輝さんは俺の体の線を沿うように撫でて、俺が感じる場所を翳めては通り過ぎホッと息を抜いた時を狙って弱い所を攻める。

「良いですか?」

「……ゃっ…」

下肢の手を緩く動かされると、トロリとした液が光輝さんの手を濡らす。乳首を撫で、たっぷりと時間を掛けて尖らさせられた所で、体を反転させて光輝さんと真正面を向く形になる。光輝さんは、その整った唇を開いて舌で俺の胸を濡らしてキュッと少しだけ強く吸った後、優しく宥めるようにして愛撫を繰り返す。

息を乱した俺は光輝さんの肩に掴まって立っているのがやっとで……

「……気持ち良い?」

「………ん……」

恥ずかしくて…でも、光輝さんには隠さずに伝えたくて。だから、俺は光輝さんの首筋に頭を埋めて、小さく頷いた。

「……あっ!そこは…っ…」

「………中、熱いですね…」

一本が二本に……時間を掛けてもう一本を受け入れる。…そして、光輝さん…。

「……あ、ああっ!……んっ…」

「……っ……」

光輝さんが息を呑む気配。そして、首筋にキスを落とす仕種。体を一つにする度に繰り返される重ねられる行為。……俺は堪らなくそれが好きだった。

「……悠……一緒にいきましょう…」

「…う、ん…っ…」

俺は夢中になって頷いた。卑猥な音や俺と光輝さんの息を波立って音を立てるお湯が、一際高い声を上げてしまった俺の声を掻き消してくれたかどうか…俺には分からなかった程に。

 

 

 

「喉が渇いているでしょうから悠が買ってきてくれたアイスを食べますか?」

「…うん…」

俺はソファに横になって体を落ち着かせようとしながら答えた。今の時間は12:25。もうすっかりお昼なんだけど、お腹よりも喉を潤したい気持ちのが強い。

「お昼はもう少ししてからにしましょう」

「……ん。時間はあるもんね…」

「ええ」

 

静かな、二人っきりの空間。……まだ、濡れたままの髪を撫でられながら、その心地よさに俺はほんの少しだけ、ゆっくりと目を閉じた。


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