老後を海外で暮らすということについて

 

関西在住の中高年83名に話を聞きました。

テーマは 「今後、老後を海外で過ごす人たちは増加すると思うかどうか」です。

そして、なぜそう思うのかという理由もあわせて伺いました。

 

増加すると思う 増加しないと思う
23.2% 76.8%

 

増加しないと思う理由を以下にその回答数の多い順に記します。

 

1位 住み慣れた日本には、家族、親戚、友人など多くいるので、簡単にはその縁を切ることができない。<33.3%>
2位 言葉が通じないところでは不安だし不便。<31.7%>
3位 そんもそも生活習慣が違うので、若ければまだしも年をとってからではその生活習慣になじめない。<19.0%>
4位 日本のほうが治安がよい<14.3%>
4位 生まれ故郷を愛する日本人が多い<14.3%>
その他 医療が心配、食べものが心配、宗教になじめない。今後の日本の高齢者対策に期待がある、日本は何かと便利な国だ

         

増加すると思う理由を以下にその回答数の多い順に記します。

 

1位 友人が海外で生活しており、話を聞いて自分も行きたいと思っている。<26.3%>
2位 日本より自然環境がよい。<21.1%>
3位 物価面で、日本より住みよいと聞いている。<15.8%>
4位 日本の将来に期待が持てない。<10.1%>
その他 家族親戚などのしがらみが薄れてきている、いろいろな情報が入手しやすくなりより住みよい国を探す人が増えるだろう、広い大地が魅力

          

以上のような結果でした。

老後を海外で過ごす人は増加しないだろうと思う人は76.8%とかなり高い
比率をしめています。
それでも4人に1人は増加するだろうと感じておられます。

海外で過ごすということには、さまざまな不安が付きまとうもので、老後を海外で過ごす人が増えないと考えられる人たちの理由は非常によくわかります。
住み慣れた故郷で、家族や友人に囲まれて老後を送れる環境が何よりも大切なことだと考えておられる方が非常に多いということの現れだと感じます。

そういった方たちが多い一方で、増加するだろうと予測する人が4人に1人おられることは、注目に値すると思われます。
特に、その方たちの中の1/4の割合の方の理由が、実際に友人が海外で過ごしておられる実例を見ての判断だということです。

この事実は、何を物語っているのでしょうか?
マスコミ情報や伝聞情報をもとに、雰囲気で老後を海外で過ごす人が増えるだろうという、あいまいな根拠ではないということです。

ただ、これらの方々が、高齢者の主流になるかどうかは疑問がありますが少なくとも、老後のライフスタイルにとらわれない人が増加していくと思われます。

 

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