Dumboの北京レポート(1)

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<北京市交通事情:バス編>

 北京の市民の足といえばなんといってもバスでしょー。まず何より安い(\16〜エアコンバスで
距離を乗っても\60程度)し、結構頻繁に運行されている。ただ、混雑の際はホントに超満員なので
辛いモノがあるし、日本人の目から見ると全てに渡っていい加減かも。中には大抵車掌さんがおり、
乗った人に切符を売っていくのだ。よって混雑してるとタダ乗り出来なくもない
(^^; 

 下はバス停の風景だが、ダイヤもなければどこ行きがどこに止まるなどと堅苦しい事もいいっこなし。
番号と行き先を立て札で調べて目当ての奴が来たら自分から乗りにいくべし。
ちなみに乗るにはアピール命だ
(^^;

     
      人民大学にほど近いバス停の風景

 交通マナー全般だが…とりあえず大阪和泉ナンバーもメじゃないな。鼻っつらをねじ込んでいても
最後には譲らないモンが勝つ、みたいな
(^^; クラクションに躊躇は微塵もなく、未整備のけたたましい
ブレーキ音でさらに威圧、それでも駄目なら拡声器でもって車外を怒鳴りつける始末。

 さて、一度乗ったバスのクラッチがずるずるに滑っている事があった。エンジンは派手に音を
立てるも一向に加速せん。なんじゃい、こんなんで目的地まで行けるんかいなと思っていたら…
ホントに着かねーでやんの(爆)乗客みんな降ろされたのだが、別に文句を言うでもなくせいぜい
悪態をつく程度でみんな日常茶飯事の事として受け止めてますな。


<北京市交通事情:タクシー編>

 北京市内を走る車で最も多いのは間違いなくタクシーだ。これが結構中国人のみなさんも意欲的に
使っていたのがまず以外。初乗りはほとんど10元(\160)程度なのだがその後3〜4km以降の料金加算
が車格によって違う。シャレードが1.2元、シトロエンが1.6元加算なので距離を乗ると結構変ってくる。
まずエンブレムで見分けれるようになろう。(ただ、夜は判別が難しい…)でも1.6を間違えて止めても
嫌なら嫌、お前なんかいらんわ行ってよしと主張すれば問題なし。(この辺が中国) 

ところでメーターをきちんと倒すのを確認するべし…という話しだが、タイと同じくタクシーでババ(ぼったくり?)
を引いた事はなかった。

 さて、中国では一般的に助手席に客が座るのだが、それより面白いのが運転席が完っ全にガードされている事。
側面はもちろん、なんと後部も鉄板とアクリル板で完全防御されている!そして運賃は鉄格子ごしに渡すのダ(^^;;; 
なんでも強盗対策らしいのだが…。また今日びはタクシー無線は携帯電話で代用しているのが賢い…が、頼むから
運転中はやめてくれータダでさえ危険極まりないのにぃ〜(T-T)


 ところで言うまでもない事だがこやつら日本語はもちろんの事、英語だって欠片も通用しやしない。北京五輪の
時はどーすんだなどという心配より当座の自分の心配をしよう。とりあえず地図が命。なぜなら中国語は発音が
難しく、日本人のカタカナ読みでは通じない事が非っ常に多いからだ。そこらで安く売ってる中国語の地図を
買っておこう(そこらのモノ売りからだとちょっぴり割高らしい…)

 連中さすがに道はよく知ってるのでなんとかコミュニケーションするべし。駄目なら筆談にトライ。それでも話が
まるきし通じないなら…次のタクシーだな。まぁそんな事やってる内に最低限必要な言葉から覚えていくだろう。
(←無責任)

  (矢野っちのタクシー中国語会話)
師父(シーフー):技術系の職業の敬称  請助(チンチュウ):Please
那介(ネイガー):あれ(とりあえずの会話の繋ぎに多用しよう)

ちなみに旅行するなら地図に加えて「コンパス」を身に付けておけば必ず役に立つ事があるよ。
常に多機能ポケットナイフと一緒に持っておくのが基本スタイル。


<北京市交通事情:地下鉄編>

     
結構重要な交通手段が地下鉄。一律3元でどこまででも乗れ、渋滞しらずなのはもちろん、結構キレイで
快適で、設備的にも日本の地下鉄と変る所はない(改札は非自動だが)現在建国路の下を東西に走る
一号線と、環状線から構成されており、さらにもう一回り外に環状線が出来る予定だとか。バスも時間や
目標地点によって市内は混む事が多いのでバスで手近な地下鉄の駅まで移動、その後地下鉄で目標を
目指すのが賢い移動スタイルと思われ。

