cbromの使い方

LAST UPDATE 2001/03/05

 

通常、マザーのBIOSはメーカー等から配布されたものをそのまま使うことしかできない。マザーのBIOSに独自のEPAを入れて、自分だけのオリジナルBIOS画面は作れないだろうか?SCSIカードのBIOSを入れてBIOSのないSCSIカードを使ってブートできないだろう? こういったことを叶えられる、BIOSへのファイルの書き出し/削除/書き込みを行うプログラムが「cbrom」である。他にも同等のプログラムはあるようであるが、「cbrom」はAward-BIOSに特化したプログラムのようである。

 

「cbrom」はDOS上で動くプログラムなので、使用はDOSプロントから行う。準備として「cbrom.exe」と使用したいBIOS(BINファイル)等を同一のフォルダに置く。ここでは、ファイルを「D:\aaa」に置いてあるとして話す。

D:\aaa>cbrom (Enter)

これで「cbrom」で使えるスイッチなどの一覧が表れる。かなり多くあるが、ここでは基本的なファイルの書き出し/削除/書き込みについて書くことにする。(他の使い方は使ったことが無いので分かりません。^^;)

 

BIOSファイル「W6321VMS.301」を例にとってやってみる。

 

先ず、BIOSの中身を見てみよう。

D:\aaa>cbrom w6321vms.301 /d

これでこのように中身が表示される。

cbrom0.JPG (85875 バイト)

 

次に、このBIOSの中から、Item-Name「PCI driver[B]」を書き出してみよう。

D:\aaa>cbrom w6321vms.301 /pci extract

ここで「/pci」は書き出したいファイルのItem-Nameである。

(「PCI driver」の代わりに「EPA Pattern」の場合だと、「/epa」と打てばいい。)

この場合、「PCI driver」は2つあるので、どちらか選択を要求してくるので、「b」と打てばいい。

cbrom1.JPG (21160 バイト)

すると、このようにカレント・フォルダにOriginal-File-Nameで保存される。

cbrom2.jpg (65284 バイト)

 

今度は、Item-Name「PCI driver[B]」を削除してみよう。

D:\aaa>cbrom w6321vms.301 /pci release

先ほどと同様に選択を要求されるので、「b」を選択。

cbrom3.JPG (14541 バイト)

すると、このように、「PCI driver[B]」が削除される。

cbrom4.JPG (84957 バイト)

 

次は、「FT100130.BIN」というファイルを「PCI driver」として書き込んでみよう。

D:\aaa>cbrom w6321vms.301 /pci ft100130.bin

cbrom5.JPG (11526 バイト)

すると、「PCI driver[A]」としてFT100130.BINが書き込まれる。

(注意:この書き込みを行うときに、上の画像にある「PCI driver[A]」(ulbios.bin)を残したまま行ったのだが、上書きされてしまったようである。PCI driver[A]、PCI driver[B]という具合に並列に書き込むこともできる筈なのだが、私はやり方が分かりません。もし同じItem-Nameにファイルを書き込みたい場合、この方法だと上書きされますので気をつけてください。)

cbrom6.jpg (79566 バイト)

 

凄く簡単に書きましたが、これだけで実際は事足りると思います。より詳しい使い方を知りたい場合は、各自で色々試してみてください。(無責任な ^^;)

 

追記(2001/03/05)

上記のPCI driver[A]の書き込みで、上書きされたと書きましたが、いろいろ試してみると、PCI driverへ書き込む場合は[A]から先ず書き込まれて、次に[B]に書き込まれるという順序が事前に出来ているようです。その後、3つ目を書き込もうとすると、[A]が上書きされました。結果、PCI driverは[A]、[B]の順に交互に書き込まれるようです。また、[A]、[B]共にある状態から[A]のみを削除し、新しいファイルを書き込もうとすると、残っていた[B]もなくなり、新しいファイルが書き込まれた[A]だけとなります。一方、[A]、[B]共に削除してからファイルを書き込むと、初めのファイルは[A]へ、次のファイルは[B]へ書き込まれました。よって、PCI driverへ2つ書き込みたい場合は、一度、PCI driverを全て削除してから書き込むことをお勧めします。元々入っているファイルを利用したい場合は、先に書き出しておいて、それを入れなおすのがいいかと思われます。