ブロードバンド・・・そしてまた・・・
10年前からブロードバンドに関しての研究を行ってきた 新世代通信網実験協議会(BBCC)のイベントに参加するために 大阪国際会議場に行ってきた。イベントは、3部にわかれていた。 今回はその内容について少し書いてみたいと思う。
第1部では、スタンフォード大学教授で、多くの著書も出版されている 今井賢一氏の「ブロードバンド時代の経済文化」という講演だった。 氏は、コンピュータが人間近づくためには。とか、家自体が 生活環境から情報を吸い取り記憶し、生活している人間に与えて いくものが将来理想的な家となる。とか、ブロードバンドが経済に どのように影響を与えるかといった、いかにも学術研究的な視点での 発表で、大学時代の講義を思い出し、少し眠たくなってしまった。(笑)
第2部は、BBCCのこれまで10年間におよぶブロードバンドに関する 8つの分野に対しての様々な実験研究成果と今後の動向について発表を 行った。その中でも興味を持ったのは、 「教育・研究」でのネットワーク利用での遠隔授業や教材配信。 「医療・福祉」での阪大病院と民間病院での遠隔手術支援。 「家庭コミュニティ」においては、いわゆる家庭内LAN。 詳しい説明をしだすときりがないのでこれぐらいにしておくが、 家庭内LANについては、もうすでにNTTが家庭内サーバーの販売が 決まっているように、今後急速に普及していくと思われる。
そして、第3部は、たったひとりで放送局を立ち上げたということで 有名なKNNの神田敏晶氏の世界のブロードバンド事情だった。 私の一番の目的は、実はこの神田氏の講演だった。 氏は、阪神大震災に遭い、その時とっさに持っていたビデオカメラを 持ち出し、被害を克明に記録し、状況を自ら語った。そのVTRが 各メディアにも使われ、スイスからオファーを受けることとなった。 それをきっかけに、世界初、たったひとりの放送局を開局し、 ビデオカメラを片手に世界中を自分の足で歩くこととなった。
私は、氏の発行するメールマガジンの愛読者であり、最新事情に関しても 氏の情報が一番だと信じている。
さて、神田氏の発表は、実際に世界を回って撮り貯めたVTRを流し、 解説するという形だった。
ネットカフェで、ゲームを楽しむ韓国の少年、携帯で支払いを済ませる ドイツの自動販売機、ファインランドの携帯事情等々。 本当におもしろかった。
中でもフランスは、興味深かった。 フランスでは、インターネットがあまり普及していないという。 なぜなら、フランスではそれまでに「ミニテル」という独自の操作方法 (インターフェイス)を持った、情報端末が普及されているからだという。 確かに時代遅れな端末ではあるが、なにがすごいかというと、電車の切符 販売機、株取引、オンラインバンキング等、フランスの多くの端末の インターフェイスがこの「ミニテル」に則しているため、小さな子供から おじいちゃん、おばあちゃんまでもがこのミニテルを使いこなせる。 という点だ。全国民が使いこなせる端末という点ではすばらしいだろう。 今後はこのミニテルとインターネットの融合が課題だろう。
また、フランスにはビデオテープという場所があり、そこにいけば、 すべてのフランス映画が無料で閲覧できるそうだ。 (これらの操作もすべてミニテル) これは、フランス文化を伝えていきたいという意味もあるそうで、 文化を大切に育てていくという教育はすばらしいと感じた。
で、夜は、久しぶりにラーメンを食べにいった。 友人がパソコン購入を検討しているということで相談にのったのですが、 ラーメン屋では、また酒。豚トロと、親父モードに・・。 うーん。のんでしゃべるのが楽しくて仕方がないようだ。
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