【山口】 オッターフェストビール(獺祭)
 ◇旭酒造株式会社
     山口玖珂郡周東町獺越2167-4 
    (TEL 0827-86-0120   FAX 0827-86-0071)




飲める所
 ◇ブルワリーパブはなし。
   各地の酒販店で購入するか、旭酒造に頒布を直接申し込む。
足:国道2号線で周東町役場から北に向かう道に入り、道沿いに行く。
  山口県玖珂郡東周町の山の中。行くにはちょっと根性がいる。
  

飲んでみました(98年8月)
 

  • 苦労の旅話

  •  飲みある記ではブルワリーレストランを紹介していますが、今回に限って、パブもレストランもない旭酒造を紹介します。なぜかって?それは行くのにこんなに苦労した場所は今までなかったからです。
     さて、我々が各地のブルワリーを実際に訪れるときの一番の強い味方は車とカーナビ。
     しかし、旭酒造の場所はよく分らず、ここらへんと目星をつけた場所を目的地にカーナビに設定しました。
     萩方面から山道を進み、とある二股の道でカーナビの示す通りに左折すると、前後の車は全て右に行ってしまいました。その時点でふとよぎる不安。
     まあ間違いはないだろうと思ったのは甘い考えでした。道はしだいに細くなり、対向できるどころか退避場所さえもないという細道に入りこんでしまったのです。
     おりしも中国地方には前線が居座り、土砂降りとかんかん照りが交互に訪れるという不安定な天候。しかも、まの悪いことに先が見通せないほどの土砂降りとなってしまいました。
     カーナビが目的地と告げた場所は1軒の家もない山の中。やはり目星は目星にすぎなかったのでした。   こうなっては旭酒造を見つけるどころか、なんとかまともな道に出たいと思うのみ。ハンドルをきってもきってもカーブの向こうには雨に煙る次のカーブが続き、カーナビに示された広い道までの長いこと長いこと。

  • よくここが分りましたね

  •  ようやく山を越え、なんとか広い道に出て、ほっとしたその時、目に飛び込んできたのは旭酒造の文字。 見つけることを諦めていたのに、山道を抜けると同時にあっさりと見つかってしまったのでした。
     230年前に建てられたという酒蔵におそるおそる入り、事務所の方にビールを所望。ビールを手渡しながら「よくここが分りましたね」と事務員さん。そうなんです。苦労しました。
     ビールを買って酒蔵を出ると、あんなにひどかった雨も上がり、嬉しさもひとしおでした。

  • 獺祭

  •  オッターフェストビールのオッターとは獺(カワウソ)、フェストは祭。獺祭(だっさい)とはカワウソが捕った魚を岸に並べて祭りをしているように見えることからきた言葉で、転じて書籍を広げる意味。正岡子規の俳号でもあります。おいしい酒と人生を愛する人に飲んでもらいたいという心意気からつけられた名前なのです。もちろん、米と水にこだわる旭酒造が清酒とおなじこだわりで作ったのがオッターフェストビールなのです。
     このビールのラベルはかわいいカワウソが魚をずらっと並べた図案で、分水嶺に近い渓谷沿いの酒蔵にぴったり。
     
     
     


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