例題2の解答

Aさんは自分の発案の企画を、ここでストップしました。

これ以上、さらに1億円投入しても必ず成功するとは言い切れないと判断したからストップしたのです。

となると、会社は最初に投入した1億円の損失についての責任をAさんに求めてくるのは眼に見えています。

このことに対し、Aさんは、会社に、以下のような説明を行いました。

通常の発想ならば、ほとんどの人はさらに1億円投入するだろう。
しかし、その投入があったからといって必ず利益が上がるとは限らない。
それで利益が上がるくらいなら先に投入した1億円でそこそこの目安が見えているはずである。
ということは、成功の可能性は低いといわざるを得ない。
ここでストップするということは、2億円にのぼる損失を1億円で抑えたということである。
即ち、ストップすることによって私は、1億円の利益を上げたということになる。

従って、私は会社に対して利益1億円の貢献をしたことになる。

この理屈どう思われましたか?
こんな屁理屈通るのかと思われましたか?

現実は通ったのです。
そして、彼は、課長職に抜擢されました。

抜擢の理由はストップする勇気と、1億円の利益貢献です。

以上は実話ですし、良いこと探しテクニックの真髄なのです。

1億円の損害を与えたという減点法発想をとるか、1億円の利益貢献をしたという加点法発想をとるか、の違いです。

減点法発想をとりがちの方には、なかなか、理解しにくいことかもしれませんが、どうも加点法発想を取る方がよさそうに思えます。

なにか、ごまかされたとお感じの方もいらっしゃるようですね。
では、角度を変えましょう。

良いこと探しテクニックが身に着くメリットは他にもあります。

良いことを発見するわけですから、気持が落ち込んでしまうことはありえないのです。
また、このテクニックが身についていると、良いことと悪いことが全く同等の大きさで同時に発生していることが理解できてくるのです。

となりますと、自分にはとてもクリアできないと思えるほど過酷な現象が発生したとしても、静かに冷静にその現象を見ることが出来ますし、過酷であればあるほど、良いことも大きいはずだと、まさしく良いこと探しアンテナがフル回転し始めるのです。

そして、必ずその良いことを発見している自分に気がつくようです。
この域に達すると、苦しいこと、辛いことはじつは、それと同等の良いことがあると自信を持って断言できるようになるようです。

 

 

 

さて、では、最後の例題3に入ります。

この例題はあえて、易しいものにします。

良いこと探しをいろいろ試してみても、なかなか、良いことが見つからないとします。
さて、問題です。

良いことなど見つけられないということは、良いことなんて無いんだ、ああ〜駄目だ!

などと思っては駄目ですね。
気持が滅入ってきますから、これは減点法発想ですね。

こんな時、加点法発想のちょっとしたコツがあるのです。

つまり、どうしても良いことが発見できないときに自分に言い聞かす言葉があるのです。

さてどう言い聞かせればいいのででしょうか、是非お考え下さい。

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