莎木シェンムー 一章 横須賀
    ジャンル:FREE
プレイ人数:1
対応:VGA・通信
VM:80
   
           
    主人公:芭月涼

マドンナにしてヒロインにあらずの原崎望

開発費70億の、超絶赤字ソフト(苦笑)

基本的にはアクションRPGに分類されるのでしょうが、
公式(苦笑)にはFull Reactive Eyes EntertaimentでFREEなんだそうな。
確かに『これでもか!』とばかりに作りこまれた町並みや生活風景は、
何かをすれば何かリアクションが帰ってくるあたり、
かなりのヴァーチャル感があります。

そうですね・・・基本的には『シミュレーター』なのかも知れません、このソフト。
実際、ゲームとして見るならば、あまり誉められた出来ではないと思いますし。
結局のところ、短いシナリオをフラグを立てて進めていくのですが、
用意された選択の幅と言うのが、シナリオと関係のないわき道をも含んでいるので、
余計な部分で現実的と言いますか・・・。
ゲームセンターやガチャガチャで寄り道できるからと云って、
それをプレイの幅として前に出すのは間違ってると思うんだけどなぁ・・・?

しかし、です。
先にも述べたことですが、フル・スケールで再現された町並や、
人間を含めた生活風景は一見の価値はあると云えます。
見当違いの場所に聞き込みに出かけ、
再び長い距離を戻らねばならなくなったときの『アイター・・・』感は、より生々しくプレイヤーにフィードバックされてきます(苦笑)

システム的な面に目を向けると、
このゲームのアクション要素には、
コマンド入力によって技を繰り出す『フリーバトル』と、
画面の指示にすばやく反応して入力を要求する『QuickTimeEvent』があります。
フリーバトルはともかく、QTEは昔懐かしい『タイムギャル』スタイルで、
成功すれば流れるようなアクションシーンが展開されると云うものです。
なかなかに見応えのあるシステムだとは思うのですが、
なにぶんゲーム全体での発生率が低い上に、
読みこみの分で発生が読めてしまい、いささか緊張感に欠ける気がしました。
フリーバトルは更に発生率が少なく、一番『ゲームらしさ』を感じる部分であったが為に、不満も集中しています。

個人的な欲を言えば、
伝記的なシナリオでなく、短くても濃縮されたシナリオで、
ジャッキー・チェンの映画のように、
アクションに次ぐアクションと云った風な展開の方が、一本のゲームとして見たときに、
より面白いのではないかな、と思います。
しかしまぁ、本気か冗談か全16章の内の第一章なワケで、
シナリオに不満がでるのは当然のコト。
願わくば、全ストーリーを語りきるまでに、
スタッフの意欲が衰えないことを祈るばかり。

・・・って、なんだか苦言ばかり書き連ねてますが、
次回以降への期待はかなり大きいです。
これまでになかった感覚の作品であるには違いないので、
機会があれば一度、是非!

   
         
    総合評価:★★★☆    
LINK:莎木(公式サイト)

 

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