第三話―好きだから―
初めて光輝さんと喧嘩した。そう言っても俺が勝手に怒っただけなんだけど…さ。喧嘩した日から一週間、光輝さんとは、連絡も何もしていない。喧嘩した時の光輝さんは…何も言わずにただ、リビングから出て行く俺を呼び止めもせずにいた。―どうしてそうなったのか…事の始まりは、こんな事だった。
「おーい、悠!!岡田ん家で遊ぼうぜ!!」
HRが終わり、帰ろうとしたとき、友達の川瀬達が誘ってきた。
「あっ…ごめん、今日は…。」
「えー、またかよ??最近、土曜になるといつもそれじゃん!!」
川瀬は、拗ねたように言った。
「土曜だと、いっつも先に帰っちゃうしさぁ。日曜だって遊べないし。悠がいないとつまんないよ。」
「ごめん…。」
謝っても川瀬が不機嫌な様子でいると
「…まぁまぁ、田川にもなにか事情があるんだし…。」
と岡田がフォローをいれてくれた。岡田があまりにも優しい声で川瀬に言うものだから川瀬も渋々ながらも許してくれたようだ。でも…
「来週の土曜日は、岡田と一緒に俺と映画に行くぞ!!約束だからな!!」
と一方的に押し切られるように言われてしまった。言い返せるような状況じゃなかったからそのまま…俺は、光輝さんの家へと行った。
俺は、その事を光輝さんに話した。…俺は、
「来週、学校の友達に映画、久しぶりに見ようって言われてて…その…断れなかったんだけど…」
と言った。でも、俺は、その後に「でも、友達とは平日でも行けるんだし、断る」って事を言おうとしていた。だけど、光輝さんは、その前に笑って、
「ええ、良いんじゃないですか??私と毎週、過ごす必要は、ありませんし。…それに」
って、言ったんだ!!光輝さんは、その後、何かを言いかけたように思ったけど、俺は、なんだか…毎週なんかじゃなくて、毎日だって合いたいって思ってるのに、光輝さんは、違うんだ!!って思って、そうしたら、すっごい悲しい気持ちと怒りがきて、
「―もう、良い!!光輝さんなんて、知らない!!」
って、光輝さんの家を出て来てしまっていた。俺は、その日から不安な日々を過ごしていた。だってさ…前向きな可能性として上げれるのは、
@目が見えないけど声で一度も俺を呼んでくれなかったのは、何が起こったか突然すぎて分からなかったから。
A目が見えないから、俺を追いかけたくても追いかけれなかった。
ってだけで、考えたくないけど、考えてしまう最悪な事は、
@出て行くのを分かってて言ったから、全然、引きとめてくれなかった。(引きとめようとしなかった)
A引きとめるのも(追いかけるのも)面倒だったから何もしなかった。
Bもう、俺に飽きたから、俺を怒らせて別れようとした。…これは、得に俺を落ち込ませる。だってさ、光輝さんは、いつも優しいのに、ああ言ったし、なんとなく聞こえていた言葉は「それに…」と言っていた。その後に何が続いたのか…俺の思ってる事と違うのかもしれないけど、そうなのかもしれないって思うと…恐くて、すっごく恐くて…光輝さんに会えなかった。