―夜の始まり―

 

「う〜ん…。」

ふにっとソファに置かれていたクッションを抱しめたベルは、一人、首を傾げた。いつもは元気なのに今日は何やら悩み事があるようで耳がテレンと垂れたまま天の方向を向く気配が全くない。

「僕…何かしたのかな〜?」

微かに瞳を潤ませてしょげる姿は、可哀想だけど悪戯をしたくなるほど愛らしい(笑)…さて、珍しくベルがこんなにも頭を抱え、ウンウンと唸っている理由は、本来、ウサギさんの天敵であるオオカミにも関わらず、ベルの恋人であるブラッドにあった。……別にブラッドが不機嫌になってベルを困らせているわけではない。でも、決定的に以前と違うブラッド。それにベルが気付いたのは、濃密な”夜”を過ごして2週間を過ぎてからだった。今までは、まぁ…それなりに”夜”の回数があったのに、ここ2週間は、一緒に寝るのに頬に軽くキスをするくらいでそれ以外、なんにもないのだ。その変化に鈍感でお子様なベルが気付いただけでも奇跡に近いのだが2、3日前にはブラッドがなんとなく、意識的にベルから視線を外していることにも気が付いた。

「僕、怒らせちゃうような事してないと思うんだけど…??…」

なんで〜??っとひたすら悩むベル。でも、しなくなった事以外、今も変わることのない熱々な関係なのだからやはり、ブラッドがしたくなくなった理由があり、それは、自分の所為なのではないか??とベルは考えた。そこで、あの濃密な”夜”で自分がした事を思い出し、悪かった事をちゃんとブラッドに謝ろうと決心した。…ベルは、ゆっくりと頭の中で行為を思い出しながら実際、どんな風だったか自分でクッションをブラッド変わりに再現してみる。

…まず…え〜と……ブラッドに押し倒されて…キスして……ブラッドが僕の胸に――あッ!(・///・)

「―やっ?!…なっ、なんで??」

そろりともう一度、自分の胸の飾りに触れてみる。すると、先ほどと同じ、ゾクゾクとした痺れのような感覚に襲われる。

「アッ…んっ…!!」

ブラッドに触られていた感覚を体が思い出して自分の指が昂ぶり出した体に快感を与え出す。段々とべルの口からは甘い吐息が溺れだし、瞳は艶を増し始めた。…次は…ブラッドが…

「…んっ……」

ベルは指を自分の口内に含み、舌で濡らす。ピチャ…と湿った音が、ただ一人でいる部屋に響く。その音にも体を震わせながらベルは濡れた指先をさっきから弄って赤くなった飾りに滑らせた。

「―あぁっ…っ!!」

ぬるっとした感触がまるで、本当にブラッドに舐められているようでベルは声を抑える事が出来なかった。…2週間の間、放って置かれた体はいつもよりも各段に敏感になり快感を追う事に夢中で…。ベルはズボンの前を開きおずおずと昂ぶりに触れた。自分ではそう弄った事のないそこをやはり初めて自分に教えてくれたブラッドの手の動きを思い出しながら緩く動かす。

「…あっ…あ!…んぅ…」

響く濡れた音と自分の声が恥ずかしくて口を片方の手で抑えながら速度が速める…。すると…


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