北西市民教養ルーム〔白板モード〕
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タイトル 追記 更新日時
『夏休みの読書感想文』の悪いお手本 by 「初めての時もちゃんとコンドームを(男に)着けさせなさい」と教育している父親 0 04/16 (日) 09:04
(某作品のさわり)   風鴇能太 Kazetoki Nouta 0 11/11 (木) 18:48
再掲  「いわゆる「世紀末」の覚え書き」 0 05/01 (金) 21:21
【投稿の見本として……】 0 04/30 (水) 00:50

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『夏休みの読書感想文』の悪いお手本 by 「初めての時もちゃんとコンドームを(男に)着けさせなさい」と教育している父親 No.4
2017/04/16 (日) 09:04   [ 追記 / 編集 / 削除 ]

 “ The Only Neat thing to do “ by James Tiptree, Jr.
   〜たったひとつの冴えたやり方 浅倉久志 訳
                                            野波恒夫

 ここでいうNeatとは、いわゆるニート(Not in Education, Employment or Training)ではなく、『手際の良い』といった意味です。
 親を出し抜いて個人宇宙船を大改造して外宇宙の冒険に出かけて、ライフサイクルでは同年代のエイリアンに遭遇した少女の物語。
(誕生祝に買ってもらった原付を暴走族仕様に改造して遠出して――を、遠未来の設定に焼き直したようなもの?)
 そのエイリアンは微小な寄生体で、宿主の感情をコントロールして悲しみを取り除いたり、未来医学でも発見できない病変を除去したりと、人類にとってベターハーフというべき存在になる可能性を秘めていました。
 ところが、きちんと衝動を抑える訓練を受けていないまま放浪の旅に出た若きエイリアンは種族増殖衝動(人間でいうなら、エッチしたい……とは、すこし違うけれど)に駆られると、宿主の脳細胞を食い散らかして胞子をばらまき、次の犠牲者を求めるという――
人類を破滅させかねない存在でもあったのでした。
 結論から言えば。ヒロインは、エイリアンに残されたわずかな理性の同意を取り付けて、宇宙船の針路を《太陽のまっただなかに》向けたのです。
 ここに至るエイリアンとの心の交流、みずから死を選ぶことへの葛藤、エイリアンも自死を納得して、そして凄絶なラストは……書評者に「この小説を読み終わるまでにハンカチがほしくならなかったら、あなたは人間ではない」とまで言わしめました。
 ヒロイン視点での描写。宇宙船から放出された緊急通信カプセルの記録を基地司令官と一緒に再生している両親の場面。このふたつが交互に描かれる手法は、まさしく映画的であり、一元的な描写では不可能な緊迫感を盛り上げます。
 ヒロインの可憐な声。ヒロインの声帯を借りて寄生体が自己主張をする口調。
 緊張と緩和という小説技法があります。読者を緊張させておいて、ふっとなごませる。ひとつ間違えれば、全体が台無しになりますが。
 最初に脳細胞を食い散らかされた犠牲者のロケットを発見したあたりが、まさに緊張と緩和(あるいはボケ)の見本です。
 そのロケットの記録映像を見ているヒロインを記録した映像を、ヒロインの両親を含む人たちが見ているという、ややこしい場面ですが。ヒロインが見ている映像というのは、未知星系調査の銀河連邦職員ペア(男女)が、ロケットから走り出て宇宙服を脱ぎ捨てて……それを見てヒロインが、
「……知らなかったよお、偵察チームがセックスするなんて」
「するもんか」司令がうなるようにいって、みんなをおどろかす。
 ううむ。こう書くと、どうでもいいような感じですが。読んだときは、なんだかほのぼのとしちゃいました。
 まあ、いろいろと背景を匂わす描写があります。実演チームによる(現代でいうなら性教育の)模範演技とか。自己刺激器具なんて、面白い表現とか。
 これはこれで、寄生体がヒロインに肉体的充足感情を与えて、それをヒロインが怒ったりする場面を読者に違和感なく読ませる伏線でしょうが。
 それはともかくとして。
 私は別の角度から、この短編(といっても、原稿用紙二百枚くらいはあります)の精妙さを評価します。
 それは、いわゆる『方程式』ものとして完成度の高さです。
 『冷たい方程式』1954年のトム・ゴドウィンの短編SFです。発表当時、SF界(は、アングロサクソン諸国にしかなかったのですが)センセーションを巻き起こしました。私も翻訳を読んで感動しました泣きました。
 辺境の星系で疫病が発生して、医療キットを積んだ緊急ロケットが派遣されます。その星系にいる兄に会いたいと、ひとりの少女が密航して、ただひとりの乗組員であるパイロットに発見されます。
 命題1.燃料fは、質量mのロケットを目的星系へ安全に着陸させられる。
 命題2.燃料fは、質量(m+m’)のロケットを目的星系へ安全に着陸させられない。
 ロケットが安全に着陸できなければ辺境星系で病に苦しんでいる何千人という植民者が死亡します。
 結論.ゆえに、質量m’は早期に除去されねばならない。
 除去とは、宇宙船外への投棄です。そして質量m’とは――密航した少女なのです。
 小説では、ぎりぎりまで少女は船内に留め置かれて、辺境星系にいる兄と亜空間通信で対面して別れの言葉を交わし。自分が宇宙船の外へ出なければロケットは墜落して自分はもちろん、兄も他の多くの人も死ぬのだと納得して――エアロックに入ります。
 とても泣かされる話なのですが、この短編には、致命的なミスがあります。
 命題2が間違っているのです!
 減速度を(人間が絶えられる限界までGを大きく)調整すれば、限られた燃料で、より大きな質量を安全に着陸させられたのです。
 『方程式』ものは、多くの作者によって種々のバリエーションが発表されましたが、燃料を問題にした作品はありません。ほとんどは酸素――呼吸可能な空気の量に関するものでした。限られた酸素で、救助が来るまで生き延びられるか。
 人工冬眠を選んだストーリイもあります。仲間割れで殺し合った話もあります。愛する人のために自分が宇宙空間へ身を投げるという展開もあります。
 ――このままでは、全員が死ぬしかない。だから……
 そういう設定の極限の形が、この『たったひとつの冴えたやりかた』だと、私は思います。
 このままでは、人類が滅びる。だから……ヒロインには、解は一つしかありません。
 SF的知識が豊富な(SFに悪ズレしている)第三者の目で眺めれば、あるいは別の解が存在したかもしれません。しかし、ヒロインの若さが、作者の筆力が、別解を拒絶するのです。読者も、その場では納得するのです。
 しかし、現実に引き寄せて考えるとき。もしも。自分がその立場に立たされたとき。
 コーティリア・カナダ・キャスのように、自分がけっして狂っていないことを記録するために『太陽のまっただなかに』をハミングしながら、宇宙船の針路をそこへ設定できるでしょうか。
 ……と、ここまで書いてきて。
 設定をすこしだけ変えれば、これは特別攻撃、いわゆるカミカゼ・アタックにも通底するテーマだと気づきました。
 私は、小林よしのり(ゴーマニズム戦争論)と河原由美子(テーマ図書文庫本挿絵)とを争わせようとは思いません。
 したがって、ここで筆をおきます。


