Hib髄膜炎について
ヒブ菌(Hemophiles influenza b の頭文字をとったもの)は
多くの人のノドや鼻に住みついていて、ほとんどの子どもは知らず知らずの
間に、抗体を持つようになります。
しかし、稀に(子ども一万人に一人弱ぐらいの割合で)抗体を持つよりも早く、
とくに1歳から2歳の間に、血液の中に入り込み、脳の髄膜(脳膜)に着き、
とてもひどい炎症を起こすことがあります。かかった子どもの約三分の一は死んだり、
脳性麻痺や知恵遅れ、難聴、てんかんなどの重い後遺症をのこします。
近年は、ヒブ菌が抗生物質に抵抗力を持つことが多くなり、治療に
難渋することも多くなりました。
また、ヒブ菌による髄膜炎の早期診断も難しく、発病した当日に診断することは、
ベテラン医師にも極めて難しいのです。
おまけに抗生物質を飲むくらいでは、症状の進行を食い止めることはできません、
大量の抗生物質を点滴静注する必要があります。
簡単に言えば、診断も治療も大変難しい病気なのです。
日本では、年間5〜600人の子ども達がこの病気にかかっていると言われています。
ヒブワクチンは、外国ではもう15年以上前から使われていて、
とくにアメリカではワクチン接種でヒブ髄膜炎にかかる子どもの数が百分の一に
減ってしまったのです。非常に効果のあるワクチンです。
このワクチンを接種することをお勧めします。
25年からは定期接種になりました。
なるべく早く受けて下さいますよう、お勧めいたします