     
しっかしバスも同じなのだが、まぁ「降りる人優先」などというふぬけた概念自体存在せず、ドアが開くと
とりあえず降りる者と乗る者が押し合う(この辺が中国)もちろん切符売り場もとにかく前に行って小さな
窓口に手を突っ込んだ者の勝ちだ(この辺が中国)


<北京市交通事情:道路編>

 北京はアジアの首都の中でも幹線道路が特にしっかりしているように思った。主な道路は
片側4〜5車線以上+両側に自転車専用道路1.5車線分が整備され、橋や立体交差で
ストレスなく進める。
もっとも混むのは混むし、たまによく分からないロータリーもあったりするのだが(^^;


     
      環状線「四環路」の立体交叉の風景。
  なんと地上、地下それぞれ4車線+自転車側道が完備
       ちなみに赤い車は全てタクシー


結構歩道橋や地下横断通路などが整備されてはいるが、渡るのは基本的に「気合いと見切り」
が全て、ちゅうのは他のアジアの国々と大差ない。とにかく密度が日本とは全然違う。

運転はおしなべて荒いけれど、荒い上に激しくスピードを出すタイに比べるとスピードが抑え目な
分まだまし…かな?


 もちろん、後発ゆえ各国首都の現在の交通事情を勘案しての設計というのがあるだろうが、
重要な一因として、「道路を広げるぞ」と決まった時に地域住民が一切反対できない事が
挙げられるかと思われる。 


<都市開発に社会主義万歳!?>

土地の私有が認められていない中国では道路を広げる、あるいは高層ビルやマンションを建てる
となった時、地域住民は全て立ち退かされるのだ。(間違いなく強制だろう)
次々と取り壊され広い道路や高層マンション群が立てられていく。幹線道路沿いに限らず、
路地裏に入っても解体中の古い民家をたくさん見た…。

     
       まるで爆撃の後の廃墟の様

住民のみなさんには同情を禁じえないが、これがある種「社会主義の強さ」なのかとも思う。
つまり地上げの必要はもちろんないし、個人諸々の事情で開発計画が左右されるような事もなく
理想の設計通りに都市が形作られていくのだ。

     
こちらは陶然亭公園近くの街中で見かけた廃屋。2階部分にまだ鳩のいる小屋がある…
と思ってよく見ると、こう見えて1階にもまだ人が住んでいる
(^^;ようだった。

     
こちらは派手なネオンに飾られた西単にある公園の夜の様子。

極めて対象的な風景の意味も途上国の旅ではまた重い。これは富裕層と貧困層に二極化しつつ
ある人々の縮図なのだ。地方から出稼ぎに出てきた労働者は男は建築現場、女はカラオケなどで
安い賃金で働き経済格差は開く一方という話は聞いたので頭では分かったつもりだったが、この後
思い知る事になる。

「途上国の活気」は生活を向上させたい、もっといい暮らしをするんだと強く願って懸命に働く
人々の想いと、実際に古い物を壊して新しい物を次々と作り出す中で生まれるのかもしれない。
その点比較すると、日本人は多分、人並みの生活水準を「維持」したくて働いているのでは?
などと感じたりとか。

とにかく活気というか、全体に漂う雰囲気というか、エネルギーが違う。


<北京市内点描>

     
北京の小さな公園にはたいてい、遊具というより簡単な健康器具が備え付けられている。
早朝から大量の爺さん婆さんが出てきてお話しながらせっせと運動に励むのだ。
    (これはもう昼近くの光景なので割とすいている) 

穿った見方をすれば健康保険や福祉といった分野にお金をかける余裕のない政府が
いかに高齢者を健康に保つかの苦肉の策と言えなくもない。しかしながら効果は抜群の
ように思われる。はっきり言って、少子高齢化の進む日本もこれを見習うべきだろう。

     
これは北京のあちこちで見られる中国将棋を嗜んでいる光景。
      おそらく賭けているんだろう。

そんな事はさておき、向こうのみなさんは歳を取ってもとりあえずみんなで外に出ていて、
とても健康に見える。(健康だから外に出れるのであって寝たきりだと出てこれないので
見えないだけとも言えるが)

それぞれ手のひらで鉄球をまわしながらおしゃべりしたり、太極拳に励んだり楽器を奏でたり
将棋やカードで賭けをしたりと思い思いに思い思いに老後を楽しむ人々を見て、毎日精力的に
外に出て隣人と交流する点は僕らも見習うべきかと。

…向こうの人はうちに何もないので外に出るより他ないちゅう話もあるが、物質的に豊かでも
閉じこもった老後では寂しいからね。

     
     こちらは街の自転車修理屋さん


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