風   疹

 風 疹 と い う 病 気 
  俗に三日はしかといわれるように、はしかに似た症状でありながら、3日もすれば治ってしまうという、軽い病気です。はしかや水ぼうそうにくらべると、うつりにくい病気で、上の子がかかっても下の子は発病しない例もよくあります。これは感染しないということもありますが、感染しても発病しないで済んでしまう、不顕性感染ということもあるからでしょう。
  また風疹は年令が高くなる程、症状が重くなる傾向があります。おかあさんの抗体を貰って生れてきている赤ちゃんはかかりにくく、もしかかってもごく軽く、気付かずに終わってしまうこともあります。潜伏期間は2〜3週間ですが、発疹の出る1週間前から発疹の出たあと1週間の間、他の人にうつります。

 症  状  は
  熱と発疹(写真)が同時に出ますが熱の出る人は約半数です。時々39度くらいになることもありますが、ふつうは発熱しても37〜38度くらいと、そう高くなることはありません。年長児ほど発熱する場合が多いといわれます。発疹は顔から始まります。発疹ははしかより小さいブツブツで、顔から始まりすぐに全身に広がります。鼻水や咳などの症状も時々見られます。また首のまわりのリンパ節がはれます。熱は2〜3日すれば下がり発疹も3〜5日で消え、あとも残りません。
  入浴は発疹が消え、元気になればOK。登園や登校は、主な症状が 消えればさしつかえありません。子供にとっては軽い病気で、余病をおこす心配も 殆どありません。まれに、身体に点状出血をおこしたり、鼻血が止まりにくいなどの出血傾向がでます。

 手 当 の ポ イ ン ト は
  軽い病気なので特別な治療はいりません。熱があれば解熱剤を投与するくらいです。食欲があれば食事もふだんのとおりでかまいません。

 妊 婦 の 風 疹 は こ わ い
  風疹は軽い病気なので子供にはあまり心配はないのですが、ただ妊娠中にこの病気にかかると問題があるのです。というのは妊娠の初期(1〜5ケ月)に母体が風疹にかかると、生まれてくる子に先天性風疹症候群という奇形が生じる可能性がかなり高いのです。この場合先天性心臓病、白内障、聴力障害、発達障害などの先天異常を認めることが多いのです。だから風疹にかかったことのない妊婦は風疹の子供に近寄らないように流行している時はなるべく外出を控えてください。