さて、今回はキン肉マンレポの番外編として、第39話でニンジャがいったセリフ
「おぬしの父キン肉マンは、何度となく死をかけた戦いを繰り広げたが、そのうち、ただの一度も自らは死に至ることもなく、また対戦相手を1人も殺めたことはない。」
について検証していきたいと思います。
まぁ、実際のところは、検証するまでもなく殺しているんですけど、それで終わってはいけません。 強引に辻褄をあわせることに挑戦です。 ある意味、これもキン肉マンの楽しみの1つでしょう。 読者の手で辻褄をあわせるという、考える余地まで残してくれているマンガ家ゆでたまご。 やはり、大ヒットしただけあって、偉大過ぎます。 ふざけるな、と。
さて。スグルが戦った中であきらかに殺していない対戦相手をのぞくと、以下のキャラが殺された可能性が出てきます。
☆ステカセキング キン肉バスターをくらった後、アトランティス戦で悪霊として登場。
☆ブラックホール 肉弾エルボードロップをくらった後、アトランティス戦で悪霊として登場。 これだけで死んでいるとしたら、ひ弱すぎます。
☆スニゲーター スープレックスをくらって死亡。こいつもひ弱すぎ。 ただし、スグルの超人パワーをうばうことにより、スグルを道連れにしています。 つまり、この時点でスグルは死んでいるはずですけど、その辺はまた後で。 MAXマンが祖父のかたきとしてあらわれたりしましたけど、これについてもあとで検証。
☆プラネットマン まず、首をはねます。
なんて残虐な超人なんでしょうか…
この時点で明らかに死んでいるのに、容赦なく地上数百メートルから投げ飛ばしてトドメ。 これで殺していなければ、何をもって殺したのかというレベルですが、これもあとで無理やりこじつけましょう。
☆ペンタゴン&ブラックホール マッスルドッキングで2人とも死亡の可能性大。 特にペンタゴンは、のちに超人墓場でその存在を確認。
☆ネプチューンキング マッスルドッキングをくらい、ミイラのような素顔をあらわして死亡。 一応、知性の神が死亡確認をとっていますし、超人墓場にいるという描写も。
☆サタンクロス サムソンティーチャーでなく、寄生虫の方です。 マッスルスパークで大量の血をはきだして死亡。 どうでもいいですけど、サタンクロスってどう見ても2人だから反則と思うんですけど。
☆オメガマン マッスルスパークで死亡。 スグル自身、「オメガマンの死体」発言をしています。
息子の殺人を証言する父
☆スーパーフェニックス マッスルスパークで死亡。 「死ぬなーっ!フェニックス!」といいながら、殺す気満々でした。
殺人をみとめるスグル
これだけの相手を殺した可能性があるわけです。
この中で、簡単に除外できそうなのはというと… ステカセとブラックホールとサタンクロスでしょうか。
まず、タッグ編でのブラックホールは、死んだ描写がありません。 というわけで、死んだとは考えにくいでしょう。
そして、ステカセとブラックホールですが、悪霊となって出てきてはいるものの、明確に死んだという描写はありません。 それに、この後に悪魔六騎士に処刑されることを考えると、悪霊といっても、あくまで仮死状態なのではないかと推測できます。 というわけで、これも殺していないということで終了。
さらに、サタンクロスは…超人じゃなくて寄生虫です。 そうです、所詮は虫です。 歩いていてアリを踏み潰したのと一緒。 蚊をたたいて殺したのと一緒。 虫をいくら殺そうが、知ったこっちゃありません。 というわけで、こちらも殺人にはあたりません。
それから、他になんとか弁護できそうなのはスーパーフェニックス。 どう見ても殺す気満々だったんですが、フェニックスはもともと心臓に病気持ちであり、放っておいても死んじゃってました。 そうです。フェニックスの死因は、スグルの責任じゃないんです。
となると、可能性として考えられることは… 実はマッスルスパークで殺したのではなく、フェニックスは心臓病で死んだということにされているんじゃないでしょうか。 誰が文句をつけようと無駄です。 なにせ、その直後にスグルがフェイスフラッシュでフェニックスを生き返らせたので、死因が確認できませんでしたし。
それに、キン肉王家の絶大な権力をもってすれば、状況的にフェニックスは心臓病で死んだということにすれば解決です。 途中でどれだけ無茶苦茶やっても、最後だけ爽やかに決める「ゆでマジック」を用いれば、今までのは全部無かったことにすることは容易。 最終的にフェニックスを生き返らせたことで、肉世界の住人なら、みな納得したに違いありません。
また、試合後すぐに生き返らせていることも大きいでしょうか。 フェニックスは一時的に仮死状態に陥っただけで、そのあとすぐに生き返ったので、殺したということにはなっていないのかもしれません。
たとえば、交通事故を起こしてしまい、相手の心臓が一時的に止まっても、その後すぐに蘇生に成功すれば、殺人罪にはならないでしょう。 それと同じで、すぐに生き返らせたので、ノーカウントなのではないでしょうか?
ノーカウントっ…!ノーカウントっ…!
