第二話―二人の恋―

 

「ただいま」

そう言って、家に入った.すると、

「お帰りなさい」

微笑みながら、澪は、出迎えてくれる.俺も、澪に笑みを見せる.

俺は、澪の顎を軽く持ち上げて、キスをする.

「ん…。 んぅ・・・。」

俺は、唇が軽く触れ合うと舌を侵入させた.そうして、澪の口内を探り終えると唇を離した.

澪とは、もう、何度もキスやその先さえも何度もしているのに澪は、その前や、終わった後、恥ずかしそうに顔を赤らめて俺を見てくるのだった.…俺は、そんな澪が可愛いと同時に澪が自分から、俺にキスやその先を求めてくる事がない事が…恥ずかしいから出来ないのだろうが、それが、少し、恋人として、複雑な気分だった。

「…着替えてくれるから.」

そう言って、俺は、寝室に行き、澪は、夕飯の物を温め直す.俺の帰りを予想し、夕飯を作って待っててくれているからである.俺と暮らし始めてからは、澪が、学校にも行かず家事を全部してくれている.

「へぇ、今日は、和食なんだな.」

「うん、今日は、純和食!」

澪は、にっこりと笑って、楽しそうに俺に言う.―澪と一緒に「頂きます」と食べ始めた.

「おいしいよ」というと、澪は、「うれしい」と笑いながら言う.―こんな普通ながらも甘い生活が出来るのも澪だからこそなのだが、会った当初は、俺…人に関心のない振りをしていて、言葉さえもろくに話さなかった.その時の俺にして見れば、こんなふうに澪と笑い合えるようになるとは、全く思ってなかった.それも、恋人として….

食べ終わって、リビングで、澪とくつろいでいた.

澪は、ソファに座っている俺に寄り添って座る.

「…澪。」

そう言って、澪の柔らかい、猫っ毛な髪に手を回し顔を寄せる.澪もそれに答えるように目を瞑る.舌を絡ませ、澪の感じる所をくすぐるように触れていく.

「はぁ….…んぅ…。」

澪の息が上がり、瞳も濡れてくる.俺の背中のシャツに腕を回し、力の抜けた手で握る.

澪の服の中に手を入れ、素肌を触るとびくんと体を震わし、声が艶を帯びる.

「あっ…ン…龍哉ァ…」

感じやすい澪の体は、段々と熱を持ち始める.ズボンを脱がし、下着の上から澪自身を軽く撫でると、すでにもぉ、それは、熱く高ぶり、頂点を示していた.

「…っ…やぁ…」

曖昧なタッチで触られ、澪は、俺の手をつかんで、離そうとする。それを合図に俺は、自身をさっきよりも強く触れ、下着を脱がした.

「…ふぁ…ん…」

たかぶって、透明な雫をすでに流しているそれを口に含んだ.すると、澪は、急に襲った快楽に背中をしなった矢の様にそらす.そして、わざと、ピチャ…チュッ…と音を立てながらそれを舐めると耳まで赤くしながら、必死にいかないようにと我慢をしはじめる.

「…無理しなくて良いよ.」

と言っても、口に出すのがやはり抵抗があるのか唇をかんで

「ん…やぁ、もぉ、放してぇ…」

とかぶりを振り、性理的な涙を流す.俺は、爆発を待ち望んでるそれを甘噛みした.

「―っ!! やぁぁぁ!!」

堪えきれなくなって、俺の口内に熱いものを放つと、上がった呼吸を肩で整えようとする.

俺は、けだるくなって動かない澪の体に分けはいり、蕾をほぐしにかかる.もう、今まで何度もそこで快楽を味わったおかげでそこは物欲しそうにひくつかせていた.少しするともう、くちゅくちゅと淫らな音がこぼれだしす.俺は、澪をひっくり返しソファの背もたれに顔を乗せさせ、しがみつかせた.一機に後ろから貫く。

「―あっ! はぁっ…ン…」

澪は、待ち望んでいたそれを抵抗なく呑み込む。俺は、そのまま激しく腰を使い出した。

「ああ!!ん….…っ!」

繋がっている秘所から淫らな音が聞こえる。俺は、澪の前に手を回しいかせてやる為にそれを上下させる。

「やっ!だめぇ…!!」

澪は、堪えようとしたが押し寄せる波に押され白い飛沫を俺の手の中に放った.それと同時にきつく絞められた俺は、澪の中でいった.―二人の乱れた呼吸が空中を舞う.

「龍哉ァ…」

こっちを振り向いた澪に俺は、軽く優しいキスをした.

 

―「行ってらっしゃい。頑張ってね.」

「ああ、行ってくる。」

いつものように軽いキスを交わして家を出た.

 

―龍哉は、最近俺を求めてくる事が多くなった.それがイヤな事は、全然ない.それどころか嬉しいと思う.けれど、俺は、龍哉を喜ばせる事がなにも出来ない.今だって、家事ぐらいしか出来なくて、龍哉に迷惑かけてる.本当なら働くくらいの事はして役に立ちたいのに….

