石造遺物巡りハイキング

生駒市に健康ハイキングマップというものがあります。市内を歩き回って、健康増進に役立てようという優れた試みですが、常々コースに不満を持っておりまして、私が歩く気になれない。何が不満かというと、付近にある石造遺物を無視しています。わがままな不満です。そこで自分で石造遺物巡りのマップを作ってみることにしました。コースを作るに当たって、ルールを設けて遊んでみました。
そのルールとは
@ コースは一筆書きで、同じところを2度通ってはならない。
A 石造遺物調査報告書にある遺物は全て巡る。ただし、消失しているもの、私の目が節穴で存在確認ができていないものは無視する。
B 調査報告書になくても重要なものは巡る。重要かどうかの判断は私の独断とする。石造遺物でなくても面白いものは巡る。
C 1回の巡回範囲は私の遺物マップの各ページが扱っている範囲とする。ただし、隣接した地域に含めた方が巡回しやすい場合は隣の地区に移籍することを許す。

以上が基本ルールですが、@の一筆書きルールを厳密に適用すると破綻する場合が出てきます。袋小路になっている道にある遺物についてはその道を往復するしかありません。数学的な一筆書き問題なら、その地点をスタートかゴールに指定することで切り抜けるのですが、そのような地点が3箇所以上存在すれば始めから破綻してしまいます。そこで次のルールを設けます。

D 袋小路の道にあるものは袋小路入口を施設入り口と見なし、一筆書きルールの例外とする。

しかしこれでも不可能な場合というのは存在します。理論的な考察はケーニヒスベルクの橋問題としてWEBページでもよく解説されていますので検索して学習して下さい。そこで最後にご都合主義のルールを設けます。

E 以上のルールを適用して巡回できない遺物についてはズルを許す。

一筆書きルールで不可能な組み合わせは確実に存在するのですが、現実のケースが本当にそれに該当するかどうかの証明はなかなか難しい。(実は知らない抜け道があったから一筆書き可能だった、というような場合もあります。)最後のルールを軽々しく適用すると何でもありになって、ずっこけてしまいます。このルールは極力避けることにします。

以上のルールにしたがって、順番に石造遺物ハイキングマップを紹介していきます。地域の順番は南からということにしました。ただし、気まぐれで飛ぶことはあります。マップの紹介は全てYAMAP上と考えていますので、以下にリンク先を掲載していきます。

@ 萩の台(乙田)地区
   このウォークで遺物マップになかった道標を3基も追加しました。ただし、まだ統合目印ファイルのみの書き換えです。マップそのものの書き換えはしばらくお待ちください。
A 小平尾地区
   626の道標の地番が間違っているのに気付いたので、遺物マップの萩原のページに掲載しておきました。
B 小瀬・壱分(竜田川東)地区
C 萩原・有里・藤尾・大門地区
D 西畑地区
   庄兵ヱ道の道標記銘でおかしなことに気付きました。向井山稜線上の道標です。
E 鬼取・小倉寺地区
   石造遺物紹介とは無関係ですが、道願寺からの谷道を登ってみました。
F 西壱分・西菜畑地区
G 宝山寺正面参道・駅前新参道
H 菜畑から生駒駅近辺
   平和合掌観音跡地が宅地化されて痕跡が無くなってしまいました。
I 八丁門峠越参道から辻子谷越参道
   辻子谷越参道は生駒市側のみです。
J 辻町
K 谷田
   谷田地蔵堂後に私の知らなかった道標がありました。「こいわいさん」に教えて頂きました。
L 西松ヶ丘
M 俵口の一部(古堤街道付近)
N 俵口の残り(阪奈道路北)
O 小明
P 南田原から白庭台の一部
Q 南田原の残りと北田原、周辺のおまけ
R 上(かみ)町
S 高山南部
21 高山中部と南部の残り
   大佛寺の知られざる道標に出会えました。
22 鹿畑地区
23 高山北部

遺物ハイキング企画は23回で終了しました。最初に決めた一筆書きルールなどは途中で破りまくりましたが、生駒市全域の石造遺物をほぼ網羅したと思います。所在の紹介だけで、学術的な面は全くありませんが、場所のデータを参考に、より学術的な研究に役立てて下さる方がいれば幸いです。

メニューページ