これと同様にこじつけられるのが、スニゲーターとプラネットマン。 彼らは悪魔将軍が生きている限り、死んでも生きてますので、殺したことにはなっていないのでしょう。 かなり苦しいですが、「悪魔騎士は将軍の体の中で生きている」という発言もあることから、「スグルが殺したはずなのに生きていた」ということになり、まわりの認識では「そもそも死んでいなかった」という結論に至ったのでしょう。 MAXマンはカンチガイの逆恨みです。
さて、問題はペンタゴン、オメガマン、そしてネプチューンキングです。
ペンタゴンとネプチューンキングは、超人墓場にいる描写があります。 間違いなく死んでます。 しかも、死因はともに、どう見てもマッスルドッキング。 この2人に関しては弁護の仕様がありません。
しかし、とある方法を使えば、ペンタゴンはともかく、ネプチューンキングは殺していなかったということに出来ます。 その鍵を握っているのが、オメガマン。
オメガマンについては、間違いなくスグルが殺しています。 誰がどうみてもあきらかです。 この事実は消し去りようがありません。
いや…待ってください。 消し去る…消え去る… それだ!
オメガマンの最期をよく考えてみましょう。
オメガマン、この世から消滅。
超人予言書を燃やすということは、歴史からその存在が消えるということです。 ここでフェニックスが言っていた言葉を思い出してみましょう。
「つまり、この世から消滅してしまう立場の超人を殺しても、オレは殺人者にならんということだ!」
今、フェニックスがいいこといった!
フェニックスのこのセリフとオメガマンの消滅は、「スグルは誰も殺していない」というこじつけへの伏線だったのです。 さすが、偉大なマンガ家ゆで。 誰でも忘れているような設定を、ここにきてうまくもってくるとは驚きです。 どうせ何も考えてないんでしょうけど。
これを考えれば、ネプチューンキングの予言書も灰に消えたということが考えられないでしょうか? そうすれば、スグルが殺したことにはなりません。 ちょっと強引すぎだと思うかもしれませんが、きっとキングについては、ネプチューンマンの予言書の裏のページにでもかかれていて、ネプチューンマンが消え去ったときに、巻き添えを食って消え去ったのでしょう。 もしくは、スグルが歴史を捏造するために燃やしたか。
幸い、予言書はキン肉族のものです。 キン肉族が、都合の悪い歴史を全部燃やせば、すべて解決。 キン肉族の栄華の理由がわかってきました。
さて、問題はペンタゴンです。 オメガマンやキングは、幸い2世では出てきていません。 キングは、デーモンプラント創設時にでてきたような気がしますが、あれはあくまでイメージ画ということにしておきましょう。 そうしないとこじつけようがありません。
問題のペンタゴン。 彼は2世でも出てきており、予言書が燃やされたというこじつけは不可能です。 でも、よく考えると…
フェニックス戦では生きてます。 あ、スペシャルマンはキチガイなので関わっちゃいけません。
超人墓場でペンタゴンを見かけたマリポーサ戦からフェニックス戦まではそれほど時間がたっておらず、超人墓場からよみがえったというのはいまいち考えにくいです。 超人ハンターのオメガマンが死んだので、みんなまとめて脱走したという可能性も捨てがたいですが、あれはペンタゴンの親父だった説でなんとかこじつけれないでしょうか。 何を言ってるのかといわれそうですが、ラーメンマンはブロッケンJrをはじめて見たときにブロッケンマンとカンチガイしました。 このことから、ペンタゴンにもそっくりのオヤジがいて、それとカンチガイしたという…無茶過ぎですね。
もしくは、ペンタゴンの死因は実はマッスルドッキングじゃなかったというのはどうでしょうか。 いくらなんでも、自分を殺した相手を応援するとは思えません。 別にマッスルドッキングで殺したという描写はなかったですし、死因は別にあったのかもしれません。 そういうことにしといてください。
ノーカウントっ…!ノーカウントっ…!
以上をまとめると、スグルは誰も殺していない、もしくは殺した相手はすでに消滅していてノーカウント、スグルが殺したように見えるが死因が他にあったということになり、ザ・ニンジャの言葉が立証できることになります。
…なんでこんなくだらないことを必死に考えてるんだろう… 素直に、キン肉族の捏造ということにすればいい気もしますが、立証できなくもないということで解決。 解決したことにしましょう。
さて、今度はスグルが死んでいないという捏造です。 スグルはスニゲーターに道連れにされましたし、ミキサー大帝に超人墓場送りにされています。
しかし、前者は死んですぐ生き返ったせいで、死んだと認識した人はほとんどいません。 スニゲーターJrでさえカンチガイしてるくらいです。 誰もウルフマンがいなければスグルは死んだままだったなんてことは記憶に無いことでしょう。 というわけで、死んだけど誰も覚えてなかったんだと思います。
そしてミキサー大帝戦ですが、試合の途中で帰ってきたんだから、死んだと認識する人はほとんどいないことでしょう。 ということで、これもノーカウント。
というわけで、こちらについても解決です。
やったーバンザーイ!! アホらしくなってきました。
なんだか、これだけやっても自分でぜんぜん納得できないあたり、実に無意味な検証だったような気がしますが、あまり考えないことにしましょう。
というわけで、スグルは殺してもいないし死んでもいないということに決定。 一件落着なのでした。
一件落着なんです。
ネカマアイドルゆきは、人の首はねといて誰も殺していないことになっているキン肉スグルを応援しています。
(200210)
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