【大阪】 地ビール地底旅行
  ◇ニックタナカ株式会社
   大阪府大阪市港区南市岡3-6-26
     (TEL 、FAX06-581-3898)
   開業   1998.8.21
   関連商品 ミネラルウォーター「地底旅行」

   水:1200m地底の温泉水をベースにしたミネラルウォーター

 ・イタリアのトレビソのプラントによる(アルコール分 約5.5%)


飲める所
 ◇市岡ビール工房 地底旅行(大阪府大阪市港区南市岡3-6-26)
    営業時間  平 日17:00〜22:00
          日祝日16:30〜21:00
    席数    約80席
    定休日   水曜日
    駐車場   有り

足:自動車の場合、阪神高速弁天町下車、国道43号線を南へ。
     次の高架に乗らずに下の道を通り、突き当たりを左折、川沿いの道を東へ。
     次の路地を左折。道路東側。
  電車の場合、JR大阪環状線または地下鉄中央線、弁天町駅下車。
     環状線南出口、地下鉄6番出口から、国道沿いの遊歩道を天王寺方面へ。
     レストラン「さと」のある最初の大きな交差点を渡ってから左折、
     すぐのサンクスの角を右折、商店街を抜けて、道路の左手の工場跡の中。
     駅より徒歩10分。
   または、大阪市営バス「市岡元町」停留所から環状線を越え、サンクスの角を曲がる。
     バス停より徒歩3分。
  

飲んでみました(98年10月)
 

  • 労組の自家製ビール

  •  大阪市港区南市岡というのは、大阪ドームにも近い、典型的な下町といった風情の場所。狭い路地に並ぶ植木や自転車が生活の匂いを感じさせます。またこの辺りは港に近く、工場や倉庫も多くあります。そんな工場の一つが地ビール地底旅行を作っている「田中機械」です。  最近、色々なメーカーや第三セクターなどが地ビールを造っていますが、地ビール地底旅行誕生のいきさつは異色中の異色と言ってもいいでしょう。この機械メーカー「田中機械」が破産を申請したのが20年前のこと。ところが会社の組合員たちは自主生産で破産を乗り切ってしまいます。その上、敷地内に湧き出た温泉をミネラルウォーターとして売りだすなど事業を展開。そしてもっと地域とのつながりを深めたいと始めたのが、自社のミネラルウォーターを使用した地ビール製造というわけなのです。

  • 機械工場の中をのぞいてみよう

  •  この地底旅行は、できたいきさつも変わっていますが、建物はもっと変わっています。機械工場であるところの建物は4階建ビルがまるまる入るほどの高さのがらんとした空間。ところが、ところによっては窓のガラスは割れ、壁の波板も錆び、ところどころはがれて風が吹くたびガランガランと音をたてるありさま。操業しているにもかかわらず破産という言葉が納得できる状況です。
     この工場では破産申請以前は精糖プラントを製造していたらしいのですが、現在は浄化槽などを生産しているとか。素人には用途不明の鉄板やパイプ、ケーブル、工具などが散在しています。レストランの営業時間の5時ともなれば工場内に人の姿はありませんが、脱ぎ置かれたヘルメットや、風に揺らぐ洗濯した作業着がかろうじて人間の存在を感じさせてくれます。
     そんな工場の空間に、ぶすりと突き刺さったガラスの柱。それがレストラン地底旅行なのです。ですから、レストランの中からは工場内部が丸見え。今まで景色のすばらしいレストランは数々行きましたが、こんなながめの場所は他にはありませんね。
        

  • 鉄材をながめながらの一杯

  •  このレストランの料理長は元割烹を経営していただけあって、料理のメニューは定番の枝豆やソーセージなどだけでなく、鍋など、素材にこだわる和風メニューもそろっています。
     冷奴、フライドポテト250円やソーセージセット450円、お造り600〜700円。てっちり3700円、あんこう鍋1950円(各二人前)には地酒450円〜500円が合うかも。ポン酢ともみじおろしで食べる魚の空揚げ550円もいけますし、だし巻き卵450円は20個限定の人気商品。春巻、ウインナー、枝豆、活鯛の塩焼、ビールのセットメニュー1280円は、この店の特長をよく表した内容といえるでしょう。
     ビールの方は、レッドとピルスナーで、各グラス350円、ピッチャー1900円。ここのビールの特長はカラメルの風味。レッドはその名の通り赤味がかった透明なビールで、カラメル風味がきいたこくのある味。黄金色のピルスナーは軽いカラメル風味のあっさり味。ともに甘味を感じさせるまろやかな口当たりです。
     鉄材をながめながらの一杯というのも、なかなかおつなものです。どうぞお試しあれ。

     


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