赤 ち ゃ ん の 夜 泣 き
ま あ 大 変 で す
初めて子供を持つと親は毎晩ぐっすり寝ているわけにはいきません。赤ちゃんは親の都合を考えずに泣くし、夜と昼の区別をしてくれないしというわけで本当に御苦労さんと言いたくなります。赤ちゃんにしてみればわざ親を困らせているわけではなくて、ただ単におなかがすいたとか、眠たいとか、おむつが濡れて気持が悪いとか、抱っこして欲しいとかを訴えているだけでしょう。
体 内 時 計 を 製 作 中
今迄おなかの中の暗いところにいたのが、いきなり明るい所へ出され、そして夜と昼があることをこれから勉強するのです。そして生後1〜2カ月たつと次第に体のなかに体内時計が出来て夜は少しづつ長く寝るし、昼は起きている時間が少しづつ多くなります。その結果、大人の生活パタ−ンに近付いてきて回りの人に迷惑がかからなくなるわけです。生後まもない赤ちゃんの夜泣きは1〜2カ月我慢すれば解決するのでそれまでは親としての修養期間と考え諦めてください。
解 決 に は
夜、泣き出したら、衣類を脱がせて全身を観察してください。おむつが濡れていないか熱が無いか、どこか腫れたり、赤くなったりして、痛そうなところはないかチェックしてそのうえでミルクをあたえてみましょう。 『夜泣きや疳の虫に−−−』という薬もありますがこれは母親や回りの応援団に対する気休め程度でしょう。
抱 い て あ げ て
それでも泣くようでしたら是非とも抱いてあげてください。抱かれると赤ちゃんは大変安心できるのです。『抱きぐせがつく』と言っていた時代もありましたが現在では『どんどん抱きましょう』ということになっています。たくさん母親に抱かれた子供ほど大きくなると親思いの優しい子供になるのです。
パ ン ダ の お 母 さ ん
パンダや猿のお母さんは決して赤ちゃんを手放しません。24時間中いつも抱いています。もっとパンダのお母さんや猿のお母さんを見習いましょう。つまり人間の育児はパンダに比べて手抜きとも言えるのではないでしょうか。
車 に の せ て 走 る
のんびり走ってみることです。車の振動は大人でもそうですが眠りを誘う、心地好いもので 20 〜 30 分で寝てしまいます。小児科医の多くが経験することですが、夜当直をしていて、「子供が泣き止みません!」と悲痛な親の叫びを聞くことがあります。実際に来てもらうと、ほとんどの場合はスヤスヤ寝ています。車の出す低い音と振動が心地よかったのかもしれません。
寝たらすぐにベッドに置かず、ベッドの上につれていってからゆっくり手を離したほうが良いと思います。
大 き い 子 の 夜 泣 き は
少し大きくなっても時々夜泣きをする子供があります。そのなかで 1・5 〜2 時間ごとに泣く場合があります。その時ははっきり目を覚まさずに寝ぼけた状態です。これは夢を見ていて夢にうなされて泣いているのでしょう。中には起き上がって走り回る子供もありますが目を開けていても実際には頭のなかは寝ている状態です。ほっておいても20分くらいでおさまりますが、背中にアイスノンなどをあてるとすぐに目覚めて正気に戻ります。発熱時によくこういう事が見られますが、全く病気ではありませんし頭がおかしくなったのでもありません。漢方のお薬の中にはこの状態に良く効くのがあります。診察の時にご相談下さい。