ゆき日記・番外編

(クソゲー竜王戦用レビューです)


HAPPY☆LESSON DC/ADV/データム
 このハッピーレッスンは、「妹いっぱい」がキャッチフレーズの「シスタープリンセス」と同様、元は電撃G'sマガジンの読者参加型妄想企画です。
 しかし、その壊れ具合はシスタープリンセスより遥か上空かなたをいっており、何か悪いものでも食べたんじゃないかと心配しちゃうくらいです。
 余計なお世話ですが。

 おおまかな設定は、天涯孤独な主人公のことを心配した5人の美しい先生が、放課後にはママになってくれる、というものです。
 なんといっても「ママ」です、「ママ」
 一体、どんな妄想をすればこんな企画が作れるのか聞いてみたいものです、ママーン。

 以下、電撃G'sマガジン本誌から抜粋です。

「このコーナーに対して、この人たち、大丈夫か? などと思っていました」
「お願いですから、何か家に送るときは”ママ企画”とか書かないでください

 シスプリが素で大ヒットする電撃G'sマガジンでさえ、ここまで言われる企画です。
 これがゲームとして発売されたのですから、プレイして、その壊れ具合を楽しまない手はありません。


ストーリー
 ストーリーは、おおまかには次のような感じです。

 主人公は天涯孤独な少年。
 寮を出て、10年ぶりに実家に帰った先には、5人の美女が待ちうけていた。
 そして、突然「今日から私たちはあなたのママです」という5人の美女。
 実は彼女たちは主人公の通う学校の先生だった。

 突然はじまった、ナイショの同居生活の行方は!?


 もう、萌えさえすれば他には何もいらぬ!!という、非常に男らしい設定です。
 なんで5人の先生がママになってくれるかとか、そういう説明は一切ありません。
 むしろ、必要ないのです。

 ちなみに、システムは場所移動系のアドベンチャー。
 移動先にイベントがあるかどうかはマークで確認できます。


オープニング・リプレイ
 ゲームは、天涯孤独な主人公が寮を出て10年ぶりに我が家に帰るところからはじまります。

 ガチャリ。
 主人公がドアをあけると、そこには見ず知らずのメイド&メガネの美女が。


「うふふ、ご飯にする? それともお風呂にする?」


 あまりに唐突な展開に何が起きているのかわからない主人公の前に、さらに4人の美女が。

「ちょっと面食らってるようね。簡単に説明してあげます」
「うふっ!ね、私たちが…今日からあなたのママですよ!」


 何の説明もなく、オープニングからコンバット越前も裸足で逃げ出しそうな怒涛の展開です。

 「簡単に説明してあげます」といいながら、「今日からあなたのママですよ!」などと言われても、ちっとも説明になっていない気がしますが、このゲームには「萌え」以外は存在しないので、細かいことは 気にしてはいけません。
 気にしたらその時点で負けです。

 とにかく深いことは考えてはいけません。
 5人の美女はあなたのママになったのです。

 さて、次の日。
 5人の美女が、今日から通う自分の学校の生徒だと知った主人公。
 しかし、未だに昨日のことは夢なんじゃないかと半信半疑。
 そんなところに、メイド姿の美女が。


「あ、一文字先生」
「あ、ん…おうちの中ではママって呼んでって言ったでしょう?」


 主人公にママと呼ぶように諭すメガネメイド
 いきなり見ず知らずの他人をママと呼べといわれても困ると思うのですが。


「ね、ママって呼んでみて!」
「ほら、ね、はい!」
「ほら、こうやってお口を大きく開いて、マ・マ!」


 怒涛の責めで羞恥プレイを強要させられる主人公。
 これはもう、拷問以外のなにものでもありません。


 「じゃ、じゃあ…ママ…」
 くぅぅ、は、恥ずかしすぎる!