(某作品のさわり)   風鴇能太 Kazetoki Nouta No.3
2010/11/11 (木) 18:48   [ 追記 / 編集 / 削除 ]

『ウルフパック(群狼)』 改訂版に寄せて



 夫の熱心な勧めと励ましで、わたしが赤裸々な告白を発表したのは、戦後十年の節目でした。その頃には(夫が約束してくれたとおり)わたしは肉体に加えられた暴力の傷跡に直面できるまでに回復していたのです。

 わたしの告白への評価は、まっぷたつに分かれました。いわく、第二次大戦でもっとも価値のあるノンフィクション。いわく、史上最悪にして最低の破廉恥きわまるポルノ。

 わたしのもとには数多くの執筆依頼が舞い込みました。それがどんなものであったか、読者にも想像がつくと思います。戦記ポルノ。そうあからさまに言ってのけた編集者さえいました。

 タイプライターとは縁を切ったわたしが改訂版に着手した理由は、ただひとつです。初版ではほとんどの人物が仮名でした。しかし、この本が二十以上の国語に翻訳されて、有名な図書館にも収蔵されている現実を考えると、歴史の評価を待つためにも、すべて実名にすべきではないかと思いました。

 誤解のないようにお断わりしておきますが、実名を出すことによって特定の人物を貶めたり賞賛しようという意図は、まったくありません。特定個人への痛罵は、そのときのわたしが十七歳の虐げられた少女として感じた事柄であり、客観的な評価でもなく、読者の共感を得ようとさえも思っていません。名前そのものも、わたしの記憶にあるとおりに表記しています。公刊された戦史などは調べていません。誤りがありましたら、その責はわたし個人が負うものです。



 本書で莫大な印税をいただいたことは、出版社には申し訳ないのですが、人生で嬉しかったことのベスト5にもはいりません。

 わたしがもっとも人生で嬉しかったことは、わたしの命を救ってくれた男性と熱烈な恋愛におちいり、なんの障碍もなく結婚できて、一男二女に恵まれたことです。

 そして二番目は。世界でただひとりのUボートを沈めた女性として、民間人には異例のシルバースター勲章を海軍から授かったことです。


再掲  「いわゆる「世紀末」の覚え書き」 No.2
2009/05/01 (金) 21:21   [ 追記 / 編集 / 削除 ]