 

―「おはよう.」

そう言うと、いっせいに「おはようございます。」と深く礼をされながら言われた.俺は、仕事は、真面目にしてもらわないと困る立場だが、まだ、会社に入ってもいないのにそう、畏まられても、少々、戸惑う気持ちもある.はっきり言って、宮田に教えてもらった規則とやらの所為で、親しいと言える会社仲間は、宮田だけだと深く知った.仕事を頼むにしてもあの緊張さは、以上とも言えるだろう….…前に試しに部下に話しかけて周りを見てみたことがある.すると、いっせいにこちらに注目が集まり、恐ろしいほどに部下に集まる視線の睨み具合に、俺は、一瞬立ちろいだぐらいだ.

「よう!!元気にしてるみたいだな!!」

そう言って、背中を叩いたのは、宮田だった.宮田は、俺と同じく部長だか、課が違うので会議などといった特別な時とプライベートの時しか会わない.

「…まぁな….」

「? なんだ?いきなり暗い顔して.」

「….暗い顔をせずにいられるか?最近知ったけど、俺は、会社で、お前としかろくに話せないんだぞ?そう思うと、よけいに気が重くなる.」

「はっ!? そんな今更….今までだって、お前、話なんかしなかったろ??しかも、俺という、親友様が近くにいるというのに不満があるとは.」

「不満って言うかなァ.別に、部下と話したいわけじゃないけど、誰とも話せないってのも、結構辛いもんだぞ.」

「そういっても、大切な部下を保持するためだ!!それにだ、お前は、入って来たときから、崇められてんだから、諦めろ.」

「―。 それなら、どうして、お前は、こうなってないんだよ??」

「そりゃ、俺の人柄からして、近寄れる神様だからだろうに?しかも、俺は、気さくに話しかけてたからな.お前と違って.」

…そう、宮田は、はっきり言って俺と同じ経歴を持つ男で、外回りだって、格好が良い.だから、宮田のほうが、まさしく、神様的存在なはずなのだ.性格にしても、皆から受け入れられているのだから.―なぜに俺が…?歳で異例と言うのならわかるが、ここまでされる覚えがない.…そんなふうに考えていると、

「なァ、そう言えば、澪って子は、どうしてるんだ??一度会わせろよ.俺も、紹介してやるからさ.」

「あ??―まぁ、そのうちにな。」

「よし!絶対に会ってやるからな.覚えとけよ.」

そう言うと、自分の部下のところへと消えて行った.なぜか、ただならない凄みがあったように思える.宮田は、すると言えば、必ずする.そういう奴なのだ.

 

―仕事が終わり、家に帰った.

 

「そう言えば、同僚の宮田ってやつが、澪に会ってみたいってさ.宮田の恋人も紹介するってことで.澪がもし嫌なら断るけど、どうする?」

俺は、食事のときに思いだし、澪にきりだした.

「えっ?!…俺は、別に良いけど….」

澪は、不安げにこちらを見た.

「…ああ、そいつは、前に酒を飲んでた奴で、ほら、ゲイだって言った.」

「あっ、うん、覚えてるけど….…いつ?」

「まだ決まってないけど.…今度の休みにでもするか?」

「龍哉が良いなら、俺は、良いよ.」

澪は、にこっと微笑み食事を開始した.…澪は、もとが小柄で細い体質なようだが成長期にあまり物も食べてなった所為で、男の体という感じになっていない.どちらかと言ったら、スリムな女の子のような体だ.それでも、最近、会ったころに比べて、太れたようだ.太れたと言っても、普通よりも痩せていて、あと少しは、太らせて、それを維持させなくては、いけない.本当に、男にしては、痩せすぎなのだ.―ジーっと澪を見ていると、澪が、不思議そうな顔で、首を傾げた.それに気がついて、「なんでもないよ」と言って、微笑んだ.

 

―「宮田部長に会いたいのだが」

俺は、昼の休憩時間よりも少し先に宮田の所へと行った.

「あっ、はい!少々お待ち下さい」

宮田の課の近くにいた部下に聞いた.すると、顔を赤らめて急いで宮田を呼びに行く.その間にも普通なら来ない俺に目が集まった.視線が痛く突き刺さる.顔を背けようとすると

「如月!どうしたんだ?」

宮田が、周りの目を気にせず堂々と俺を呼ぶ.

「…ああ、ちょっと来てくれ.」

「あ?なんだよ?」

宮田が、後ろからついてくる.

「仕事中に悪かったけど、注目の集まる事すんなよ.あと、今度、日曜は空いてるのか?」

ニヤニヤしながら、こっちを見ている.…さっきのは、わざとのようだ.

「ああ、空いてるぜ?」

「澪がいいってさ.何処にする?」

「アー、お前ン家」

「俺の?」

「久しぶりにさ.それに、俺のが、人ごみ嫌いなんだよ」

「….」

「まっ、んじゃー、11時くらいから行くと思う.買い物してくから、昼飯は、作ろうぜ」

―宮田と一緒に昼飯を食べて、その日の事を話した。


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