 押しに負けて、とうとう言ってしまう主人公。
 この瞬間、彼は遠い世界に旅立ってしまいました。


 でも、いい響き…だよなぁ
 一度ママと言ってしまったことで、不思議とわだかまっていたものがどこかへ飛び去ってしまったような気がした。


 主人公の中で何かいけないものが目覚めてしまったようです。


 『ママ』って…不思議な呪文みたいだな。
 うんうん。


 人が一基壊れてしまいました。

 さて、大概の人はこの時点で引いて電源を切るのですが、ここで諦めてはいけません。
 せっかくのママたちとの甘い生活を存分に楽しめるよう、プレイヤーにも心の準備が必要です。

 まず、このゲームを楽しむにおいて重要なのは、主人公に感情移入し、ママたちとの生活を楽しめるようになることでしょう。
 そこで、あなたもモニターの前で大声でママと言ってみてください。
 ほら、こうやってお口を大きく開いて、マ・マ!

 声が小さい、もう一度。

 この壁を超えると、新たな世界が切り開け、他のゲームでは味わえないような快感が得られるようになります。
 『ママ』って…不思議な呪文みたいだな。

 もっとも、これが原因で社会復帰できなくなっても、当方は関知しませんが。

 ともかく、新たな世界に旅立った主人公。
 以後は平気で「ママ」と呼び、5人のママとの甘い生活が繰り広げられるのです。


キャラクター
 一文字むつき
 今年教師になったばかりの新米教師で、ドジで泣き虫だけど優しくて生徒思い。
 家では、メイド&メガネっ娘のママに変身。
 平衡感覚がおかしいのか、しょっちゅう豪快に転びます。


「あなたが眠るまで、むつきがイイコイイコしてあげますね
「こんな頼りないママ…あきれたでしょう?」
「こんなドジなむつきだけど…ママって言ってくれる?」


 最後の質問に「もちろんです、むつきママ!!」と言えるようになったら、合格です。

 二の舞きさらぎ
 容姿、性格ともに、早い話が綾波レイ

 口数が少ない化学教師で、授業の実験でダイナマイトを作ったりと無茶苦茶します。
 家では黒ナース姿
 普段はクールで冷たい印象を与えてくれるだけに、きさらぎママのなでなでは破壊力バツグンです。


「きさらぎママのナデナデって…なんでこんなに気持ちいいんだろ…」


 と、主人公も思う存分壊れて甘えています。
 三世院やよい
 むつきの2Pカラー。
 主人公たちの学校の校医。
 霊が見える体質で、主人公にとりついた悪霊を取り払ったりしてくでます。
 家の中では巫女姿
 本作中、一番落ちついていて、「ママに甘えたい」という願望を存分にかなえてくれます。


「もう、ママのお風呂覗いちゃダメでしょう」
「わたしはあなたのママなんだから、これからはこんなオイタしちゃダメよ」
「うふふ、よしよし、イイコね……。寝つきが悪いときはね、こうしてママの心臓の音を感じるのが一番なのよ。
 子供はママの心臓の音が一番安心できるの。
ね。」
「さ、もう大丈夫ね? 甘えん坊さんなんだから」
「もう、甘えん坊さんなんだから…
 こわいときはこわいって、ママに抱き着いてくれてもいいのよ。


 このセリフを見て、少しでもやよいママに甘えたいと思った人は、わだかまりを捨てて素直になりましょう。
 四天王うづき
 ツインテールで、どう見ても高校生くらいにしか見えませんが、一応美術教師。
 性格も子供で、ママというよりは姉か妹。
 アニメが好きで、家では天使のようなコスプレをしています。

 また、普通の料理にお菓子をトッピングしたゲテモノ料理を作りますが、主人公はすべて「意外といけるな」ですませてしまいます
 主人公と一緒に遊ぶシーンがもっとも多いママでしょうか。


 「ママと遊ぶのって…なんだか楽しいな。


 と、主人公も妙にやらしげな台詞をはいてくれます。

 五箇条さつき
 きさらぎの2Pカラー。
 一人称は「オレ」の体育教師。
 こんな教師、イヤです。

 家ではスポーツウェアの上にブラウス姿。
 G'sの企画当初は水着の上にブラウス姿だったのですが、さすがに変更されたようです、残念。
 ゲーセンのでカーレースでハンドルをぶっ壊し、ハンドルを持ったまま逃亡したりと、ロクでもない教師ですが、照れ屋でかわいいママです。

 六祭みなづき
 主人公が入ってた寮で共に生活を送っていた中学3年生の女の子で、主人公の妹的存在。
 寮を出た主人公を追って、主人公と同じ学校の中等部に編入してきます。

