阿呆で馬鹿な出来事

ガネ風さん編

◎一人暮しの男というのはたいがい料理なんかしません。
私の弟なんかは四年間一人暮らしをしてまだ一度も料理を
した事が無いそうです。包装されたままのマナ板が在りま
したからね。困るのは、

”たまに料理がしたくなる男”

です。私がそうです。慣れない男が料理をするとたいがい
大量に出来てしまいます。そして三日間カレーを食べ続け
なければならなくなるのです。
 たまにしか料理をしないと材料が余ります。大量に。野
菜なんかはバラ売りしてても一回では使い切れないしジャ
ガイモなんかは一袋単位で売ってます。とにかく余る。余
った物は又今度使おうとしまいこんでしまう。しかし

”又今度”は何ヶ月先のことか判らないのです。

で、その”今度”がめでたく訪れ、「確かジャガイモあっ
たな」と見てみるとすくすくと元気に育ったジャガイモが
森の様になって私を迎えてくれます。

「見なかった事にしよう」

いけません。ちゃんと処分しないと。根菜は芋の中の養分
を使い切ると枯れて腐ります。ご多分に漏れずうちのジャ
ガイモ君もどろどろに腐りました。さすがに臭くて処分し
ましたが染み込んだ臭いはまだ取れない様です。随分経つ
のですが。

 今は去年買った人参が元気に育ってます。でも今度は大
丈夫。部屋の中で鑑賞用にしてます。


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