  思い違いをしていたこと、またはだまされていたことの記録


・西欧史を、世界史だと思っていたこと。
・宗教学にはキリスト教絶対化の前提があるらしいこと。
・ドイツで行われたユダヤ迫害は、ユダヤ差別・隔離政策であったが、民族絶滅「ホロコースト」ではなかったらしいこと。虐殺のためのガス室の存在、死体からの石鹸製造もトンデモの話らしい。少女フランクは他のユダヤ人がそうだったように、収容所の劣悪な環境によるチフスなどの疫病による病死であったらしいこと。
 この隔離と移送はイスラエル建国へとつながるらしい。
 ただしこのような話が堂々とできる場は日本国内でさえ非常に限られる。
・「太平洋戦争」はGHQ占領下の情報操作により形作られたものであったこと。
・「南京大虐殺」もウソであったこと。
・ソ連の思惑とアメリカの周到な計画と謀略により、日本は「真珠湾奇襲攻撃」へと導かれたらしいこと。「リメンバー・パールハーバー」は、現在も続くすさまじい情報戦を忘れないための、日本人のための言葉だということ。
・日本は、アメリカCIA産業スパイ網、キリスト教日本布教プロジェクト、中国共産党、北朝鮮、ほかもろもろの暗躍する場になっていて、何がなんだかほぼすべて疑う必要があること。
・テレビやラジオも気楽に楽しめない現在であること。世界盗聴網エシュロンもあることだし、インターネット普及もおちおち歓迎できないということ。

・こんな話をしていると人格を疑われること。

 さて、今年はどのようになりますか――。

平成13年1月18日  


【投稿の見本として……】 No.1
2008/04/30 (水) 00:50   [ 追記 / 編集 / 削除 ]

【投稿の見本として……】1992年9月初出

 「二〇XX年の一日」

(昔の富士通コンテスト用の作品に若干手を入れたもの)

 今日は衛星に住む友人から、誕生日のお祝いのメッセージを受けた。
 即席CGでぼくの似アニメを作って、生まれてから今までの出来事を面白おかしくまとめてくれていた。最後の「つづく」の文字がしゃれていた。
 まだ直接会ったことがないなんて信じられないくらい、まるで隣の遊び友達か兄弟のように、ぼくの家族のことから何までよく知っていた。姉きも驚いていた。
 でもそれも不思議なことじゃない。彼とは、電話代が無料になったころからの映通相手なんだから。
 メールもない昔は「文通」と言って、隣の国との間の文書のやりとりさえ片道何日もかかっていたらしい。
 出まわりだしたポケットカラーテレビ電話のフリーチャンネルを通してたまたま知り合ったのが彼だった。ぼくらははしりだった。ぼくのアイデアで、そのポケカラを2本使って、お互いの暮らしを見せ合うことにした。
 午前中は、ぼくがステレオカメラとマイク付きのメガネをしてすごした。夜には逆に、彼が同じようなメガネをしてすごし、送られてきた画像を左右の目に見て、イヤホンを両耳にして互いの生活を体験した。まるでぼくが彼になった気分だった。バーチャル・リアリティー(仮想現実感)じゃなくてリアル・バーチャルかな。地球の裏側にいる同士だから、お互いに寝る前の楽しみにちょうどよかった。おまけに、困った時にはその場でアドバイスしあえたし。
 でも去年、彼が家族で衛星に移り住んでしまってそれもできなくなってしまった。

 「やっぱり、地球はいいな。」とその友だちは言ってた。
 彼のいる衛星は、地球人が初めて地球外で暮らす試験的なものだから二十家族くらいしか住んでいない。それなのに、空気や水の浄化と気温の調整も大変らしい。エネルギーもずいぶん使うし満足な食糧も作れなくて、当分は地球からの助けが欠かせないらしい。
 そう考えると、地球って大切なんだなとぼくも思う。
 昔は大量に発行されていた新聞や雑誌も、今は数枚のシートになっていて、内容が必要なものに書き換えられるようになった。生活道具も寿命長く作られ、ムダや危険がないように考えられたものばかり。
 また、環境破壊の最たるものだった戦争を二度と起こさないように、最新の研究の成果も体験者の記憶も、必要な情報を細大漏らさず通信網にのせて学習に使うようになった。
 このような一歩一歩の積み重ねで地球はまだぼくらを守り続けてくれるだろうか。
 いま世界に住む子供たちと、未来の子供たちのために、できることは何でもしなければいけないと、ぼくは今日の十歳の誕生日に強く思った。

/ 2000年


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