 「お兄ちゃん、みなのことお嫁さんにしてくれるって言ったよね」など、ともかくその萌度はものすごい破壊力で、このゲームの主旨そのものを否定しかねない危険な存在
 ゆきのイチオシ。
 シスプリやっとけ、という感じですが。

 七転ふみつき
 お約束のメガネ委員長。
 主人公と先生たちの関係を怪しく思い、色々と探りを入れてきます。
 ちなみに、主人公に惚れているというベタベタな設定。
 それにしても、その苗字はなんとかならないのでしょうか。


「フケツよっ!先生に対してそんな感情抱くなんて、いけないんだからっ!」


 と、まさに古典的委員長な台詞をはいてくれます。
 まこと
 主人公。

 名前の変更は不可。
 名前について全く説明がないので、苗字は不明です。
 過去もまったく不明で、とにかく事情があって天涯孤独。
 設定を考えていないだけ、とか言ってはいけません。

 このゲームは彼の存在なくしてはありえないほどの壊れ人間で、この状況にあまり疑問を持たずに受け入れることの出来る精神力の持ち主
 稀代のマザコン。
 以上の人物で、物語は繰り広げられます。

 一通り見ていただければわかるのですが、まず全員のネーミングが無茶苦茶安易です。
 まぁ、月の呼び方を覚えるには丁度いいかもしれませんが。

 また、主人公の家ではママはそれぞれ、メイド、ナース、巫女、コスプレ、ブラウスを着ており、完全にコスプレ会場となっています。
 日常生活で巫女服を着たり、コスプレするのはどうかと思うのですが、萌え以外は考えてはいけない作品ですので、いちいち突っ込まないほうがいいのかもしれません。


総括
 ママに甘えてハァハァしようという、非常に毒電波満載斬新な発想で作られたこのゲーム。

 とにかくストーリーなんてどうでもよく、起こるイベントは「これでもか!」と言わんばかりに萌えをつめこんだイベントばかりです。
 むしろ、このゲームから萌えを取り除くと何も残りません。
 いや、電波は残るかもしれませんが。

 ただ、キャラエンドはママとラブラブになるのかと思いきや、残念ながら生殺しです。
 脳内補完するか、同人誌買ってなんとかしてください。
 また、この手のゲームに重要なメッセージスキップが非常に遅く、ストレスを溜めてくれます。
 まさに、典型的クソゲーです。

 それでも、ママたちとの甘いひとときは、このゲーム独特のもので、このノリについていける壊れた人にはオススメできるでしょう。
 むしろ、「ママに甘えていいのよ」という言葉で何かを感じてしまった人は、ぜひプレイして遠い世界に旅立ってください。

 また、このハッピーレッスン。
 4月からはなんとアニメ化します。


関東エリア
 テレビ埼玉     毎週土曜日  24:30 〜 25:00  4/6スタート
 千葉テレビ     毎週日曜日  24:00 〜 24:30  4/7スタート
 テレビ神奈川    毎週日曜日  25:00 〜 25:30  4/7スタート

関西エリア
 サンテレビ     毎週月曜日  25:10 〜 25:40  4/1スタート
 KBS京都     毎週火曜日  25:30 〜 26:00  4/2スタート
 和歌山テレビ    毎週火曜日  25:10 〜 25:40  4/2スタート
 奈良テレビ     毎週木曜日  25:50 〜 26:20  4/4スタート

その他エリア
青森放送      毎週月曜日  24:55 〜 25:25  4/1スタート
 TVQ九州放送   毎週月曜日  25:50 〜 26:20  4/1スタート
 テレビ愛知     毎週火曜日  25:25 〜 25:55  4/2スタート
 広島ホームテレビ  毎週火曜日  25:46 〜 26:16  4/2スタート
 テレビ北海道    毎週月曜日  25:55 〜 26:25  4/8スタート

CSキッズステーション
(毎週2回放送)  毎週木曜日  23:00 〜 23:30  5/23スタート
 毎週金曜日  24:30 〜 25:00  5/24スタート

 興味のある方は、こちらもチェックしてみてはいかがでしょうか?
 きっと新しい世界が切り開けます。
 後戻りできなくなっても知りませんが。

 ネカマアイドルゆきは、ハッピーレッスンを応援しています☆